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IWC Ref.1928 オールドインターの魅力

2021-07-13 11:00

エバンスブログをご覧いただきましてありがとうございます、銀座エバンスの福永です。

今回ご紹介の時計はIWCのRef.1928、1970年代前半に生産されたアンティークモデルです。
Ref.1928については、昨今の高級感溢れる製品とは異なり、肩肘張らず気軽に楽しむことが出来る雰囲気を持ちますが、高い品質を誇るIWCらしく、細部に至るまで、実に丁寧に作り込まれた良質な一本であると言えます。

オールドインターとは

Ref.1928をはじめとした、1960年代から80年代にかけて生産されたこの時代の製品はオールドインターと呼ばれますが、いずれもが他社製品に比べ重厚なデザインであり、小振りで華奢な印象が多数を占めるアンティークウォッチにおいて、オールドインターはまさに独自の存在であると言えます

オールドインターの価格帯について、ヨットクラブやインヂュニアなどは高価なものが多いですが、それらを除いては比較的手頃な価格で、アンティークモデルに望まれるポイントがしっかり押さえられた魅力ある時計を手にする事が出来きます。

ケースデザイン

ケースからラグへと繋がるオーバル型フォルムは、この時代ならではのものであり、1960年代にジェラルド・ジェンタ氏が生み出した傑作、オメガのCラインケースに比べると、IWCのそれはやや肉厚で重厚な印象となっています。
また、全体にヘアラインが施されたマットな質感の中、ケース上面と側面の間に施された一筋のポリッシュがケースに立体感を与えています。

ダイアル

筋目が放射状に入れられたシンプルなメッキダイアルに、同系色の針とインデックスの組み合わせが、実に端正な表情を作り上げています。
アップライドのIWCのロゴとともに、International Watch Coの銘がプリントされた意匠もまた、現在のIWCの製品には見られないオールドインターならではの特徴です。
さらに、小さいながらも存在感のあるインデックスは、パールドロップと呼ばれ、ミニッツマーカーひとつひとつに金属球を埋め込む手法で作られています。

ペラトン式自動巻ムーブメント

IWCは1910年代から本格的に腕時計の分野に参入しており、
手巻ムーブメントのCal.83系、89系、角形手巻ムーブメントのCal.87系、 そしてこちらのモデルにも搭載されるペラトン式自動巻機構を備えたCal.85系と、数々の優れたムーブメントを生み出してきました。
Cal.85系に関しては、ハートカムを用いた双方向巻上可能な仕組みを持つ自動巻機構であり、少ない腕の運動量であっても巻上効率に優れた設計が特徴となっています。
ペラトン式自動巻機構の名称については、開発を行ったIWCの技術者、アルバート・ペラトン氏の名に由来します。

ゲイフレアーブレスレット

ブレスレットはゲイフレアー社製の巻ブレスレットが取り付けられています。
ゲイフレアー社は1835年に創業したブレスレットを主に生産するサプライヤーであり、IWC以外にもオーデマピゲの初代ロイヤルオーク、ゼニスのA384の穴あきブレスレット、他ロレックスでの採用が多く見られます。
1998年にロレックスに買収されたゲイフレアー社ですが、アンティークモデルにおいてはIWCに限らず、その魅力あるブレスレットが多くの時計ファンから支持を集めています。

アンティークウォッチ入門の最適解

これまでRef.1928を通してオールドインターの特徴をご紹介してまいりましたが、実用的で堅牢な設計、シンプルでありながら美しいデザイン、細部に至る作りこみなど、長い時を経てもなお失われない魅力に溢れています。
敷居が高いと感じられるアンティークウォッチを、身近に感じることが出来る最適解、それがオールドインターの姿であると言えます。

Ref.1928の商品情報はこちらをご覧くださいませ。
https://evance.co.jp/products/detail/16317

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