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「幻の傑作ダイバーズウォッチ IWC ”GSTディープワン”」2018年10月16日

2018-10-16 11:00

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こんにちは、銀座エバンスの稲田です。
ようやく秋らしくなりましたね。
夜は寒い日もありますので、外出の際は羽織るものをお忘れなくお出掛けくださいね。

さて本日はIWCから世界限定500本、幻のレアモデル、アクアタイマーシリーズから
IWC ” GSTディープワン ”のご紹介です。


1999年、当時人気を博していたGST(Gold・Stainless・Titanium)ゴールド・ステンレス・チタニウムそれぞれの頭文字を取って名付けられたシリーズより、世界初の腕時計が誕生しました。

そのモデルは”GSTディープワン Ref.3527”と命名され、幻のダイバーズウォッチとして時計愛好家達の間では必ず話題に上る伝説時計のひとつになっています。

なぜならこの時計は機構が複雑過ぎてどこのブランドも開発不可、クォーツの液晶デジタル腕時計のみしかなかった時代に、IWCは世界初の機械式水深腕時計を製作・発表したからです。そして後に述べる逸話でお分かりいただけると思いますが、生産本数を限定せざるを得なかったモデルなんです。

ちなみにGSTについてですが、その名の通り三種類の素材を採用し特別なモデルを製作、惜しまれつつも現在は生産終了しているラインです。(三年前の私のブログ「実用性抜群時計 “GSTアクアタイマー”」でご紹介しておりますのでご覧になってみて下さい)

IWCの世界初機械式水深計付きダイバーズは当時大きな話題を呼び、更にもう一つの逸話によって今では伝説ダイバーズウォッチのひとつとされています。

その逸話とは、ディープワン製作に当たり、IWCが誇る精鋭開発チームが総力を挙げて技術力を結集しても完成までに5年もの歳月を要したこと、そして機械式時計と水深計の部品が組み合わさっているため、構造が非常に複雑になってしまうこと、これにより組み立てる工程に大変な手間が掛かってしまい、コストがかさんでしまうこと。その上何百という部品の製作、複雑かつ困難を極める手作業と機械での組み立て、正常に水深計が作動するかどうかのテストももちろん、何時間にも及ぶ耐久や持続テスト、などなど想像するといろいろな人が関わってやっと一本完成・・・という感じだったのではないでしょうか。

このことから500本の製造で断念せざるを得ず、日本には僅か10数本程しかデリバリーされていないことから、ディープワンはマニア垂涎モデルとなっているのです。キャリバーはCal.8914で、ジャガールクルトのムーブメントをベースにしていることも傑作ダイバーズと名高い所以です。


IWC最初のアクアタイマーは1967年、ダイバーズウォッチが流行していた時代に誕生しました。(上写真左)特徴のひとつであるベゼルは水中での誤操作を防ぐためガラスの内側に装備されていて、現在もその手法は受け継がれています。1982年には”ポルシェ・デザイン”とのコラボモデルが発表され、このことから時計愛好家からファッション業界に至るまで幅広くアクアタイマーというモデルが知られるようになりました。

ポルシェ・デザインとは、ドイツの高級車”ポルシェ”創業者の息子であるフェルディナント氏が立ち上げたブランドで、現在では腕時計だけでなく、アイウェアや筆記具、鞄、アディダスとコラボしたスポーツウェアやシューズなど、様々な商品を取り扱っています。

同氏は1970年代に当時航空機や工業用品にのみでしか使われていなかった「チタン」を腕時計に採用するという世界初の試みを成し遂げ、ポルシェデザインという名を時計業界に広めました。ポルシェがいなかったらディープワンも存在しなかったかもしれません。IWCだけでなく、他のブランドでもチタン製の腕時計の開発はまだまだ先になっていたと思います。ポルシェの偉業はこれから伝説として末永く語り継がれて行くことでしょう。

最初のIWC×ポルシェ・デザインはオーシャン2000という名のモデルで、その名の通り2000mの水深に耐える構造の腕時計です。(上写真右)IWC社はこれをベースにその後派生モデルを展開していきます。

ちなみに最新のアクアタイマー2000は初代のデザインを踏襲しており、今回ご紹介するディープワンから初めて採用されたカラーリング、蛍光イエローを文字盤に乗せていて最新技術と初代との融合が見事に再現されているモデルです。ディープワンは特殊構造のため100m防水ですが、アクアタイマー2000には蛍光イエローというのがお馴染みになりました。この色は深い海の中でもはっきりと目盛りを読み取ることができ、今では他のブランドでも使われています。(写真はIWCHPより引用)


ディープワンの特殊な構造についてですが、4時位置に備わっている穴の空いたリューズが水圧を感知する装置となっており、ケース内部のチューブが膨張することにより水圧を感知し、深度を表示するという仕組みです。黄色の針が最大深度を示し、白い針は現在の深度を示します。
そして2時位置のリューズでリセット、インナーベゼルの操作もこれでできます。

実際に海に潜る前に支障なく動くかどうかを確かめることのできるテスト用の特殊ポンプが付いており、4時位置のリューズにセットすることで水深計の動きを見ることができます。

また、実用性の高いナイロンベルトも付属しており、ご自身で簡単にブレスレットを取り外すことのできるピンも付いていますので、二種類の顔を楽しんでいただけます。


上の写真をご覧ください。この厚み、重厚感、ものすごく重い時計としか考えられませんよね。
例えば、前にブログでご紹介したオールチタンのアクアタイマーは、ステンレスブレスモデルより少し軽いくらいなんですね。それがこのディープワンというモデルは、この見た目とは裏腹に、まさか驚くほど軽量なんです。ダイバーでここまで軽い時計なんて、今までに感じたことのない不思議な感覚です。

記述されている記事がみつからなかったのですが、”計器”という明確なコンセプトウォッチなので、使いやすいよう軽量化を図るため、おそらく通常モデルよりケースやブレスのチタンの採用量を少なくして薄い作りにしているのではないでしょうか。それ故に、防水性が確保できなかったと考えられます。防水の高い時計はケースもブレスもガラスまでも分厚く作らざるを得ないため、どうしても重くなってしまってしまいますからね。

2009年にディープワンの後継機、ステンレス製のディープツー、2014年には待望のチタン製のディープスリーが登場、いずれも防水性は低いです。将来、深海での水深を計ることのできるディープシリーズをIWCの精鋭チームは今も開発中なのでしょうね。
今年で150周年を迎えるIWC。その時々の流行を取り入れながら、伝統を守りマニュファクチュールを貫いている姿勢、技術の進化と革新は目を見張るものがあります。これから私達はどんな作品に出逢えるんでしょう、とてもわくわくしますね。


実は私が入社してから一度だけ入荷をしたことがあり、もう二度とお目にかかることができないと思っていた奇跡の二本目のレアモデル、ディープワン。

今回はコレクター様からお譲りいただいたもので、使用感はほぼ見られず、付属品もすべて揃った完品です。
前述したように、現在国内では殆どその存在が確認できていません。
是非この機会にみなさまにご覧になって、この不思議な感覚を試してみていただきたいです。
気になられた方はまずは一度私までご連絡下さい。
みなさまのご来店、心よりお待ち申し上げております。

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