にじみ出る個性。ROLEX(ロレックス) 回転ベゼルを搭載したデイトジャスト “サンダーバード” Ref.16264 2019年10月11日
今回のエバンスブログは、ユーズドのROLEX「デイトジャスト “サンダーバード” Ref.16264」をご紹介します。
1、今回の1本の概要
ROLEX デイトジャスト “サンダーバード” Ref.16264 白バー。Y品番の2002年頃に製造されたモデルで、箱やメーカー保証書の付属する1本。現行のラインナップには存在しない「回転ベゼルを搭載したデイトジャスト」となります。
2、「サンダーバード」という愛称
(上写真:素材や色などの組み合わせが比較的多彩なのもサンダーバードの特徴。ホワイトゴールドベゼルRef.16264とイエローゴールドコンビRef.16263)
この時計、モデル名として文字盤に書かれているのは「OYSTER PERPETUAL DATEJUST」。「THUNDERBIRD(サンダーバード)」という名前は表示されておらず、愛称ということになります。ちなみにこの名称、1960年代にTV放送されていたイギリスの特撮人形劇の方ではなく、アメリカ空軍のアクロバット飛行チームのほうだとか。
1956年頃、このチームの隊長だったドン・フェリス大佐が引退するにあたって、チームがロレックスに発注し、フェリス氏に贈った記念モデルがその名の由来と言われています。
今回のサンダーバードは、その5代目で最終型となるモデル。1988年頃から作られ2004年頃に廃番となっています。
3、「ターノグラフ」も回転します
(上写真)ターノグラフ WGベゼルRef.116264とPGコンビRef.116261(YGコンビRef.116263も存在します)
回転ベゼルのデイトジャストというと「ターノグラフ(TURN-O-GRAPH)」を思い浮かべる方も多いと思います。
ベゼルのデザインを変え、サンダーバードの後継機として2004年頃に誕生したのが「デイトジャスト ターノグラフ」Ref.116264。よりスポーティーになったこのモデルも2013年頃に生産終了となり、回転ベゼルのデイトジャストはロレックスのラインナップから消えることになります。
なお、このターノグラフには1953年頃に誕生した「初代」ターノグラフRef.6202が存在します。このモデルはロレックス初の回転ベゼルを搭載し、サブマリーナのようなデザインのベゼルを使用、スポーツロレックスの元祖といえそうな外観の1本でした。
(ターノグラフについてきましては、過去ブログ「歴史の架け橋:ターノグラフ Ref.116261」でもご覧いただけます。)
4、この時計について
今回のサンダーバードはホワイト文字盤、バーインデックスにオイスター(3列)ブレスレットの組み合わせ。ケース径は一般的なデイトジャストと同じ36mm、風防はサファイアクリスタルで、自動巻きムーブメントはサブマリーナにも搭載されていたCal.3135を搭載します。
ホワイトゴールド素材のベゼルは、往年のエンジンターンドベゼルを思わせる放射状の凹凸に立体感のある数字が組み合わされ、レトロで味わい深い表情となっています。回転ベゼルはクリック感のない両方向回転仕様、経過時間の測定や終了時間の目安など、日常に便利に使えます。
文字盤周りがすっきりまとまり、回転ベゼルの存在感をさりげなく引き立てる組み合わせの1本。オンにもオフにも日常に違和感なく溶け込んでくれそうです。
5、一見普通なのに個性がにじむ1本
独特の装飾が施された回転ベゼルにより、デイトジャストともスポーツ系ロレックスとも違う独特な雰囲気のサンダーバード。
一見普通なのになんだか個性がにじむ、ほどよい存在感を持つ1本。最近見かけることも減ってきたように思います。銀座エバンスのロレックスコーナーでぜひご覧ください。