ダ・ヴィンチに敬意を表して~IW356601~
2024-10-08 11:00
エバンスブログをご覧の皆様こんにちは。
今年の夏は非常に暑い真夏日が連続しておりましたが、10月に入りようやく涼しく過ごしやすい気温となってきました。
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋など様々な楽しみが増えてくる秋のシーズン。お気に入りの時計と一緒に様々な事を楽しんでみたいところです。
それでは今回は質実剛健なブランドであるIWCからダ・ヴィンチ オートマティックをご紹介させて頂きます。
IWCの人気モデルと言えば、パイロットウォッチやポルトギーゼ、インジュニアなどの印象がありますが、ご紹介のダ・ヴィンチシリーズも沢山の魅力が溢れています。
現在では生産終了のシリーズとなり、市場でも数はそう多くありません。気になっている方は今の内に良個体を見つけて手に入れてみてはいかがでしょうか。
それでは最後までお読み頂ければ幸いです。
①IWCとは
皆様ご存知のIWC。腕時計愛好家から長年親しまれており、老若男女問わず幅広い年代から支持を得ています。
高級腕時計の中でも質実剛健な時計メーカーとして認知されており、ロレックスやウブロ、カルティエなどと言った煌びやかな時計ブランドとは一線を画した存在としてシンプルで機能性の高い時計作りをしています。
IWCの本来の正式名称はインターナショナルウォッチカンパニー(International Watch Company)となり、頭文字を取って名付けたのが皆様に馴染みのあるIWCとなります。
略式名称が正式なブランド名として認知されている稀有なブランドでもあります。
創業者はアメリカ・ボストン生まれのフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズ。その為、スイスブランドでありながら社名は英語となります。
ジョーンズの目的はアメリカ市場をターゲットに高品質な懐中時計を製造する事であり、アメリカの合理的な生産システムである「アメリカ式製造システム」と「スイスの伝統的な技術」を取り入れることを考えスイスへ渡ります。
そこで目を付けた場所が現在でも本社のあるシャフハウゼンです。スイスの中でもドイツ国境に挟まれたドイツ語圏の地域で、ここではスイスで最も長いライン川が流れています。
この川の水力発電所の電力を利用して、時計の大量生産を目的とした大規模な工場の建設をすることにしたのです。
こうしてスイスで産声を上げたIWCはスイスの時計メーカーの中でも、ドイツ語圏にある為、働く従業員たちは自然とドイツ人気質な人が多くなったそうです。
今に続くドイツ時計の特徴である、質実剛健な時計製造、シンプルなデザインはこのような中で育まれたのです。
そんなIWCが持つ魅力は「質実剛健なデザイン」と「徹底された品質管理」、「永久修理保証」があります。
中でも限られたメーカーのみが掲げている永久修理は時計メーカーのステータスや技術力の高さ、信頼度が伺えるでしょう。
基本的に生産終了した腕時計のメンテナンスには部品保有年数というのが各メーカーで定められておりますが、永久修理をするブランドにはこれがありません。
古いモデルでもパーツを作り、修理し直すのですから時計のオーナーにとってこれほど安心することはありません。
お気に入りの腕時計を末永く愛用することが出来るのはとても嬉しいメリットですね。
現在IWCを代表する現行シリーズには「パイロット・ウォッチ」「ポルトギーゼ」「ポートフィノ」「インジュニア」「アクアタイマー」といった時計好きにも人気の高いモデルが並んでいます。
②ダ・ヴィンチとは
モデル名のダ・ヴィンチとは、ルネッサンス期の偉人であるレオナルド・ダ・ヴィンチに敬意を表したモデルであります。
芸術だけでなく、科学・天文・医学と幅広い分野で天才と称された ダ・ヴィンチはIWCの時計師達の創造性に多大なる刺激を与え、その名はIWCの最先端技術を搭載したモデルに名付けられる事になります。
初のタイムピース(Ref.3501)は1969年に発表されました。人目を惹く六角形のゴールドケースを備えたデザインでした。
このモデルはスイス製クオーツムーブメントの「ベータ21」を備えたモデルであり、当時では先鋭されたデザインで話題をさらっていたそうです。
その後1985年にはダ・ヴィンチ・パーペチュアル・カレンダー (Ref.3750)を発表し、シンプルなラウンドケースに永久カレンダーを配した3750シリーズが登場。
永久カレンダーの超複雑機構であり、その搭載ムーブメントは2499年まで西暦表示ができるそうです。500年以上も先を見据えて時計製作をしたIWCの決意が伺えます。
2007年にモデルチェンジをした際には、シリーズ初の自社製クロノグラフを搭載して完全リニューアルを遂げる事になります。
10年程の生産期間を経て、2017年に今回ご紹介のダ・ヴィンチ オートマティックが発表となり、再びラウンドケースへ戻る事となりました。
シンプルなモデルから、クロノグラフやムーンフェイズ、IWCの技術力を結集して作られたトゥールビヨンに至るまで、幅広いコレクション展開となっていました。
そして2024年現在では既に生産終了となっておりますが、時代の流れと共に常に進化をしてきたシリーズでありますので、今後の復活を楽しみにしたいところです。
③Ref.IW356601
ここでは実機を見ながらご紹介致します。
2017~2022年までの約5年程の比較的短い製造期間となるモデルです。シンプルさの際立つ、クラシカルな一本となっています。
IWCならではの美しい文字盤が目を惹き、金色の針とインデックス。秒針はブルーに輝き、良い差し色となっています。
インデックスがアラビア数字になっているのも視認性を高めるうえで一役買っていますね。
ビジネスシーンでお使いの方にとってはカレンダーが付いている事もポイントでしょう。6時位置の日付窓から瞬時にカレンダーの確認をすることができ便利です。
細部にまでこだわりを見せる文字盤であり、IWCならではの真面目さが光るモデルと言えるでしょう。
また、ユニークなポイントとしてケースとベルトを繋ぐラグが可動式となっており、手首にしっかりとフィットして装着感を高めます。
全体的にシンプルで美しく洗練されている為、男性のみならず女性にもお似合いになるのでお勧めです。パートナーと共同でご使用になるのも楽しいでしょう。
④まとめ
いかがでしたでしょうか。
IWCの中でも時代の流れ、流行と共にモデルチェンジを果たしてきたシリーズのダ・ヴィンチ。他のモデルではあまり見られない、特徴的なラグを備えた一本です。
現在では生産終了品でございますので、状態の良い個体は今後減っていく事が予想されます。
ご検討されている方は、当店でご覧頂ければ幸いです。