エバンスブログをご覧の皆様、こんにちは。いつもエバンス・ブログをご覧頂きありがとうございます。本日は、ちょっと趣向を変え「時計のありがたみ」という事について、触れてみたいと思います。
高級時計が欲しくなる理由を考える
そもそもロレックスやパテック・フィリップ、オメガ、IWCなど、所謂スイスの高級時計といわれている時計を、時計好きの方は、なぜ欲しくなるのでしょうか。時計のその主たる機能は「時間を知る」という事ですが、この点だけを求めての方は逆に殆どいらっしゃらないのではないでしょうか。
時間を知るという事柄だけであれば、カメラ屋さんの軒先にぶら下がっている数千円のクオーツ時計やデジタル時計、もしくは流行りのApple watchの方が、スイスの機械式時計より遥かに精度は高く、機能的なはずです。やはりそこには、「時間を知る」ということ以外に欲しくなる理由があるのかと思います。
では、それはよく言われる「高級品を身につける」と言う満足感からでしょうか。バブル期の時代に比べて質実剛健を求める現代社会においては、かなりの少数派かと思いますが、やはりいらっしゃると思います。
同じような理由になるかもしれませんが、ロレックスやパテック・フィリップ、あるいはカルティエ、ブルガリといったブランドそのものがお好きなかたも、もちろんいらっしゃると思いますし、特に後者のブランドでは女性の方が多いのではなでしょうか。
機械式時計はロマン
逆に男性の方で多いのが、機械式そのものに魅力を感じている方。歯車と歯車がかみ合い、ゼンマイの力で駆動する伝統の機構に、男のロマンのようなものを感じるのかと。
その方の中には、親子代々に渡って時計を引き継がせたいという理由の方もいらっしゃると思いますが、こちらもやはりデジタルのものより、人の手の入った機械式の方が適しているからなのだと思います。また、珍しくも意外に多いのが、自分の憧れの人やヒーローのしている時計と同じものを求めての方。こちらは現行モデル、復刻モデル、アンティークなどの多岐に渡っています。
例えば、私にとって神様といえる“サー・ポールマッカトニー”が現在身につけているパテック・フィリップのアクアノート「Ref.5167/1-001」や、アンティーク・ロレックスの王道であるポールニューマンのデイトナ「Ref.6239」。
また、2019年4月22日付けのブログでも取り上げられましたが、オメガ・スピードマスターの限定“ウルトラマン”「Ref.311.12.42.30.01.001」など、この意味では私の世代の琴線に触れる復刻モデルです。
デザインや見た目のカッコ良さであったり、その時計の独自の機能であったり、将来の投資目的など、高級時計を購入する理由は色々あると思います。
ヴィンテージの魅力
ここで話はそれますが、私事で恐縮ではありますが時計の趣味の他にも楽器の趣味も持っておりまして、以前都内の某有名ヴィンテージギターのオーナーの方に質問してみた事があります。
本物のヴィンテージギターと所謂復刻モデルのギター、何が違うのか。この世界では、近年のエイジング技術は目を見張るものがあり、見ただけでは、本物のヴィンテージか復刻モデルか判らないものが多数販売されています。
なら、本物はやはり音が違うのか?オーナーの方曰く、
『確かに本物のヴィンテージは枯れた音がするけど、聞き込んだ人じゃないと判らないと思うよ。一番の違いはありがたみだよ』
との事。目からうろこの一言でした。
腕時計の「価値」とは
話は戻って、高級時計においても、それを求める理由は、上記のごとく人によってさまざまですが、それらは全てその人の感じる“ありがたみ”だと思います。人によって価値観は違いますし、ありがたみの度合いも違いますが、時間を知る事以外にどんなところにありがたみを感じるのか、これから時計のご購入を考えていらっしゃる方、今一度ご自身に問いかけてみるもの良いかと思います。
銀座エバンスでは、色々な方のありがたみに適う時計を皆様にご提供できるよう、常に心がけておりますので、一度店舗ならびにホームページを覗いて頂けると幸いです。