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突如発表された2022年新作ロレックス 「ディープシー チャレンジ Ref.126067」の件

2022-11-21 11:30

エバンスオンラインショップ担当の大貫です。

既にご存じの方もいらっしゃると思いますが、2022年11月1日未明にロレックスの新作モデルが突如発表されました。

今回の新作は、11,000m防水という高い防水性能を誇るオーバースペックモデル。 ディープシー(Ref.136660)の防水性能が3900mですので、ディープシー チャレンジはその約2.8倍の防水性能を備えています。

他のブランでは、2月から4月ごろの新作発表時期以外で新たな製品が発表されることはありますが、ロレックスでは異例と言えます。「ディープシー チャレンジ」とは、どのようなモデルのなのか、ロレックスの公式サイトからチェックしてみたいと思います。

ロレックス公式サイトより

元は試作モデルの「ディープシー チャレンジ」

まず、今回の「ディープシー チャレンジ」発表にあたり、これまでの歴史的偉業が関わってきますので、その説明が不可欠です。

1960年および2012年に地球上でもっとも深い海底とされるマリアナ海溝への挑戦し、最深部チャレンジャー海淵に到達成功。その潜水艇の外側にロレックスの試作品が取り付けられ、ロレックスの技術力をアピールしました。

1960年では「ディープシー スペシャル」の名称でしたが、 2012年に映画監督であるジェームス・キャメロンによるマリアナ海溝単独潜航に同行するために制作されたのが「ディープシー チャレンジ」です。

今回の新作は、その2012年の試作品をアップデートしており、当時はステンレスで製作したところを軽量なチタンとすることで、実用的なモデルとなっています。

右)1960年に使用された「ディープシー スペシャル」
左)2012年に使用された「ディープシー チャレンジ」
ロレックス公式サイトより

ディープシー チャレンジの基本スペック

ロレックス公式サイトより
  • モデル名 :ディープシー チャレンジ
  • 型番    :Ref.126067
  • ケース径   : 直径50mm
  • 素材     :RLXチタン製(グレード5チタン)
  • 防水性能   : 11,000m
  • ムーブメント:Cal.3230

全体のディテールは、シードゥエラー・ディープシー(Ref.126660、Ref.136660等)に近い印象ですが、 防水機能の特化させたディープシーのため、ケースの直径が50mmと非常に大型のモデルとなっています。

ムーブメントは、カレンダーの無いスタンダードなCal.3230。サブマリーナ・ノンデイトやエクスプローラーⅠと同型のものを搭載していますので、ムーブメントは特別な仕様ではありません。

上の画像は3900m防水の シードゥエラー ディープシー

ディープシーチャレンジの詳細

今回の新作では、ケース素材に【チタン】を採用していることが驚きでした。「シードゥエラー・ディープシー」において、以前よりケースバックにはグレード5チタンを採用していましたが、外装全体で使用されるのはロレックス初となります。

2022年4月に発表された「シードゥエラー ディープシー Ref.136660」からチタン素材の名称を【 RLXチタン 】としていますが、旧来のチタンと同様で、グレード5チタンが使用されています。

RLXチタン で制作された外装は、従来のステンレスモデルに比べると素材はダークな色調。ただグレード5チタンではポリッシュ仕上げが可能なため、高級感は損なっていません。ケースサイドがヘアライン加工という点もロレックスとしては斬新です。

ロレックス公式サイトより

それ以外では、分厚いケースやダイアルの外周を覆うリングロックシステムの幅が広いのも特徴的。また日付表示をオミットしている点も注目です。

従来のリングロックシステムやヘリウムエスケープバルブといった機能はそのままに、ケースやガラスなど厚みをもたせ、高い防水性を確保しています。かなりのケース厚ですが、驚異的な防水性能からすると、むしろ薄い仕上がりで、ロレックスの技術力の高さが伺えます。

腕時計として破格の防水性能ですが、ロレックスではまだまだ余裕を持った性能の様です。公式サイトには以下の様な説明があります。

ディープシー チャレンジは水深11,000 m(36,090フィート)でかかる水圧にも耐えることができ、この水深までの防水性能が保証されている。ロレックスはComex(コメックス)社の協力のもと、ディープシー チャレンジの防水性能を検査するための超高圧タンクを開発した。一つひとつのディープシー チャレンジが、ダイバーズウォッチの基準に則って25%の安全マージンを加味し、水深13,750 m(45,112フィート)でかかる水圧に相当する圧力に耐えられるかどうか検査される。

ロレックス公式サイトより 
https://www.rolex.com/ja/watches/new-watches/new-deepsea-challenge/the-ultimate-diver.html

とあるように実際は13,000m防水を超える防水性能を確保しているとのこと。どんな環境でもダイバーに同行できるようです。

ロレックス公式サイトより

「ディープシー チャレンジ」 の注目点

外装にチタン素材を初採用。意外ですが、主素材にチタンを使用するのはロレックスとしては初めてのことになります。ステンレスに比べ %の重さしかないチタン素材を使用することで、大型ウォッチながらも着用時の快適性を確保しています。

裏蓋には、「MARIANA TRENCH(マリアナ海溝)」「23-01-1960」「26-03-2012」の刻印があり、記念モデルとしての側面も感じられます。

なお、ご存じの方も多いところですが、ロレックスの型番は、末尾の数字 (リファレンスが5桁以降のモデル) で素材が分かります。例えばオールステンレスの場合は「0」、ホワイトゴールドベゼル&ステンレスの場合は「4」、イエローゴールド無垢の場合「8」等、素材によって数字が割り当てられいました。

今回は、これまで欠番だった「7」の番号が与えられています。このために開けていた雰囲気もありますね。

発表時の国内定価は、強気の3,093,200円(税込)。価格高騰な現状では妥当かもしれませんが、かなり高いと感じます。国内定価は高めですが、性質上、量産は困難と思われますので、希少性は高そうです。そのため、並行輸入や中古の場合、当然定価以上での取引になると思いますが、どこまでプレミア価格となるのかが注目です。

ロレックス公式サイトより

今後の新作への影響

今回オールチタンの新作が出たことで、今後発表されるロレックスの新作ではRLXチタン製のニューモデルも期待できますね。スポーツモデルとの相性が良いため、既存モデルを残しつつ、バリエーションが増えるのではないでしょうか?

2023年の新作発表が楽しみになってきました。



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