トラディショナル コンプリートカレンダー
2024-05-21 11:00
エバンスブログをご覧の皆様こんにちは。
腕時計ファンの皆様であれば様々な時計を所有している事と思いますが、その中でも憧れの時計と言えば三大ブランドの時計ですね。時計界の三大ブランドと言えばパテックフィリップ、オーデマピゲ、ヴァシュロン・コンスタンタンとなります。
これらのブランドは長い歴史を誇り、他の追随を許さない圧倒的な技術力で洗練されたモデルを世に送り出してきた時計メーカーです。
その中でもひと際歴史が長く、時計通を語る上で外せないブランドがヴァシュロン・コンスタンタンと言えるでしょう。繊細かつ美しい時計の数々は時計通を魅了し続けています。
今回はそんな三大ブランドの一つであるヴァシュロン・コンスタンタンからコンプリケーションウォッチであるトラディショナル コンプリートカレンダーをご紹介させて頂きます。
①ヴァシュロン・コンスタンタンとは
三大時計の一角を担うブランドの一つであるヴァシュロン・コンスタンタン。パテックフィリップ、オーデマピゲと共に時計界のトップに君臨しています。これらのブランドは雲上時計とも呼ばれ、腕時計ファンの憧れるブランドとして知られています。
中でも特に歴史が古く、伝統的な時計作りを260年以上も絶やす事なく続けてきたブランドが、ヴァシュロン・コンスタンタンであります。
創業者はジャン=マルク・ヴァシュロンという人物であり、幼き頃から父親に商売の手ほどきを受け、1755年に24歳という若さで自身の工房を立ち上げています。
この頃、工房の為に初の見習い職人としてイザヤ・ジャン・フランソワ・エティエという人物を雇っているのですが、その当時の雇用契約書が後に大成功を収めるヴァシュロンの重要な資料として記録されているそうです。
創業者であるジャンは屋根裏部屋(キャビネット)を工房としたキャビノチェと呼ばれる時計職人であり、美しく複雑な時計を創り上げていました。そのDNAは息子のアブラアン・ヴァシュロン、孫のジャック・バルテミー・ヴァシュロンにしっかりと受け継がれていく事となります。
時計史の中でも歴史の長いブランドは沢山ありますが、1960年代に起こったクォーツショックにより、歴史が途切れたメーカーがいくつもある中で、一度も歴史を絶やす事なく続けてきた希有なブランドがヴァシュロンです。
ブランドのシンボルマークにはマルタ十字を用いており、こちらはカトリック修道会のマルタ騎士団が掲げていたとされるマークです。
かつて香箱のケースに取り付けられていた部品のデザインがマルタ十字に似ていた為、採用されたそうです。1880年にスイスで商標登録されて以降、現在ではダイヤルやリューズ、ラグなどに用いられています。
そんな同ブランドの魅力と言えば、伝統を重んじた時計作りであり、長い歴史に裏付けられた技術力の高さからくる時計の数々です。
シンプルな二針の時計から、複雑時計やラグジュアリースポーツモデルまで美しく洗練された時計が揃っています。
最高の品質証明であるジュネーブシールを取得している点も外せません。ジュネーブシールとはスイス共和国とジュネーブ州により制定された世界最高の認定基準と言われています。
組立と調整をジュネーブ州の中で行い、極めて厳しい基準をクリアする必要があります。
取得しているブランドはヴァシュロンを始め、パテックフィリップ、ショパール、ロジェデュブイといった一部の高級ブランドに限られています。
極めて高い技術力の証であるジュネーブシールを取得し、類まれなる時計製造技術で人々を魅了し続けています。
ヴァシュロンのコレクションとしては「オーヴァーシーズ」「フィフティーシックス」「パトリモニー」「トラディショナル」など、時計界を代表する魅力的なモデルが揃っています。
②トラディショナル
ヴァシュロンのドレスウォッチにはパトリモニーとトラディショナルといった人気モデルがありますが、どのような違いがあるのでしょうか。
コンセプトの違いとして、パトリモニーは古典を現代的に再解釈した正統派ドレスウォッチという位置づけとなります。
一方のトラディショナルはというと、パトリモニーに比べ伝統的な要素をより多く取り入れ、クラシカルな点が特徴です。
また、トラディショナルはパトリモニーからの派生モデルであり、2007年頃に誕生したモデルとなります。
2014年に独立したコレクションとなるまでは「パトリモニー・トラディショナル」と言ったモデル名でした。
トラディショナルの魅力としては、パトリモニーに比べて伝統的な要素をより多く取り入れている点にあります。
夜光塗料を使用しないドーフィン針や、かつての懐中時計に採用されていたレールウェイサークル、文字盤に配置されているスモールセコンドなど、クラシカルなディテールが魅力です。
シンプルなモデルだけでなく、複雑機構を搭載したモデルを数多く発表しており、時計ファンを魅了しています。
③Ref.4020T/000R-B654
それでは今回ご紹介のトラディショナル コンプリートカレンダー オープンフェイスのご紹介です。
41mmのピンクゴールドケースに月、日、曜日、ムーンフェイズ表示を備えたコンプリートカレンダー仕様のモデルです。
サファイアガラス製ダイヤルを用いたオープンフェイス仕様であることに加え、多機能なモデルでありながらアンスラサイトグレーで統一された見た目は優れた視認性を確保しています。
文字盤の6時位置に配置されているリアルな月を再現したムーンフェイズも特徴的となり、まさに芸術であります。
歴史が古いヴァシュロンならではの繊細かつ気品溢れるデザインと、技術力の高さが伺えますね。
こちらのトラディショナルに搭載されているムーブメントは308個の部品で構成されているキャリバー2460QCL/2です。
ヴァシュロン初である完全自社設計開発の自動巻ムーブメント「キャリバー2450」を発展させたもので、振動数は毎時28800振動。
パワーリザーブは40時間あります。
裏側から美しいムーブメントを眺める事ができ、正面からはコンプリケーションの機能美をご覧いただけます。
実際に腕に載せてみるとローズゴールドの品のある輝きが腕元を照らし、上品です。
コンプリケーションかつ、スケルトンの見た目といい存在感抜群なモデルとなります。
④まとめ
いかがでしたでしょうか。コンプリケーションウォッチのトラディショナルでした。
ドレスウォッチの良さを消すことなく、コンプリケーションの機能を盛り込み綺麗にまとめている印象です。
高級感に加えて圧倒的な技術力の高さを証明しています。
現在当店にある在庫はノンポリッシュの個体でございます。非常にコンディションの良い一本ですのでお探しの方は是非当店にてご覧下さいませ。