エバンスブログ

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資産としての高級時計、どの時計を買ったらよいですか?

2021-10-05 11:00

ブログをご覧の皆様こんにちは、銀座エバンスの福永です。

私共エバンスでは時計の販売と同様に、時計の買取りや下取も行っており、店頭でお客様とお話をする中で、「どの時計を購入したらよいか?」という質問を多くいただきます。
以前であれば「どの時計」が指すものは、即ち自分に似合う時計はどれか?というものが多くを占めましたが、ここ数年でニュアンスは様変わりし、「どの時計」を購入したら儲かるか?将来的に価値が下がらないか、といった内容を表す事が多くなってきたように感じます。

この様な背景には、高級時計の需要が高まるに伴い生じる正規店の慢性的な在庫不足、そして並行輸入店での販売価格高騰が顕著になることが関係しています。
また、これらの話題はテレビや新聞と言ったマスメディアでも取り上げらるほどメジャーなものとなり、さらにはユーチューブを始めとした動画サイトやSNSなどを通して、関連する多くの情報が発信され広く伝播していきます。

高級時計に対する価値観は人それぞれですが、いち時計ファンとしては時計購入の最善案は「予算内で身に着けたい時計を選ぶ」事と言えますが、一方で購入した時計が値上がりしたら嬉しいな、という多くのお声にお応えして、短期的、または中・長期的に価格の上昇が望めそうなブランドやモデルをご紹介してまいります。

以下の内容はあくま個人的な見解に基づくものであり、将来的なブランドやモデルの人気動向、価格上昇を約束するものではございません。
また、価格動向や推測は、2021年10月時点での考察となります。

短期的に値上がりが期待できる

新作発表に合わせて仕込む、ロレックスプロフェッショナルモデル。

買えば値上がりをする時計の筆頭として、多くの方が思い浮かべるのがロレックスであり、世界各国で常に高い需要に支えられ、最も流動性の高いブランドであるロレックスは、買取価格も高値安定している点に疑いの余地はありません。
しかしながら、短期間で購入価格を上回る金額で売却が可能なモデルとなると、実は限られてくるのかもしれません。
そこで、モデルチェンジのタイミングに狙いを定め、生産終了が予想されるモデルを、あらかじめ購入しておき価格上昇を待つ方法です。

ロレックスは基本的に毎年新作が発表され、2022年の新作発表は4月ごろと予想されますが、そこで何が発表されるかは謎に包まれていますが、最近のモデルチェンジの流れとしては、新型ムーブメントへの置き換えが進む状況であり、旧型ムーブメントを搭載する残りのモデルの刷新が考えられます。

該当するモデルとしては、ミルガウスやエアキングそしてデイトナがあり、最近の価格推移を見てみると、ミルガウスやエアキングは徐々に値を上げてきており、これはモデルチェンジの噂や期待からの高騰とみられます。

この動きは新作発表のタイミングまで続き、予想通りに生産終了あるいは、外装デザインが大きく変更されるなど、旧作と明確な違いが見られれば上昇基調が続きます。
しかしながら外装デザインに変化見られない、または予想に反してモデルチェンジが行われなかった場合、発表と同時に大きく値を戻す傾向にあります。

過去を例にとってみると、大きく価格を伸ばしたモデルとしては2020年に生産終了となったグリーンサブマリーナーのRef.116610LVがあります。
こちらは後継モデルRef.126610LVのダイアルカラーに黒が採用されたことで、ダイアルまでグリーンで統一された旧型の人気が続伸する結果となりました。

一方で価格上昇から一気に値を戻したモデルとしてはエクスプローラーⅡRef.216570があります。
こちらに関しては、ベゼルにセラクロムが採用されるのではないかと噂が囁かれていましたが、蓋を開けてみればムーブメントの刷新がメインであり、デザインに関しては旧型をほぼ踏襲する形になりました。
大方の期待に反した結果、それまで上昇を続けていた価格を一気に引き下げる形となりました。

噂で買って事実で売る、ではありませんが、ロレックスほど世界中にファンが多く、様々な考察や噂が飛び交うブランドは他にありません。
それらの考察や噂についての信憑性はまちまちですが、これほど多くの需要があるブランドであれば、まことしやかに囁かれる噂であっても価格上昇の要因として機能することがあります。
そこで上昇始めたモデルがあれば、購入してみるのも良いのではないでしょうか。
そして、タイミングとしては新作発表の直前、盛り上がっている頃合に売り抜ける、時計をしばらく楽しみリスクを抑え、ある程度のリターンが望める方法といえます。

循環の流れを先取る、ラグジュアリースポーツウォッチ。

一言で腕時計と言っても、ドレスウッチからスポーツウォッチなど、デザインや用途によって多くのカテゴリーに分けられます。
そして時代ごとに人気のカテゴリーは異なり、昨今ではパテックフィリップのノーチラスや、オーデマピゲのロイヤルオークなどに代表される、所謂ラグジュアリースポーツウォッチの人気が高く、それらのカテゴリーに参入するブランドも増加傾向にあります。

ノーチラスやロイヤルオークは、ここ1,2年で価格が急騰し、現在は緩やかな上昇を続ける状況であり、定番モデルであれば国内定価の2〜4倍の価格をつけており、旧型に関しても現行モデルに肉薄する価格帯となっています。
ここから更なる高騰は、よほどの需要が伴わなけらば難しく思われることから、これらに追随するであろうブランドやモデルを選んでみてはいかがでしょうか。

そこで分かりやすいブランドとしては、パテックフィリップやオーデマピゲに比肩するヴァシュロンコンスタンタンの名があげられ、スポーティなデザインを持ったオーバーシーズが該当します。
オーバーシーズに関しても現行モデルはすでに、価格高騰の流れに身を置いた状況であり、そこで一世代前に当たるベーシックなステンレス3針のRef.47040、そして同クロノグラフのRef.49150を見ていきたいと思います。

これらのモデルは2021年1月時点では、あまり多くの需要が無かったのか、Ref.47040、Ref.49150ともに120万円〜150万円位で見かけることもありましたが、2021年10月現在、両モデルとも200万円を超える価格が目立ってきました。
このカテゴリーのモデルは基本的に最もベーシックなステンレス3針モデルの需要が高く、他モデルの価格を牽引する形になりますが、どちらのモデルもノーチラスやロイヤルオークに比べ大人しい値動きとなっています。

今後、オーバーシーズがどこまで価格を伸ばすか断言は出来ませんが、パテックフィリップとオーデマピゲとともに、所謂三大ブランドに数えられるヴァシュロンコンスタンタンの知名度は大きく、ラグジュアリースポーツウォッチというカテゴリーにおいても、競合ブランドに対して需要が集まりやすい状況は整っているように考えられます。

中・長期的に値上がりが期待できる

希少性にかける、ヴィンテージウォッチ。

ヴィンテージウォッチと一言で言っても膨大な数がありますが、ここでは流通量、そして系統的に整理が進んでいるロレックスを例に進めて行きたいと思います。

Ref.6263

ヴィンテージロレックスに関しては特性上、一般的に広く好まれるよりは、好事家向けの側面が強いカテゴリーですが、それ故に同じモデルであったとしても、オリジナル性の高さ、コンディションの良し悪しで価格に大きな振れ幅がある商品です。

また、オークションハウスによって出品商品の魅力的な背景などが演出され、より高い入札へ導かれる時計たちは、その落札価格を持って世間を騒がせることがしばしば見られます。
これらは、そのブランドやモデルのあるいは特定のリファレンスの価値を向上させる点においては、絵画などアートの世界と類似しており、一次販売で世に出た商品が、セカンダリーマーケットの筆頭であるオークションで高い入札を得ることで、同様のモデルの価値が高まり需要の増加、結果として個体の価値が裏付けが進み、価格上昇を伴いながら売買が活発になっていきます。

加えて、景気の先行きが不透明な時代においては先述した、現行モデルのロレックスなど、流動性の高い商品が好まれる傾向にありますが、現在ではそれだけに留まらず、希少性を求めて積極的にヴィンテージを買い集める動きも一部に出てきます。
また、コロナ禍により国を超えての人々の往来が減少するなかでも、ウェブ販売が活発となり、今後の流れとしては徐々に往来が回復すれば、より良い個体を求める動きは活発になることが必至であり、ヴィンテージ市場に更なる活気が生まれるのではないでしょうか。

高級時計本来の価値を見つめなおす、ドレスウォッチ。

最後にご紹介するブランドやモデルはパテックフィリップのドレスウォッチであるカラトラバやゴンドーロといった、高級時計本来の美しさを備えたモデルです。

前述のノーチラスなどスポーティなテイストとは全く異なるキャラクターを持ち、デザインのインパクトには欠けますが、高級時計本来の姿が見直される時流となれば、需要は急増が予測されます。

また、その起爆剤となりそうなモデルが、2021年に発売された新作Ref.6119R、同Gの存在です。
Ref.6119は新型の手巻きムーブメントCal.30-255Sを搭載した、新しい時代のカラトラバといえますが、それ以上に外装デザインに見るべき点が多いモデルでもあります。

時計の良し悪しは内部構造まで含めてパッケージ全体で評価されるべきですが、やはり第一印象は外装デザインに委ねることになり、Ref.6119はその点でとても優れたモデルと言えそうです。
まず初めに「カッコいい」、これは実にシンプルな感想ですがとても重要な要素であり、39mmと現代において絶妙なサイズ感のケース、その基本フォルムはRef.96から始まる伝統的なシャープなフォルムを持ち、ベゼルには緻密なクルー・ド・パリ装飾が施されています。

Ref.6119R-001
出典:https://www.patek.com/

この「カッコいい」と思わせるデザインは一朝一夕では生み出されず、ブランドが紡いできた歴史の上にこそ成立する要素であると言えます。
そして、流行は繰り返されるという前提に則れば、カジュアルなファッションからドレスに寄りだした際、良質なドレスウォッチの需要は高まりを見せ、Ref.6119こそがカラトラバ全体のイメージを引き上げるに適役なモデルと言えそうです。

最後になりますが、ここ数年で「流行は繰り返される」を分かりやすく体現したのがロレックスであり、その象徴とも言えるジュビリーブレスレットの復権です。
日本国内における90~00年代、ジュビリーブレスレットを備えたデイトジャストは若い世代から支持されませんでしたが、現在ではジュビリーブレスレットの需要が高まり、プロフェッショナルモデルではなく、ジュビリーブレスレットを求めてデイトジャストを積極的に選ばれる方も増えています。

そのきっかけとなったのがGMTマスターⅡであり、2018年に発売されたRef.126710BLROの存在であることは明らかです。
Ref.126710BLROは通称ペプシと呼ばれる青と青のツートンベゼルを備え、ブレスレットはジュビリーブレスレットを採用されました。
それは往年のファンにとっては懐かしくも最も見慣れたGMTマスターの姿であり、新たにロレックスを興味を持った層にとっては、何もかもが新しい、まさに「カッコいい」時計として受け入れたのです。

Ref.126710BLRO

先述のカラトラバRef.6119と、その解釈は若干異なりますが、Ref.126710BLROに関してもまた、ロレックスが作り上げたデザインや伝統的な要素を、現在の技術で再構築してみせたことで、それが起爆剤となってジュビリーブレスレット人気の復権に繋がったとも言えます。
長い歴史に裏付けられた、ある種の普遍性を持ったモデルの強さは、時代の波を乗り越え、人気の高まりが近く訪れるのかもしれません。

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