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「ベルト工房を訪ねて」

2011-08-02 12:38

(※本文中のリンクは、サイトリニューアルのためリンク切れになっていることがございます。予めご了承ください。)

ブログをご覧の皆様こんにちは、福永です。

オーダーベルトの世界を深く楽しんで頂くため、ベルト工房の見学をして参りましたので、その様子をご紹介いたします。

工房は国内にあり、日本ならではの繊細な色味の革素材を使い、一点一点職人が手間ひまをかけベルトを仕上げていきます。また、革の裁断から縫製仕上げまでを、一貫して工房内で行うことで高い品質を誇ります。

高級ベルトの素材として定番のクロコダイルですがトップグレードの素材を中心仕入れ、マットな仕上げ、そして瑪瑙で磨き艶を出したグレージングと呼ばれる仕上げの2種類があります。マット仕上げは最近のメンズモデルに多く使われ、グレージングは薄型のドレスウォッチや、レディースモデル多く採用されています。同じ素材でも色や仕上げにより、その表情は千差万別、ご自身の時計に合うベルトの組み合わせを選ぶ楽しさが広がります。

クロコダイルの他、オーストリッチやリザードに加え、ガルーシャ、さらには珍しいフロッグなど実に多彩な皮革が数多くストックされています。

それでは、実際にベルト作る行程を見て行きましょう。
まずは、ベルトの型を抜く作業。
ベルトに使われるクロコダイルはその斑と呼ばれる模様を生かすために体調幅25cm位までの子ワニが使われます。小さなワニですから、キズ等を避け型を抜くと、革一枚から多くてもベルト5本分しかとることが出来ません。

革の部位を吟味し的確な型抜きが要求されるため、この道30年にもなる職人が手掛けます。

続いて、革漉きの作業。
型抜きされた素材を一定の薄さに漉いて行きます。厚みを揃えることは美しいベルトの絶対条件と言えます。

ベルトの中央は0,7mm、サイドのステッチが入る部分は0,3mmと、長年の経験に基づき実に的確な作業がなされます。

ベルトの製法には大きく分けて2種類あります。
まずこちらは縁返しと呼ばれ芯材に対して革の縁を織り込んで行きます。日本人特有の繊細さが光る製法です。

縁返しが終わったらミシンをかけていきます。一見簡単そうに見えるミシンがけも、ベルト部位の厚みの変化に応じて、一針一針入念なステッチがかけられています。

また、切り身仕立てと呼ばれる、ベルトのコバを磨き仕上げる製法もあります。
こちらは革の断面に磨きをかけ塗料を塗り込むという作業を数回繰り返すことによって、見た目の美しさと耐久性を持ち合わせます。また、ミシンステッチに加え、種類によっては手縫いでの縫製が施されます。

壁一面に膨大な糸のストックがあり、ベルトに応じた色や太さが選定されます。
こちらは固定革・遊革と呼ばれる、ベルトの先端を抑えるパーツです。

小さなパーツですが、一点一点コバに塗料を専用機械で塗っていきます。細部にこだわってこそ、ベルト全体が引き締まり、美しい仕上りに導かれます。

また、コバ用の塗料も色数が豊富に揃えられ、更には色の調合を行うことでベルトに合わせた最適な色が作り出されます。

このように厳選した素材を用いて、職人技で仕上げられたベルトは数十から、多いものでは100もの工程経て生み出されます。
美しく時計をより一層魅力的に演出してくれます。

ぜひ、この機会に世界に一本だけのオーダーベルトをお楽しみください。

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