こんにちは。エバンス仕入れ担当の大貫です。
最近は価格の高騰が著しいロレックス。ロレックスの場合、近年のモデルを除き、シリアル番号がわかれば、おおよその年式・製造年が確認できるため、非常に便利な番号となっています。 ご存じの方も多いと思いますが、今回シリアルナンバーと製造年の関係について、いま一度調べなおしてみました。
ロレックスのシリアルナンバーとは
ロレックスの本体には、基本的にモデルやシリーズの共通番号であるリファレンスナンバー(Ref.)と、個体一つ一つに存在する固有番号のシリアルナンバー(Ser. )の2つが刻印されています。
リファレンスナンバー(リファレンス番号)とは、例えば現行品のエクスプローラーⅠの場合、「Ref.214270」となり、同型のエクスプローラーⅠは、全て同じリファレンス番号となります。一方シリアルナンバー(シリアル番号)は、各個体ごとに番号が異なっているため、ロレックス全商品において、シリアルナンバーが重複することは基本的にありません。 もちろん国際保証書にも記入されています。
そのためシリアル番号から、おおよその製造年が確認(2010年以前のモデルのみ)できたり、盗難や紛失時の照合に役立ちます。モデルによっては、このシリアル番号の違いだけで、販売価格が大きく異なります。
ロレックスのシリアルナンバーから分かる製造年
ロレックスが公式に発表しているわけではありませんが、シリアル番号から、おおよその年代がわかります。1927年から1987年前半は数字のみ。1987年から2010年頃まではアルファベット+6桁数字のシリアル番号となっています。
ロレックスのシリアルナンバーによる製造年一覧
独自調査で作成しました。正確なものではありませんので、目安・参考程度にご覧ください。1987年以降のシリアル番号においては、1年を四半期に分け、一~四期で表示しています。
製造年 | シリアル番号 | トピックス |
1926年 | 20190~ | |
1927年 | 23969~ | |
1928年 | 24747~ | |
1929年 | 26***~ | |
1930年 | 28290~ | |
1931年 | 29312~ | |
1932年 | 29933~ | |
1933年 | 30823~ | |
1934年 | 34336~ | |
1935年 | 35365~ | |
1936年 | 37596~ | |
1937年 | 40920~ | |
1938年 | 43793~ | |
1939年 | 71224~ | |
1940年 | 99775~ | |
1941年 | 106047~ | |
1942年 | 143509~ | |
1943年 | 230878~ | |
1944年 | 269561~ | |
1945年 | 302459~ | |
1946年 | 367946~ | |
1947年 | 529163~ | |
1948年 | 628840~ | |
1949年 | 710776~ | |
1950年 | 726639~ | |
1951年 | 793930~ | |
1952年 | 840396~ | |
1953年 | 929426~ | |
1954年 | 976195~ | 100万個製造となり、一度リセットとなる |
1955年 | 30634~ | |
1956年 | 139400~ | |
1957年 | 216821~ | |
1958年 | 353343~ | |
1959年 | 399000~ | |
1960年 | 511687~ | |
1961年 | 646900~ | |
1962年 | 763663~ | |
1963年 | 894000~ | |
1964年 | 985015~ | |
1965年 | 1100000~ | |
1966年 | 1200000~ | |
1967 年 | 1500000~ | |
1968年 | 1750000~ | |
1969年 | 1900000~ | |
1970年 | 2240000~ | |
1971年 | 2580000~ | |
1972年 | 2890000~ | |
1973年 | 3200000~ | |
1974年 | 3560000~ | |
1975年 | 3860000~ | |
1976年 | 4110000~ | |
1977年 | 4500000~ | |
1978年 | 5000000~ | |
1979年 | 5700000~ | |
1980年 | 6434000~ | |
1981年 | 6910000~ | |
1982年 | 7386000~ | |
1983年 | 7862000~ | |
1984年 | 8338000~ | |
1985年 | 8814000~ | ステンレスに904L鋼が採用され始める |
1986年 | 9290000~ | |
1987年(三期) | R000001~ | 先頭がアルファベット表記となる |
1989年(一期) | L000001~ | |
1990年(三期) | E000001~ | |
1991年(二期)~1992年 | X000001~ | |
1991年(四期) | N000001~ | |
1992年(四期) | C000001~ | |
1993年(三期) | S000001~ | |
1994年(二期) | W000001~ | |
1996年(二期) | T000001~ | |
1997年(三期) | U000001~ | 夜光がトリチウムからルミノバへ |
1998年(四期) | A000001~ | ガラス6時位置に王冠マークが入り始める |
2000年(一期) | P000001~ | |
2001年(三期) | K000001~ | |
2002年(三期) | Y000001~ | |
2003年(三期) | F000001~ | 2004年新作からルーレットシリアルに切替り始める |
2005年(二期) | D000001~ | |
2006年(二期) | Z000001~ | |
2007年(三期) | M000001~ | 夜光がルミノバからクロマライトへ |
2008年(三期)~2010年 | V000001~ | |
2010年(一期)~2012年 | G000001~ | |
2010年(一期)~ | ランダム | 番号がランダムに8桁表示へ 製造年が判別不能となる |
※一期(1~3月)、二期(4月~6月)、三期(7月~9月)、四期(10月~12月) |
ロレックス製造年一覧の補足
先頭がアルファベットに切り替わった当初の1987年から1991年までは、「R・L・E・X」と、ROLEXの文字を意識したナンバリングとなっております。O(オー)が採用されなかったのは、0(ゼロ)と混同しないようにするための様です。
2010年から2012年までは、G品番とランダム品番が混在。2012年発表のノンデイト仕様のサブマリーナ(Ref.114060)は、G品番からスタートしていますので、G品番とランダム品番は、約2年ほど並行して作られていたことになります。
ランダム・シリアルについて
2010年頃から、これまでのアルファベット + 6桁数字の組み合わせから、数字とアルファベットをランダムに組み合わせた8桁へ変更。そのため、これまで確認できていた、「おおよその製造年」がわからなくなっています。
既に長い間、ランダムシリアルが続いていますが、今のところ文字列の法則性はなく、調べる方法が無いのが現状です。
なお、上記ナンバリングのOと0のように、ランダム・シリアルでも、“O(オー)”は使用されていません。また同様の理由で、現時点ではB(B≒8)とI(I≒1)」もありません。
ロレックスのリファレンスナンバー、及びシリアルナンバー刻印位置
後述するルーレット・シリアル以外のモデルでは、ブレスレットを外した際のケース側面位置にリファレンスナンバー、及びシリアルナンバーが刻印されています。12時側にリファレンスナンバー、6時側にシリアルナンバーが確認できます。
ルーレット・シリアル
2004年頃から2006年頃にかけてガラス内側のインナーリングにシリアル番号が刻印されるようになり、これまではブレスレットを外す必要があったものが、簡単にシリアル番号が確認できるようになりました。ルーレット状に番号が入るため、通称“ルーレット・シリアル”と呼ばれます。
修理によるケース交換の場合のシリアルナンバーに関して
ケースに大きな損傷やダメージがある場合、ケース自体が日本ロレックスで交換されることがあります。その際は、これまでの番号はなくなり、新たに別のシリアル番号が刻印されたケース(裏蓋の内側に、元のシリアル番号が刻印されます)となってしまいます。
修理を行った時期によって対応が変わりますが、 ケース交換された時計は、 シリアル番号の刻印が、「3」または「4」から始まる数字だけだったり、最近ではアルファベットが使用されるなど、年代で変わります。
交換により綺麗な状態に戻りますが、売却の際に査定額が大きく下がる場合がありますので、ご注意ください