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インヂュニアはラグスポなのか否か、高まる人気の背景にあるものとは!?

2022-03-22 11:30

エバンスブログをご覧いただきましてありがとうございます、銀座エバンスの福永です。

近年、高級時計の大きなトレンドとして、ラグジュアリースポーツウォッチが大きな注目を集めています。

その牽引役としてはオーデマピゲのロイヤルオーク、パテックフィリップのノーチラスがあまりに有名ではありますが、何れもが少ない生産数、そして大幅なプレミアムプライスをもって遠くの存在へとなった今、同様のテイストを持ったモデルが次々に話題となっています。

一例をあげるならば、 ショパールのアルパインイーグルや、ジラールペルゴのロレアート、ピアジェのポロなど、老舗ブランドが手掛ける知名度の高いモデルから、H.モーザーのストリームライナーや、チャペックのアンタークティック、ローランフェリエのスポーツオートなど、新興ブランドやハイエンドブランドの手掛ける、新規のモデルまで多岐に渡り注目を集めています。

従来はニッチな存在であったラグジュアリースポーツが、今や高級時計を語る上で欠かせないカテゴリーにまで成長し、現代を生きるユーザーにとってオンオフ問わず活用出来るそれは、愛好家からビギナーまでも巻き込むほどとなりました。

その状況の中、いわゆるラグスポとは趣の異なる、IWCのインヂュニアにも注目が集まり始めています。

ドイツ語で「技術者」を意味するインヂュニアをモデル名に持ち、見聞きするにラグジュアリーとは距離を置いたモデルのように感じられますが、その背景にあるもの、そしてラグジュアリースポーツと同列に話題となる理由は何なのでしょうか。

Ref.IW322503

インヂュニア略歴

質実剛健を体現するようなIWCによって生み出されたインヂュニアは、堅牢な設計に加え、優れた耐磁性能と実用性に重きを置いたモデルですが、なぜ今注目を集めているのか、歴代モデルそれぞれの特徴から考察してみたいと思います。

1966年 インヂュニア誕生

インヂュニアの初代モデルは1966年に発表されたRef.666、軟鉄製のインナーケースでムーブメントと覆う事で、8万A/Mの対磁性能を備えたモデルとして登場しました。

軟鉄製のインナーケースは、同社のパイロットウォッチで培われた技術を転用したものですが、ダイアルデザインは視認性を確保しつつも、端正な雰囲気に仕上げられています。

Ref.666 出典:www.iwc.com

1976年 ジェラルドジェンタの描くインヂュニア

1976年にはオーソドックスなデザインから一転、時計デザインの巨匠ジェラルド・ジェンタの手による、インヂュニアSLが誕生しました。

ラグを持たないブレスレット一体型のケース構造、特徴的なベゼルを備えたスポーティな外見が特徴であり、1970年代に同氏により描かれたロイヤルオークやノーチラスに近い雰囲気を持っており、インヂュニアの印象を決定づけたモデルとも言えます。

インヂュニアSL 出典:www.iwc.com

その後、バリエーションは拡大され、1989年には50万アンペアの耐磁性を持つインヂュニア500,000A/Mが登場しました。

2005年 インヂュニア復活

時は流れ2005年、インヂュニアはジェンタデザインを彷彿をさせながらも、より現代的で力強いフォルムを持ち復活を遂げました。

この世代のモデルはムーブメント、そして外装のアップデートを繰り返し、2016年まで生産されましたが、特に外装面は大胆な造形の中に繊細な仕上げが光る、高級時計として所有欲を満たしてくれる印象の強いモデルが揃います。

2017年 インヂュニア原点回帰

2017年以降は原点回帰とも言える、オーソドックスなラグを備えたモデルとして生まれ変わりました。

初代モデルから半世紀余りの時を経て、改めて原点に立ち返ったインヂュニアは、アイデンティティとも言える帯磁性能を排した設計となっています。

IWCのラインナップにおいて、際立った個性を持つインヂュニアの姿は息を潜めましたが、一方で 時計として基本に忠実で万人受けするデザインを持つに至りました。

今後、注目を集めるインヂュニアは?

インヂュニアを大きく4つの世代に分けてご紹介してきましたが、2022年に注目を集めるモデルは第3世代のインヂュニアと言えます。

第3世代のインヂュニア、言うなればジェンタ風味のインヂュニアの人気の高まりが顕著であり、その人気の根底にあるのはラグジュアリースポーツとしての要素が含まれている点につきます。

ラグを持たないケース構造、薄さの中に立体感を求めた造形、そしてラグジュアリースポーツの多くの起源となった1970年代のデザインモチーフ、インヂュニアに関しては薄さには目をつむる必要がありそうですが、メリハリある面構成、見るからに丁寧な仕上げ、豊かな立体感が生み出す陰影までも含め、それらを見事にアップデートしたインヂュニアは、今まさに求められる需要と合致したモデルと言えます。

インヂュニアがラグジュアリースポーツかと問われれば、その特性上イエスとは言い難いですが、インヂュニアが持つ雰囲気は多くのラグスポモデルを凌駕するものがあり、今後ますます注目が集まるモデルかもしれません。

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