色・柄が特徴的な腕時計7本 ~リシャール ミル、オーデマ ピゲ、ロレックス、ウブロ、オメガ、タグ ホイヤー~ 2021年11月8日
今回のエバンスブログは、銀座エバンスの店頭に並ぶ各ブランドの腕時計から、色や柄などが気になった腕時計7種類をご紹介します。ダイアルだけでなく、ベゼル、ケースなどにそれそれの個性が見え隠れする今回の時計たちです。
1、スケルトン&赤ケース、異端の存在感 ~リシャール ミル
最先端のハイテク素材を贅沢に使った超軽量で超希少な雲上ブランド「リシャールミル」。2001年誕生の新鋭ながら確固たる地位を確立しています。こちらは、”赤土の王者”と呼ばれるテニスプレーヤー「ラファエル ナダル」氏とのコラボレーションの1モデル。
ナダルシリーズでは初となる自動巻きながら、ムーブメントをコンパクトにまとめた両面スケルトンで見ごたえ十分。赤いケースは「クォーツTPT」と呼ばれる独自のカーボン系素材です。積層して作られた模様が刃物のダマスカス鋼のようで、同じ柄はないのだとか。時計界の超異端とテニス界一流選手との個性の競演。普通でない存在感の1本です。そして手に取ると軽さに驚きです。
→RICHARD MILLE(リシャールミル) オートマティック ”ラファエル・ナダル”
(RM35-02、自動巻き、49×44mm、2016年保証書、USED)
2、艶やかな青グラデ―ション ~オーデマ ピゲ
非常に高温で焼成された「グラン・フー」と呼ばれるエナメル文字盤がとても目を惹く1本。こちらは、名門オーデマ ピゲがロイヤルオーク オフショア以来、26年ぶりに発表した全く新しいモデルであり、さらに希少な99本限定です。モデル名の「ボリショイ」はサーカスではなく劇場の方で、オーデマ ピゲが10年ほどスポンサーをしているのだとか。
エナメルの文字盤だけでなく、ラウンドと8角形を組み合わせたケース、ポリッシュとヘアライン仕上げの使い分け、内外の曲率を変えたドーム風防など、細部に渡って作り込まれています。名門が次世代に向け、満を持して送り出した新コレクション「CODE 11.59」。レギュラーモデルもこれからますます人気が上がりそうな予感です。
→AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ) CODE 11.59 ”ボリショイ” 限定
(15210BC.OO.A321CR.99、WG、自動巻き、41mm径、2019年99本限定、USED)
3、緑はブランドカラーなのです ~ロレックス
今年2021年発表の時計で特に目についたのがグリーン系の文字盤。コロナの影響もあるかもしれません。さて、こちらは「オリーブグリーン」ダイアルの「ロレックス デイデイト40」。デイデイト50周年の2016年に誕生したモデルです。
時代を先取りして、ということもありそうですが、「グリーン」は元々ロレックスのコーポレートカラー。(ちなみにその由来は謎のよう。同じく緑を基調とするスターバックスコーヒーは、リラックス感や安心感をイメージしているとか。)エバーローズゴールドと呼ばれるピンク系の18金素材とオリーブグリーンの相性が抜群で、ゴシック系のローマ数字も現代的な印象をプラスしています。
70時間パワーリザーブの新世代ムーブメントも他のモデルに先行して採用するなど、上級モデルと呼ぶににふさわしい上品で華のある1本となっています。
→ROLEX(ロレックス) デイデイト40 Ref.228235
(エバーローズゴールド、自動巻き、40mm径、新品)
4、縞模様からアートな体験 ~ウブロ
「格子柄」に目が行くこちらは、ウブロ クラシックフュージョン38mmサイズで、2020年の25本限定。キネティックアートの著名アーティスト「カルロス・クルズ=ディエズ」氏とのコラボレーションとなります。格子柄は2本の縞模様からできており、外周側の1本は分針と、内周側の1本は時針と連動しています。時間の経過に伴って、内周と外周それぞれ格子が縦縞に見えたり格子の形が変わったりします。
アートな文字盤というのは今までもあったと思いますが、動いて変化する。というのはあまりなかったのではないでしょうか。グリーン・水色・ピンクの斜めの塗り分けも効果的で、変化の様子をつい見入ってしまう感じです。アートを体験しつつ身にまとうというのはなかなか新鮮かと。
→HUBLOT(ウブロ) クラシック フュージョン ”クルズ=ディエズ” 限定
(565.CX.8900.VR.CZD19、CE、自動巻き、38mm径、2020年25本限定、USED)
5、べっ甲風ベゼルが新鮮 ~タグ ホイヤー
ベゼルプレート部分をよく見ると、茶系の「べっ甲」風樹脂というタグホイヤーのダイバーウォッチ「アクアレーサー」。メガネでは時々見かけるべっ甲柄ですが、腕時計ではあまり見ない印象でなんだか新鮮。こちらは2020年の夏に発表されたモデルで、色違いで青文字盤×青べっ甲柄ベゼル(WAY201P.FT6178)もありました。
ヨットのデッキからみた水面をイメージしたという話もあり、そう言われるとそんな感じも。こちらは本数や個体番号の刻印はなく限定モデルではなさそうですが、公式サイトでは在庫なしとなっており、シーズン限定モデル的な時計なのかもしれません。
→TAG HEUER(タグホイヤー) アクアレーサー キャリバー5
(WAY201N.FT6177、ステンレス、自動巻き、ラバー型押しベルト、43mm径、2020年発表、新品)
6、どこかレトロなマルチカラー ~オメガ
ブラック/ホワイト/レッド(そしてブルー)で塗り分けられた「オメガ スピードマスター デイト」。1970年代の時計のカラーリングを思わせるこちらは、案外最近の時計で、2006年から2013年頃まで作られていたモデルです。
多色使いで自動巻き、とスピードマスター界ではかなり異端な1本かと思いますが、黒と白が基調なので、そんなにガチャガチャしていない印象。1990年代あたりのマルチカラーなスポーツ系ブルゾンを思わせる雰囲気もあり、現行のモデルにないフレッシュさを感じる方も多いのではないでしょうか。
→OMEGA(オメガ) スピードマスター デイト 3210.52
(ステンレス、自動巻き、40mm径、ブレス長さ約18cm、USED)
7、ハンサムなツートン ~ロレックス
最後はロレックスから2色使いのデイトジャスト。シルバーと黒の「ツートン」カラーの1本です。色違いでグレー×シルバーも存在し、アンティークモデルに着想を得ているようです。
2005年頃から登場したデイトジャスト36mmの6桁品番 (Ref.1162XX系) は、サンビーム(放射状)、コンセントリック(同心円)、ウェ―ブ(波)、フラワー(花)など、特に柄物が多い印象の時代。(参考:過去ブログ「デイトジャスト徹底比較(2)」) しかし、現行モデル (Ref.1262XX系) では柄の文字盤がほぼ存在せず、このへんの「変わり種」な時計が、今なんだか新鮮に見えてくる感じでもあります。メリハリがあるシルバー×黒は、シャープなハンサム感もあっていいですね。
→ROLEX(ロレックス) デイトジャスト Ref.116234
(ステンレス/WGベゼル、自動巻き、36mm径、ブレス長さ約19cm、2006年頃品、USED)
それぞれに様々な個性
色・柄でピックアップした腕時計7本、いかがだったでしょうか?ハイエンドなブランドが醸し出す存在感。気分を変えるアートな1本。現行にない仕様をユーズドで発見する愉しみ。それぞれの時計に様々な個性が見え隠れしています。銀座エバンスのショップやWEBでぜひ出会ってみてください。