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高級時計を所有するなら必携!?ウォッチライフを楽しむための“7つ道具”

2021-02-26 11:30

エバンス オンラインショップの大貫です。

弊社のブログをご覧いただいている方のほとんどは、高級時計を所有している、もしくは興味がある方が大半だと思いますが、皆さんは、お手持ちの時計について、日々のメンテナンスをどのように行っているでしょうか。

おそらく「なにもしていない」という方がほとんどだと思います。高価な靴や楽器、機械式のカメラなどと同様に、腕時計においても日々の手入れを行うことで長持ちする道具であり、“一生モノ”と呼べるアイテムの一つです。

メーカーや修理業者でのオーバーホール(分解掃除)も重要ですが、日々のメンテナンスを含め、ウォッチライフを楽しむための “7つ道具” をご紹介したいと思います。もちろん、必ず持っていなければいけないというわけではありませんので、余裕があれば、揃えてみてはいかがでしょうか。

必携アイテム① 【クロス】

いわゆるクリーニングクロス。マイクロファイバー製が多く、時計を傷つけずに簡単に汚れを取ることが出来ます。毎日の時計ケアに必須なアイテムです。

薄いものから、厚手の起毛タイプ。また布地ではありませんが、セーム革(鹿革)もあります。セーム革は吸着性が高く、柔らかい天然素材で、個人的にはお勧めです。革製品ですが、汚れても水洗いが可能。使い始めは革繊維がポロポロ落ちて逆に汚れてしまいますが、使い続けると非常に使いやすくなります。

扱いやすさ、手軽さで言えばマイクロファイバー製が良いでしょう。一つあれば時計だけでなく、眼鏡やサングラス、アクセサリーなどにも使えます。

左から、セーム革/起毛クロス/薄手クロス

必携アイテム②【バネ棒外し】

ブレスレットやストラップを外すためのツールです。大抵の「バネ棒外し」は、両端に形状の違う先端が取り付けられており、時計によって使い分けを行います。

ケースサイトに横穴が付いたタイプでは、ピン状のツールで横穴から押しつベルトをずらして外します。横穴が無い場合は、時計の裏側、ベルトとラグ(時計の足の部分)の隙間にY字のパーツを差し込み。バネ棒に引っ掛けて外します。

画像の場合は、下方に押し下げながら左にずらすイメージ。

消耗品である革ベルトでは、自分で外す機会もありますが、ブレスレット仕様の場合、購入から外したことがない方も多いと思います。ただこの分に汚れが溜まりやすく、知らず知らずに錆や腐食が進行している事もしばしば。

定期的に汚れを落とした方が時計の長持ちに繋がりますので、ブレスレットを外す為に、1本は用意しておきましょう。下記のようなクラスプ部分で微調整可能な時計では必携です。

必携アイテム③【ルーペ】

細かな傷をチェックする際や、裏蓋の刻印やシリアルナンバーなどを確認する時に必要なのがルーペ(拡大鏡)。時計用ルーペは「キズミ」とも呼ばれており、文字通り“傷を見るため”の道具です。

プラスチック製の安価なモノから、LEDライト・UVライトを備えたルーペもあります。またレンズの倍率も色々ありますが、5倍辺りが使いやすいと思います。

ご自身の時計をベストコンディションに保つ場合は、定期的にルーペでチェックしましょう。針や文字盤劣化、ガラスの細かな傷など、肉眼では確認できない部分が良くわかります。

時計を手放す。万が一そのようになった際も、自身の時計の状態を把握し、正確に伝えることで、実物をショップへ持ち込まなくても、WEBや電話でもある程度正確な査定が可能になります。

UVライトは偽造のチェックや、夜光塗料の種類の確認に使用します

必携アイテム④【ドライバー】

ベルトの調整を行う場合に必要な道具ですが、革ベルトタイプや、ブレスレットの仕様により不要な道具となる場合がありますね。サイズ違いで数本揃えておくと、何かと便利ではあります。

ブレスレットにネジを使用しているタイプでサイズ調整が出来ます。「万力」といったツールもあればより行いやすくなりますが、慣れないとブレスレットを傷つけてしまうこともありますので、注意が必要です。

また先端が細いため、欠けたり歪んだりします。ただ「替え先」や「専用の研ぎ石」といったものもありますので、道具自体も長持ちさせることが出来ます。

必携アイテム⑤【オープナー】

裏蓋を開ける『オープナー』があれば、普段見ることが出来ないムーブメントを愛でたり、自身で電池交換することも可能です。裏蓋の形状によりオープナーの種類は異なりますので、お手持ちの時計に合わせて用意しましょう。

基本的に、スナップバック式、スクリューバック式、ねじ止め式の3つのパターンがあります。ねじ止め式ではドライバーを使用して開けます。スナップバック式では、下記のような「こじ開け」を使用します。

「こじ開け」(右)は ケースと裏蓋の隙間に先端を差し込み、こじ開けます。

高い防水性を確保するスクリューバック式は、なかなかご自身で開けるのは困難で、慣れないと深い傷が残りますので、お勧めしません。私は簡易的なボール状(上画像の左)のものを使用しています。非常に固く締まった時計は、開けにくいのでご注意ください。

ボールを時計に押し付けながらスクリューバックを回します。


必携アイテム⑥【ピンセット】

安いものでも1本は欲しいところです。素材は様々ありますが、時計やパーツを傷つけないプラスチック製やカーボン製など、樹脂製のピンセットが扱い易いでしょう。

ブレスレット調整の際の、ピンの出し入れや極小ネジの取り扱い。もしご自身で電池交換を行う場合いは、ボタン電池の入替などで使用します。

必携アイテム⑦【携帯ケース】

コロナ禍においては、長期の旅行や出張など、控えられている方も多いと思いますが、やはり服装やシーンによって時計は替えたいところです。複数の時計を持ち運ぶには携帯ケースは必須だと思います。

私物がありますが、ボロボロでお見苦しい為、画像は当社販売のウォッチケースとなります。

ワインディングマシーンは必要か?

「ワインディングマシーンは必要ですか?」というお問合せもよく頂きますがが、これは『好み』になります。

常に動かしておくことで、使用するときに時間を合わせる手間を省くという意味ではあった方が良いでしょう。「時計を長持ちさせるため」や「機械に良い」というわけではありませんので、好き好きになりますね。

個人的には、使用する際に自分の手で巻き上げ、時間を合わせる所作、ルーティーンが好きなので、自宅にワインディンマシーンはありません。

しかし、お手持ちの時計が「永久カレンダー」でしたら必須です。一度止まってしまうと時間調整が大変ですので、持っていた方が良いでしょう。

他にもある時計用工具

また、時計の特徴や自身で行う作業により必要なツールは異なります。例えば、プラスチック風防の時計をお持ちの場合は、専用の『研磨材』で自分自身で風防を磨くことが出来ますし、『脱磁器』があれば、精度不良を起こす厄介な“磁気”を自分で抜くこともできます。用途により道具は異なりますが、基本上記に挙げた7点があれば十分です。

専門ショップもありますが、AMAZONや楽天市場などでも購入可能。価格はピンキリですが、プロ仕様でなければ、比較的安価に購入できますよ。

上記に挙げた以外にも様々な時計ツールがありますので、少しずつ揃えていただき、ウォッチライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。


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