時計選びに大切な「保証」とは？
2024-10-01 11:00
エバンスのブログをご覧いただきましてありがとうございます。
高級腕時計を購入する時、皆様は何を大切にされるでしょうか。ブランドやモデル、機能、ケースのサイズや形状、文字盤のカラー、素材などなど選ぶ条件がたくさんあってそれもまた楽しみですよね♪
エバンススタッフ一同は、お客様にショップ「エバンス」を選んでいただけるよう、日々知識の向上や店内の環境づくりに励んでおります！充実した時計選びのひと時をお過ごしいただければ幸いです。
今回は高級腕時計を末永く愛用するのには大切な、「保証」についてピックアップ致します。
保証期間と保証対象
腕時計を選ぶ際、腕時計の次に大切と言っても良い「保証書」。その保証書はブランドによって色々なタイプがあるのをご存じでしょうか。
保証期間とは、取扱説明書にそった正常なご使用の状態で、万が一不具合が起きた場合に無料で修理、調整されることが保証される期間のことです。ブランド、モデル等によって保証期間は異なります。以前はほとんどのブランド、モデルが２年というのが一般的でしたが、近年は３年から、延長保証の登録をすれば最長８年というブランドもあります。この保証期間は一般的に販売店で記入された購入日から起算されます。
保証対象としては、通常のご使用による消耗（主に非金属製ブレスレットやストラップの消耗）、紛失、盗難、あるいは誤ったご使用による故障は含まれません。また、純正部品・付属品以外が使用されている場合も保証の対象外となります。 ほとんどのブランドは外装パーツの破損は保証期間内でも対象外とされます。
いわゆる初期不良、ブランドが欠陥品であると確認した場合のみの保証対象となります。それでも「製品保証」が長いことは安心が出来ます。
メーカー国際保証書とは
リファレンスナンバー（REF.NO.）とシリアルナンバー（SER.NO.）、購入日、購入店舗などが明記されたものが国際保証書（ギャランティカード）で、メーカーが発行し、販売店が記入するものが一般的です。ロレックスやオメガのようなカードタイプのものが多く、エルメスなどの冊子タイプや、ウブロのように電子保証書といって、保証書を電子化し、オンラインで保証情報が管理されているものもあります。メーカー保証書は再発行されませんので大切に保管してください。
並行輸入店はメーカー保証とは別途、店舗独自の保証も設けています。メーカーの保証開始日がスタートしていたり、中古品などの場合はメーカー保証期限が切れている等もある為、1年間保証が付属しているお店が多いようです。
国際保証書は、期限が切れた後は証明書となり、大切に保管されていると売却の際などの価値にも影響があります。
国際サービス保証書とは
例えばロレックスでオーバーホールをした際に発行される修理証明書は「国際サービス保証書」と呼ばれています。ほとんどのブランドは、メンテナンス完了より1～2年間、修理保証が付きます。ロレックスのようにサービスカードが付けられるブランドもあれば、修理証明書として書面で発行されるブランドもあります。
大切な腕時計がメンテナンス完了後も保証される期間があることは安心ですね。
永久保証とは？
永久保証とは、ブランドそのものが無くならない限りは有償で永久にメンテナンスが受けられるということです。
一般的にメーカーは、生産終了から長くても２５年位まで、修理に対応できる部品を保有しているので、例えば自身が若い頃購入した思い出の腕時計は、場合によってはメーカーでのメンテナンスが受けられますが、親から譲り受けたものの場合は（２代目）ともなると、メーカーで受付不可となってしまうことも増えてきます。
永久保証のブランドは自分から子供に受け継いだ時計もメーカーがメンテナンスしてくれるので、世代を超えて使い続けることが出来ます。いつの時代になっても修理・メンテナンスを受け付けてくれるというのは、機械式腕時計を使う上で何よりも安心できる、大きなポイントになります。
この永久保証に対応しているブランドは、現在、世界３大腕時計ブランドのパテックフィリップ、オーデマピゲ、ヴァシュロンコンスタンタン、そしてIWCとジャガールクルトです。
余談なのですが、私が去年購入したボッテガ・ヴェネタのバッグにも永久保証が付いていました…バッグにも？
新しい保証の概念
高級腕時計がこの何年かでかなり高価になったと感じられている方は少なくないと思います。高級腕時計は贅沢品の概念から資産、財産として保有する人も増えてきました。一方で近年、メーカーの技術の向上により新素材の開発やムーブメントにも最新の技術が施されています。品質の向上と同時に、ブランド戦略の一環としても長期保証の実現がされています。
オーデマピゲは、「AP COVERAGE SERVICE」という一般的な“保証”とはまったく違う、他にはないサービスの提供を始めました。条件が満たされれば、盗難や強奪に遭った場合でも払い戻し、もしくは代替機の提供によって保証されるというのです。そしてもちろん故障や破損が生じ、修理が必要となったときにも対応されます。もし修理不能だと判明した場合にも、払い戻しか代替機の提供という保証内容で、登録すれば無料で2年間受けられるサービスです。
このように今後、保証概念もブランド戦略の一環として刷新されていくかもしれません。
今回もお読みいただきましてありがとうございました。