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「抜群の機能性にシンプルなデザイン:パネライ ルミノール1950~PAM00423~」2017年9月26日

2017-09-26 13:48

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こんにちは。銀座エバンスの飯田です。
9月も後半に差し掛かり、もうすぐ秋になろうとしておりますが季節の移り変わり目は体調を崩しやすいので充分にお気をつけ下さい。
私は「食欲の秋」ということで、ドライブがてら美味しい食べ物の情報が入るとついつい探しに行くというのが趣味になっております。
皆様はいかがお過ごしでしょうか。

今回ご紹介させて頂く一本は
パネライのルミノール 1950 3デイズ パワーリザーブ Ref.PAM00423です。

パネライといえば軍用時計から始まり、デカ厚ブームの火付け役として有名ですね。
私もパネライの普遍的なデザイン、魅力に取り付かれパネライを愛用している一人です。
そんな大好きなブランドの中の一本を見ていきたいと思います。

今回紹介のモデルはパネライのメジャー展開されている44mmサイズよりも大きい47mmサイズの時計です。

左が44mmケース、右が47mmケースです。
こうして比べてみても大きさの違いがわかるでしょう。
47mmのサイズ感はまさにデカ厚。インパクトの大きい無骨な時計ですね。
よく会話の中で「どれも形が同じに見える」と耳にすることがありますが、パネライには大きく分けてルミノールとラジオミールに種類が分かれているのです。
歴史をたどると1936年にイタリア海軍向けにラジオミールが試作され、その後形状の変更に伴い1950年頃にルミノールが誕生しました。
1940年代にラジオミールからルミノールへと姿を変えていくその過程を思い起こさせるケースデザインとなっている同モデル、ケースサイドの角に丸みを持たせ変化したヒストリカルモデルに着想を得たものとなっております。

リューズガードにはREG.T.Mの文字が刻印されており、特許を取得していることを示しています。
このリューズガードもルミノールならではのデザインで、これがあることによりラジオミールよりもサイズ感は大きい印象になります。
ムーブメントは自社製キャリバーのP.3002を使用しており、パワーリザーブ「72時間表示」、「ツインバレル」、「ゼロリセット機能」を備えています。

まずパワーリザーブですが、文字盤の4時位置に表示機能が付いていることによりシンプルな3針タイプでは物足りない方にも楽しんで頂けるフェイスになっています。
手巻きの時計で約3日間ものパワーリザーブというのは所有者の方にとっても嬉しいですね。
この、72時間のパワーリザーブを実現可能にしているのが2つ目のツインバレルです。
バレルですが、これは時計にはなくてはならない大事な部品の一つのことです。
機械式時計は巻いたゼンマイの解ける力で動いています。
このゼンマイが入っている箱のことを英語でバレルと言い、日本語では香箱と言います。
一般的に時計にはだいたいバレルが一つ付いており、今回のように二つ入ったツインバレルやトリプルバレルなどもあります。

バレルを多く入れるのには理由が二つあります。
時計を動かす際にゼンマイをいっぱいに巻きますが、この際にゼンマイの広がろうとする力(トルク)が強いのですが、ゼンマイが解けてくると力が弱くなり最後には止まってしまいます。
したがって初めは精度が安定しますが、終わりに近付くとトルクが落ちだし精度が不安定になります。
これは時計にとっては良くないことであり、その解決策として複数のバレルを入れたのです。
複数のゼンマイを入れることにより、その駆動のトルクが高められ時計の精度の安定性をより増すことが出来たのです。
もう一つの理由としては二つ三つと入れることにより容量が増え駆動エネルギーが多く蓄えられる為、長時間の連続駆動が可能になることです。
通常のバレルは36時間程リザーブが持つようになっています。
つまり72時間(ツインバレル)はその倍なのでその名の通り二つのバレルが入っているということになります。
一つの香箱でロングパワーリザーブを維持しようとすると強度の非常に強いゼンマイを使用しなければならないことや、強力なトルクによりパーツの摩耗を引き起こしてしまう要因を防ぐ為にも考案されました。

3つ目のゼロリセット機能ですが、こちらは時刻合わせをする際にリューズを引くと9時位置にある秒針が0のスタート位置に戻り時間を合わせやすいという機能になります。
この様な抜群の機能性を持ちつつ、デザインはシンプルにまとめ上げており、技術力もさることながらイタリア発のブランドならではのディテールへのこだわりを感じる作品に仕上がっております。


機械の音を楽しむのも良し、またシースルーバックから機械の動きを楽しむのも良いですね。
またパネライを楽しむ上で「革ベルトの付け替え」も外せないです。
素材や色を替える事により時計の持つ印象を大きく変化させることが出来る上、ベルトの種類も豊富なので楽しめること間違いなしです。
付属品としてラバーベルトが付いていますので汗ばむ季節にはラバーベルトを着けれるのも嬉しいですね。

パネライには語れるような歴史があることも大きな魅力の一つになっているのではないでしょうか。
軍用時計として、1936年にラジオミールを作り、1993年に民間にその時計が広がるまで約60年もの間期を熟すのを待っていたわけです。
長い間ベールに包まれていたその歴史もまた、ミステリアスで興味深いものとなっていますのでご興味ある方はぜひ調べてみてください。
そのブランドのもつ歴史に触れることが出来れば、時計の魅力を存分に味わうことが出来るでしょう。

パネライをご検討の方や興味があるというお客様は飯田宛までぜひご連絡ください。
多くのお客様とお話できることを楽しみにしております。

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