「45年目の完成形:スピードマスター マークII」2017年6月27日
2017-06-27 14:34
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ブログをご覧の皆様こんにちは、銀座エバンスの福永です。
本日はオメガのスピードマスター マークIIをご紹介いたします。
本日はオメガのスピードマスター マークIIをご紹介いたします。
スピードマスターの更なる高みを目指し開発されたマークシリーズ、その第一作であるマークIIは1969年に発表されました。
2014年に復刻された今回ご紹介のモデルは、オリジナルをご存知の方には懐かしく感じられるはずです。また初めて目にされる方にとっては、約半世紀も前のデザインでありながら陳腐には映らず、オメガの技術力の高さを感じる事が出来る傑作と言えるのではないでしょうか。
Ref.327.10.43.50.06.001
マークIIが発表された1969年はNASAが月面着陸を成功させた年であり、スピードマスターが後に語り継がれるムーンウォッチの称号を獲得する時でもありました。マークIIはスピードマスターのスペックアップを図り付加価値を与えると同時に、当時においてもクラシカルな印象を持たれていた従来のスピードマスターのイメージを刷新することを目指したのではないでしょうか。
独自のボリュームあるケースデザインは、ラグ足を廃し衝撃によりブレスレットが外れてしまうことを防ぐ為の工夫が取付部に見て取れます。このような独自の形状を持ったケースデザインはその後マークVに至るまで開発が進められ、マークシリーズは70年代を中心に一時代を築きました。
独自のボリュームあるケースデザインは、ラグ足を廃し衝撃によりブレスレットが外れてしまうことを防ぐ為の工夫が取付部に見て取れます。このような独自の形状を持ったケースデザインはその後マークVに至るまで開発が進められ、マークシリーズは70年代を中心に一時代を築きました。
随所に改良が見られるマークIIですが、ムーブメントについても変更が見られ、オリジナルの手巻きムーブメント(Cal.861)に対して、自動巻ムーブメント(Cal.3330)が搭載されています。マークIII以降、マークVまでのシリーズには自動巻きムーブメントが採用された事から、1969年当時のマークIIにおいても自動巻きムーブメントの搭載が望ましかったのではと考えられます。復刻版であるモデルに自動巻ムーブメントを採用する事で、発表から45年の時を経てマークIIが目指した本来の姿へと到達したのではないでしょうか。
Cal.3330についてはETA7750をベースに作られていますが、その面影は殆ど見られないようオメガ仕様にチューニングが施されています。オメガ固有のコーアクシャル脱進機、フリースプラング式のテンプ、シリコン製ひげゼンマイ、そしてコラムホイール式のクロノグラフ機構と徹底的に主要パーツが見直され、パワーリザーブも約52時間へと高められています。
Cal.3330についてはETA7750をベースに作られていますが、その面影は殆ど見られないようオメガ仕様にチューニングが施されています。オメガ固有のコーアクシャル脱進機、フリースプラング式のテンプ、シリコン製ひげゼンマイ、そしてコラムホイール式のクロノグラフ機構と徹底的に主要パーツが見直され、パワーリザーブも約52時間へと高められています。
ブレスレットはオリジナルに倣い短めのコマが用いられていますが、部材は無垢材が採用され、連結は打ち抜きからネジ式に改められています。優れた装着感と長年の使用に耐えうる剛性、そしてメンテナンス性の高さを実現しています。また、バックル内側に設けられたエクステンションパーツで工具を使わずに約1cmの調整が行えます。
往年の傑作を現代の技術で蘇らせたマークII、見かけだけの安易な復刻ではなく、当時の雰囲気を忠実に再現しながら徹底した改良が施されています。ここ数年、目を見張るほどの品質向上に努めるオメガだからこそ成しえた45年目のスピードマスター マークII、その会心の出来をお確かめください。
下記リンク、オリジナルのUSEDを販売した際の紹介記事です(2011年掲載)。
当時はその人気・希少性からかすぐに完売となりました。