レベルソ~Ref.Q2718470~
2023-06-06 11:00
エバンスブログをご覧の皆様こんにちは。
高級腕時計の代名詞と言えばどのブランドを思い浮かべるでしょうか。
ロレックスやオメガ、タグホイヤーにウブロなど。時計好きでない方達にもその名が知れ渡っているほどのメジャーな時計ブランドが真っ先に思い浮かぶでしょうか。
一方で時計ブランドの中には、高度な技術力や長い歴史を持ちながらも、時計好きしか知らないといったようなブランドも存在します。
そのような、メジャーなブランドとは言いづらいものの時計愛好家から高い人気を誇る時計メーカーの一つが「ジャガールクルト」です。
今回は時計に詳しい方が行き着くブランド、ジャガールクルトから角型腕時計の名作である「レベルソ」のRef.Q2718470をご紹介させていただきます。
最後までお読みいただけますと幸いです。
①ジャガールクルト
時計愛好家の中では必ずと言っていいほど名前の挙がる時計メーカー「ジャガールクルト」。
創業は1833年と長い歴史のあるブランドでこれまで数々の名作を世に送り出してきました。
ブランドを代表する角型時計の「レベルソ」やクラシックな「マスター」、スポーツウォッチの「ポラリス」など、人気モデルが数多くあります。
特に「レベルソ」はブランドの旗艦モデルであり、世界的に認知度の高い角型時計として知られています。
創業以来、自社一貫製造の時計作りを行っており、ムーブメントはもちろん部品の1つ1つを作り上げる高度な技術力を持っています。
ムーブメントメーカーとして世界三大時計ブランド(パテックフィリップ・オーデマピゲ・ヴァシュロンコンスタンタン)や、カルティエなどの名だたる時計ブランドへ製品供給を行った歴史を持つことも高い信頼度があることが伺えます。
時計業界の「技術屋」としても知られており、これまで数々の発明をしています。
時計製造の歴史を変える発明で有名なものが「ミリオノメーター」です。1mmの1/1000単位を測定できる当時最先端の測定器を1844年に開発したことで、より高い生産システムを構築するにまで至り、時計製造の技術が飛躍的な進化を果たしていくことになりました。
ミリオノメーターの発明で、ムーブメントの小型化や信頼性に繋がったというのですから、時計業界にもたらした影響は計り知れず、あまりにも大きい功績と言えます。
また、スイスの時計産業では細分化された分業体制の「エタブリスール」が主流です。マニュファクチュールを謳うブランドの中でも全てのダイヤル・ケース・ムーブメントまですべてを自社で製造し、創業以来一貫してこのスタイルを守り抜いてきた同社は、「真のマニュファクチュール」と呼ばれています。
技術屋として培った歴史にクラシックなデザイン。大人な紳士の装いを感じさせる雰囲気はジャガールクルトならではと言え、人気を博しているのではないでしょうか。
②レベルソ
ジャガールクルトを代表するモデルがレベルソです。腕時計界の中でも角形時計を代表する時計として知られています。
レベルソの一番の特徴と言えば反転するケースが挙げられますが、なぜ反転するケースなのか。
それは激しいポロ競技の試合中に風防が割れてしまう可能性が有った為、如何にして防ぐことが出来るかを考え、製作された為です。
180度ケースを回転させる機能を持ち合わせたことから、ラテン語で「反転する」という意味を持つレベルソと名付けられました。
誕生は1931年となります。2023年の現在から数えること、なんと92年も前になります。そんな昔に考案されたレベルソのDNAは今日まで脈々と受け継がれてきたのですから凄い歴史です。
誕生当初は片側に文字盤があり、反転して文字盤を守るという構造でした。現在でもしっかりと受け継がれておりますが、今回ご紹介のレベルソ・デュオのように両面文字盤のタイプも登場しています。
これまで数々のレベルソが登場しており、「クラシック」「デュオ」「グランドレベルソ」「トリビュート」などがありますが、気に入ったデザインや大きさのレベルソを探すのも楽しいでしょう。
③Ref.Q2718470
それでは、Ref.Q2718470をご紹介させていただきます。
先ずは何といっても特徴的な角型ケースが洗練された印象を与えます。
1931年の発表以来、受け継がれてきたルクルトのDNAは見事にレベルソに反映されています。
スポーツウォッチとして誕生したレベルソですが、エレガントかつ知性を感じさせる素敵なモデルです。
表面はシルバー、裏面はブラックの文字盤となっていて一つのモデルで二つの顔が見れ、二面性のある時計とでも言えるでしょうか。
表面のシルバーはルクルトらしいクラシックなデザイン。6時位置のスモールセコンドも四角いレールウェイ目盛りとなっていて、ケースとの調和が取れています。
一方で裏面のブラック文字盤の方は24時間表示が付いており、少し遊びのある文字盤となっている印象です。
ビジネスシーンではクラシックなシルバー文字盤。パーティーシーンやカジュアルな場面では裏面のブラック文字盤がよく合うのではないでしょうか。
1つの機械で2つの文字盤の操作を実現しているのはレベルソの特徴であり、高い技術力の証明と言えます。
④まとめ
ブランドの顔である「レベルソ」。その中でも二面性を持つ「デュオ」は着けて良し、見て良しの一本です。
ケースを反転させる操作性も時計好きには楽しい特徴ではないでしょうか。
元々、ポロ競技中において時計の風防を守るために考案された反転ケースでありますが、時計を見るという点において進化を遂げた「デュオ」は時計としての完成度が高いものであると思います。
世界的人気を誇る角型時計の「レベルソ」。ぜひとも実物をお手に取っていただきたいモデルの一つです。