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目に残る1本。「OMEGA(オメガ) スピードマスター マーク40 AM/PM Ref.3520.53」2019年12月2日

2019-12-02 10:30

今回のエバンスブログは、独特なカラーリングの自動巻きスピードマスター、「OMEGA(オメガ) スピードマスター マーク40 AM/PM (USED) Ref.3520.53」をご紹介します。

1、今回のモデルの概要

(スピードマスター マーク40 AM/PM、裏蓋はシーホースの刻印)

スピードマスター誕生40周年となる1997年に販売開始された記念モデル「スピードマスター マーク40 AM/PM Ref.3520.53」。
37ミリケースに、多色使いのデザインが目を惹く一方、クロノグラフに月・日・曜日の3つの表示を備えたトリプルカレンダーを搭載した多機能な自動巻きモデルです。

 

2、OMEGA(オメガ)とスピードマスター

ここでオメガとスピードマスターについて、簡単に概要を。

【オメガ】

  • 1848年スイスで創業された170年以上の歴史があるブランド。
  • OMEGA(Ω、オメガ)はギリシャ語で「究極」の意味。元々は1894年に作られた高性能ムーブメントの名前だった。
  • 現在は、スウォッチグループの一員。

【スピードマスター】

  • 1957年に誕生。シーマスターに手巻きクロノキャリバーを搭載したモデルが元となった。裏蓋にシーマスターの象徴「シーホース」が入るのはその名残。
  • スピードマスター プロフェッショナルが月に着陸したのは1669年~1972年。最初がアポロ11号、最後はアポロ17号。宇宙に出た他の時計は存在するが、月に降り立ったのはスピードマスターだけ。
  • 手巻きも自動巻きもあり、モデル展開が多いスピードマスターだが、数々の伝説を持つ手巻きプロフェッショナル(ムーンウォッチ)の人気や存在感が圧倒的。
 

(手巻きスピードマスターの例(1)プラ風防&手巻きの大定番 ムーンウォッチ プロフェッショナル(311.30.42.30.01.005)、(2)ムーンウォッチ アポロ11号 50周年限定(2019年)、(3)東京2020限定(2018年)、(4)ムーンウォッチ ファースト オメガ イン スペース(2012年~、1962年モデルの復刻))

オメガを代表するモデルと言っても過言ではない「スピードマスター」。ですが、今回のマーク40 AM/PMはメインラインではない小ぶりな自動巻きモデルで、さらに大胆なカラーリングだったため、当時は「一風変わったモデル」といった存在だったようです。

 

3、「マーク40」について

((5)マーク40 “AM/PM”(3520.53)、(6)マーク40 “コスモス”(3520.50)、(7)AM/PMとコスモスの元となったスピードマスター デイデイト(3521.30)、(8)マーク40 “デイト”の元となったスピードマスター デイト(3511.50))

40周年記念モデルである「マーク40」は、今回の「AM/PM」だけでなく他のモデルも展開されていました。一番人気だったのが、手巻きモデルを思わせるカラーリングで自動巻きトリプルカレンダー仕様の「コスモス(3520.50など)」。その他にデイト仕様(3513.53など)もあり、文字盤の色違いや金無垢等の素材違いで様々なモデルが存在しました。
「マーク40」は、記念モデルでしたが限定ということはなく、2000年代中頃まで普通に販売されていたようです。知られている割に情報は案外少ない、そんなシリーズです。

 

4、このモデル「マーク40 AM/PM」について

(多機能がコンパクトにまとまったダイアル、10時位置の曜日送りプッシュボタンと3つのインダイアル)

では、今回の時計「マーク40 AM/PM」をじっくりと見てみましょう。

グレーの文字盤で黒のインダイアル。黒い部分にはレコード盤のような溝が入っています。インダイアルや針に水色・黄色・赤がポイント的に使われ、1970年代を思わせるどこかレトロな色使いです。

端が黄色い長針は、31日で1周するデイト用の針。スペースシャトル(一説には飛行機)を模した形状がユニークです。

赤く塗られた3つの針が、クロノグラフに関連したもの。センターの長針がクロノグラフ秒針、12時位置のインダイアルは30分積算計、6時位置のインダイアルは12時間積算計となります。さらに12時位置に曜日/月の表示窓、9時位置は24時間針と秒針が入ります。

9時位置のインダイアルは、24時-12時のラインで午前と午後を区分けしています。ROLEX GMTマスターなどGMTモデルの多くは、6時-18時のラインで昼夜を色分けする時計が多く、AM/PMの塗り分けは独特な感じがあります。

37mm径の小ぶりなケースに、表示窓2つと針8本、タキメーターベゼルや文字盤外周の日付表示など、文字や要素が非常に多い割にすっきりと収まっています。色も5色使っていますが、グレーや黒の面積が広いため落ち着いて見えます。そして、アラビア数字のインデックスや太めの時分針が、元のモデルとはどこか違う親しみを感じさせる趣きです。

ムーメントは、バルジュー社の自動巻きムーブメント7750をベースとしたCal.1151を搭載しています。

 

5、このカラーリング、旬なのかも

(マーク40 AM/PMは腕になじむ小ぶりなサイズ感。そして、インデックスと針の夜光はスーパールミノバ)

昨年2018年に、アメリカの著名ウォッチライフスタイルメディア「HODINKEE(ホディンキー※)」設立10周年記念のスピードマスターが500本限定で発売されました。1960年代のCK2998をベースとしたモデルなのですが、そのカラーリングが、なんとマーク40 AM/PMに着想を得たものだったのです。(創設者のお爺さんが愛用し引き継いだ時計らしいです)

もしかすると、マーク40 AM/PMの特徴的なカラーリングは旬なのかもしれません。スピマス界では主流でないオートマチック&多機能モデルですが、知っている人には懐かしく、知らない人にはフレッシュな、目に残る存在感のある1本。銀座エバンスで、実物をぜひご覧になってください。

スピードマスター マーク40 AM/PM Ref.3520.53(ユーズド)
1997年発売開始モデル、生産終了品。ステンレス(ベゼルプレートはアルミ)、自動巻き、37mm径、サファイアガラス風防、ルーパールミノバ夜光、ボックス・ギャランティ付き

※HODINKEE(ホディンキー)は、2019年11月に日本版サイトが立ち上がっています。日本独自の記事や雑誌版も展開される模様です。

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