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「ROLEX-AMG”プロハンターデイトナ 116520”」 2019年4月30日

2019-04-30 11:00

こんにちは、銀座エバンスの稲田です。
雨が降ったり寒い日が続きますね。
くもりでも紫外線はありますので、みなさまお出掛けの際は対策をなさってくださいね。


さて、本日はロレックスから”PRO-HUNTER プロハンター”のご紹介です。

”ロレックス プロハンター デイトナ 116520”

はじめに

プロハンター社はイギリスにあるロレックスの最初のカスタムメーカーです。
現在は生産終了しているモデルも多いですが、現行のカスタムはもちろん、同社は1950年~1960年代のヴィンテージロレックスに敬意を表しており、例えばポールニューマン風にカスタムしているモデルなどが存在します。

他には、ジェームズ・ボンドのビッククラウン(通称デカリューズ)、ミリタリーサブマリーナなど、マニア垂涎モデルがずらり勢揃いです。(下写真)

ロレックス・プロハンターは、メルセデスベンツで言うところの” AMG ”だと同社は語っています。
AMGとは、1967年に同社でエンジンの開発担当をしていたハンス・ヴェルナー・アウフレヒトとエアハルト・メルヒャーという人物が二人で立ち上げた会社で、二人の頭文字を取って(Aufrecht・Melcher・ Großaspach )「AMG」としたそうです。

最後のGは、アウフレヒトの故郷であるグローザスバッハという町の名で、AMGとは、二人の男が熱い情熱と確固たる信念を持って立ち上げた、未だかつて誰も作れなかった最高のレーシングエンジン開発のための設計とテストを行う会社名です。

AMGの名が世界に広がったのは、1971年のスパ・フランコルシャンという24時間レースで見事2位を獲得したことでした。
レースカーは軽くてコンパクトなのが当たり前のこの時代に、重くて贅沢なセダンをレースカーに採用、しかも2位!この噂は瞬く間に業界に広まり、あっという間に愛好家達がAMGの名を知ることとなりました。

1965年、”ダイムラー・ベンツ”で働いていた二人が開発したエンジンで、彼らの同僚がドイツ独自の選手権大会で10回の勝利を収めました。このことがきっかけで、アウフレヒトは勝利したこのレーシングカーをベースに公道を走る車を作ることが夢となったそうです。
50年後の今、彼らの会社名を世界中の人々が知らない人はいない日が来ると開発当時の二人は想像できたでしょうか。
愛好家の誰もが憧れ焦がれているモデル、それが”Mercedes-AMG ”なのです。

AMGのコンセプトは1970のはじめにスタートした”カスタム化”です。これは、通常モデルに高い性能を付加し、メルセデスのエンジン性能を極限まで高めるためのもので、エンジンをチューニングして外装も通常モデルと分けるためにカスタムしたものがメルセデス・AMGです。

通常モデルとの違いは、フロント部のAのような形から唸るようなエンジン音が聞けること、エンジンが大きいためドームのような特徴的な形をしたボンネットです。 (下写真)

近年では一人のマイスター(ドイツではマイスターまでの道のりは程遠く、その道を極めたスペシャリストしかこの称号は得られません)がひとつのエンジンの組上げをすべて丁寧に丹念に、手作業で行う”One man – One Engine”という主義を持って車づくりを行っています。

ドライビング性能を向上させるために小さな部品ひとつひとつを検討し、改良と開発を繰り返し行い、様々なテストに合格した車だけが市場に出される。時計づくりと似ていますね。時計のクロノメーターやジュネーブシールと同じように、厳格なメルセデス・ベンツ品質基準というものがあり、すべてのテストに合格した車が現在ディーラーに並んでいます。他のベンツと同じように、信頼性と長寿命を持つという特徴は変わりません。

AMGは独自のパワートレイン(装置)と魅力的なエンジン音、素晴らしいハンドリングとダイレクトドライブの感覚で人々を魅了する車であり、突出した特別感、優れた品質と精密なテクノロジーも兼ね備えています。AMGのすべての車が職人の技術の結晶であり傑作なのです。
ここにも時計づくりに通じるものがあります。時計愛好家や収集家の方達は揃って車好きで詳しい方が多いというのも大きく頷けますね。

今回ご紹介するプロハンターは、全製品にDLCコーティング(Diamond Like Carbon)を施しており、艶のある部分とマットな部分のコンビモデル、すべてがマットな”ステルス”モデル(下写真左)インデックスまでも真っ黒な”ファントム”モデル(下写真右)の三種類を製作しています。

ステルスとは本来、敵レーダー等に発見されないための特殊加工された戦闘機のことで、現在では主に車の世界で使われている用語です。
車も通常仕様をエンブレムまでをも艶消しの真っ黒にカスタムすることで、ステルス仕様となり、他の車とは一線を画したモデルとなるわけです。

プロハンターの最大の特徴であるDLCとは、素材の表面にナノレベルの薄い被膜を作り、コーティングする技術のことです。

DLCは単に見た目がカッコイイだけでなく、耐摩耗性、耐傷性、耐腐食性など様々な利点を持っています。
素材の表面に少しでも傷や埃が付着していると、コーティングがムラになったりうまく膜が付かないため、最適な環境と繊細な技術を要する加工です。

DLCはダイヤモンドと黒鉛の間に位置するアモルファス(非晶質)カーボンの成膜と冷却を繰り返し行い、何時間も掛けて生成を行います。だからその名の通り、ダイヤモンドのように硬い被膜ができるのです。

グレーのような色合いのDLCが多い中、 プロハンターのDLCは10年程前の発売当初から他の会社のそれとは全く違い、真っ黒です。 現在では技術が進んで真っ黒のものも存在しますが、同社は創業当初から独自に高い技術を持ち、先に詳しく述べたメルセデスのAMGのように誇りを持って、ロレックスへカスタムをしているのです。

普通の銀色のデイトナは高級感を纏っていますが、プロハンターデイトナは、メタルの艶消しと艶なしのコンビブレスよりも、真っ黒なコーティングのおかげでギラギラするのを押さえてくれるので、更なる高級感と妖艶さを備えたモデルに仕上がっています。

私をご存知の方はお分かりになられるでしょうが、私はここ数年デイトナを愛用しており、40mmサイズが程よく手に馴染み、主張し過ぎないので様々な場所に着けて行っています。そして必ずと言っていいほど、いい時計着けてますねと褒められます。誰からも褒められて羨望の眼差しで見られるデイトナが真っ黒になってるなんて、話題にならないわけがないですよね。

気になられている方、まずは一度お手に取って腕に乗せてご覧になってみて下さい。
漆黒の文字盤の艶とベゼルの艶とのこの上ないシンクロ率、ブレスレットを含めた全体のバランスの素晴らしさ、このしっとりした質感が本当にたまらないです。お早目にお店にいらっしゃって下さい。この一本を逃すともう出会えないかもしれませんよ。
今回のブログ写真は公式HPより引用させて頂きました。

おわりに

ロレックスのAMGであるプロハンター。他の人とひと味もふた味も違ったロレックスを着けたい方へ是非ご覧になっていただきたいです。
現在、このモデルは日本でここエバンスにしか在庫がなく、今回ご紹介した116520も生産を終了しているため、大変稀少なモデルとなっています。奇跡的に私の大切な顧客様より御委託いただきました!

オーバーホールなどの内部の修理は当社で行いますし、その他外装のメンテナンスは当社からプロハンター社に依頼しますのでご安心下さい。
ご紹介したデイトナ以外のモデルもご相談承りますので、私稲田までご連絡くださいね。
みなさまのご来店、心よりお待ち申し上げております。

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