前回は、ご旅行のお供にGMT機能を搭載したモデルのご案内をさせて頂きました。
下の画像のように、文字盤上に「24時間針」という2つ目の時針が加わることで、1か国だけではなく、2か国の時刻を確認出来るという大変便利な機能ですね。操作は両方ともシンプルで、白い時針を単独で動かして第2時間帯に対応します。
本日ご案内するモデルは、オーデマ・ピゲ社の「ロイヤルオーク デュアルタイム」です。前回ご案内したアクアレーサー等と同様に、海外の時刻を容易に知ることが出来るのですが、表示方法は若干異なります。
こちらのモデルは、6時側に配置された2つ目の文字盤で同時に2か国の時刻を知ることが可能です!
※海外へ行かれる場合は、現地到着後に6時側の短針を時差の分だけずらして現地の時間へ合わせます。
オーデマ・ピゲ ~AUDEMARS PIGUET~
「オーデマ・ピゲ」とは、創設者ジュール=ルイ・ オーデマと、エドワール=オーギュスト・ピゲによって1875年に創立されたスイスの老舗時計メーカーです。
1892年に、腕時計では初となるミニッツリピーターを搭載するモデルを発表するなど、数々の複雑時計を生み出していき、現在では名門マニュファクチュールとして世界3大時計の一角を担っています。
代表作は、1972年発表の「ロイヤルオーク」ですね。ステンレススティール製のラグジュアリースポーツとして人気を博したシリーズです。近年では、3針のロイヤルオークは人気が集中しすぎて、メーカーでの供給が追いつかず、正規代理店での入手が困難な状況が続いています。
ロイヤルオーク デュアルタイム ~ROYAL OAK DUAL TIME~
「ロイヤルオーク デュアルタイム」とは、オーデマ・ピゲの代表作であるロイヤルオークシリーズの1つで、2か国表示機能付きのモデルとなります。
「デュアル」には『2つの』という意味があり、その名の通りこちらのモデルは2つの時間を表示する機能を搭載しています。
外国の時刻を表すという意味では、先日ご案内したタグホイヤー社のアクアレーサーGMTや、ロレックス社のGMTマスターⅡなどと一緒ですが、このように文字盤のなかにもう1つ文字盤が配置されるタイプは、スイス製機械式メーカーではあまり見かけないかもしれませんね。
操作方法はこちらもシンプルです。リューズを手前に回してねじ込みを解除した後、軽く一段引き出してから6時側の短針を時差の分だけ回します。
この操作中は、中央の短針長針は動かずにホームタイムを指したままですが、リューズを元に戻して頂きますと、再び中央の短針長針と連動して、異なった2つの時刻を知ることが可能となります。2か国表示の位置に慣れてしまえば、意外と見易いデザインかもしれませんね。
又、こちらのモデルは2か国表示以外にも、10時側にパワーリザーブインジケーターという、ゼンマイの残存量を知らせてくれるメーターが備わっていたり、2時側にはカレンダーが備わっていますが、これほど複雑な機能を搭載しながら、36mmケースで収めてしまう技術力は流石の一言です。
GMT機能付きの中でも、性能にこだわってみたいという方には大変お勧めですね。
その他のモデル
ジャガールクルト社の「レベルソデュオ」です。
ジャガールクルト社の代表作である「レベルソ」は、ガラス表面を守る為、ケースが180度反転する仕組みになっています。
こちらのモデルは、その反転させた裏面に、もう1つの文字盤を備えて2か国の時刻を知ることが可能です。
ロイヤルオークデュアルタイム同様に、こだわってみたい方にお勧めのモデルですね。
ロレックス社の「チェリーニ デュアルタイム」です。
ロレックスのプロフェッショナルシリーズ以外では、珍しい2か国表示を備えたドレスウォッチです。
6時側の文字盤で2か国同時に時刻を知ることが可能です。
残念ながら2021年に生産終了となってしまいましたが、とても上品なモデルですね。
まとめ
いかがでしょうか。GMT機能付きのモデルはバリエーションが豊富となっており、様々なメーカーでお好みのタイプを探してみるのも楽しいかもしれませんね。また、機会があれば別のタイプをご案内させて頂きたいと思います。