2024年に登場したステンレス素材のGMTマスターII「Ref.126710GRNR」。70時間パワーリザーブの新世代ムーブメントを搭載、ステンレスモデルでは初となる「グレー×ブラック」の2色ベゼルを採用しました。
ロレックス GMTマスターのシリーズ概要
世界初のセカンドタイムゾーンを表示する腕時計として開発された「GMTマスター」。複数地点の時間を表示できる画期的な機能を備えたデュアルタイムウォッチとして世界的に人気のモデルです。
GMTマスターは1955年に誕生。異なる時間帯を移動する国際線パイロットの要望を元に、パン・アメリカン航空と共同開発されました。24時間表記の回転ベゼルとGMT針(24時間針)で、複数地点の時間を簡単に知ることができます。
過去には、「GMTマスター(I)」と「GMTマスターII」の2タイプが存在。GMTマスター(I)は回転ベゼルとGMT針で2カ所の時間が表示できる仕様でしたが、1982年発表のGMTマスターIIで、時針(短針)が単独で動かせるようになり、3カ所の時間を把握できるようになりました。1999年頃まで、GMTマスターIとGMTマスターIIは併売されていましたが、現在はGMTマスターIIのみのラインナップとなっています。
誕生50周年にあたる2005年に、ロレックスでは初となるセラミック製ベゼルを採用。2013年には、かつてのアルミ製ベゼルプレートを思わせる2色使いのセラミックベゼルが登場(Ref.116710BLNR、青×黒ベゼル、ステンレス素材)。人気が徐々に復活することとなります。
2018年には、70時間パワーリザーブのCal.3285ムーブメントを搭載した新世代モデルが登場。ステンレス素材では、オイスター(3列)とジュビリー(5列)の2種類のブレスレット※が選べるようになるなど、コンセプトは保ちながら細部の変化を重ねています。
(※ステンレスモデル以外ではブレスレット事情は異なります。2024年現在、エバーローズゴールド、同コンビ、ホワイトゴールドはオイスターブレスレットのみ、イエローゴールド、同コンビはジュビリーブレスレットのみとなっています。)
ロレックス GMTマスターII Ref.126710GRNRの特徴
2024年に誕生した「グレー×黒」ベゼルのステンレスモデルRef.126710GRNR。ステンレスモデルでは、 赤青ベゼル、 青黒ベゼル、緑黒ベゼル(※左リューズ仕様)に次ぐ4色目の2色セラミックベゼル仕様です。回転ベゼルの色分けで、GMT針の指す時刻の昼夜が一目で識別が可能で、さらに時針(短針)を独立して操作できる機構を備えることで、3カ所の時間を把握することができます。
ベゼル素材は、ロレックス独自のセラミック素材である「セラクロム」製。グレー&ブラックのセラミックベゼルは、2023年にイエローゴールド無垢(Ref.126718GRNR)とイエローゴールドコンビ (Ref.126713GRNR) で初登場、その翌年である2024年にステンレスモデルにも加わることとなりました。
リファレンスナンバーの末尾 “GRNR”は、フランス語で”GR”= Gris(グレー) 、”NR”= Noir(黒)を意味します。
ブレスレットは、他のステンレス素材モデル(Ref.126710BLROなど)と同様、「オイスターブレスレット」と「ジュビリーブレスレット」の2種類が存在します。ともにブレスレットを約5mmほど簡単に延長できる「イージーリンク」機能を備えます。
ロレックス GMTマスターII Ref.126710GRNRのスペック
- 素材:ステンレス
- ケースサイズ:直径40mm
- ベゼル:両方向回転ベゼル
- ムーブメント:自動巻き( Cal.3285 )
- 防水性能:100m
- 夜光素材:クロマライト
- 風防素材:サファイアガラス
ロレックス GMTマスターⅡ Ref.126710GRNRの製造年
2024年(ランダム品番)~
ロレックス GMTマスターⅡ Ref.126710GRNRのムーブメント
自動巻き-Cal.3285 (ロレックス自社製ムーブメント)
ムーブメントは、同世代のGMTマスターII (Ref.126710BLRO 赤青ベゼル)等と同じ、新世代ムーブメント Cal.3285を搭載。従来のパラクロム製ヘアスプリングや、パラフレックス・ショック・アブソーバーに加え、独自開発の「クロナジー・エスケープメント」により、よりエネルギー効率と耐磁性を高めています。70時間のロングパワーリザーブを備え、より信頼性を高めた仕様となっています。
また、スイス公認クロノメーター検査協会(COSC)のクロノメーター認定を受けており、2015年にはロレックス独自の新規格「高精度クロノメーター」の導入により、クロノメーターよりも厳しい検査基準を設けています。