キャプテンエルプリメロの魅力とは。
2023-06-13 11:05
ブログをご覧の皆様こんにちは、銀座エバンスの福永です。
本日ご紹介する時計は、ゼニスのキャプテン エルプリメロクロノグラフです。
キャプテンは1950年代から生産されていたモデルで、今日ではヴィンテージウォッチとして一定の人気を博しますが、そのテイストを現代的に解釈して生まれたモデルが今回ご紹介のキャプテン エルプリメロクロノグラフです。
現在では惜しくも生産終了となってしまいましたが、キャプテン エルプリメロクロノグラフは、今の時代が求める腕時計像を体現して見せた好例の一つと言えるのではないでしょうか。
没個性?そこが魅力のキャプテン
まずはじめに、キャプテン エルプリメロクロノグラフの外観デザインから受ける印象について、一言で言うならば際立つ個性は感じられませんが、逆にそこが魅力のモデルと言えそうです。
ヴィンテージウォッチやゼニスに一家言ある方からは、キャプテン エルプリメロクロノグラフは細部にわたり拘りが詰まった造形である、と言われてしまいそうですが・・・。
しかしながら、何の先入観も持たずに目にした印象は、まさに”普通に良い時計”に尽きるのではないでしょうか。
シースルー仕様の裏蓋に関しても当然のように採用されていますが、エルプリメロを唯一無二の存在として捉えるゼニスにとって、ここは最大限アピールできるポイントでもあります。
トレンドの復刻ヴィンテージ
キャプテン エルプリメロクロノグラフのケースサイズは直径42mmに厚みは12mm強と、小振りなサイズ感に向かう現在の流れにおいては些か大きく感じられますが、伸びやかなインデックス、ダイアル外周に届くほどの長針はボンベダイアルに沿うよう緩やかに曲げられ、往年のキャプテンを想起させると同時に安定感あるデザインを構築しています。
秒針及び積算計は面積の大きなダイアル故に中央に寄った印象が強く、一方でカレンダー表示は外周ぎりぎりに置かれ、この点は好みが分かれそうですが、全体として見ると不思議とバランスの取れたレイアウトとなっています。
また最近の傾向としてゴールド素材の人気が高まっていますが、こちらは柔らかな色味のピンクゴールドがベゼル、リューズ、プッシュボタンに効果的に採用されています。
ヴィンテージモデルの復刻が一つのトレンドとなる今日において、キャプテン エルプリメロクロノグラフを改めて子細に見ていくと、そのはしりであったとも言えそうです。
手に取る価値ある丁度良い一本
時計本体以外にも少し目を向けてみますと、アリゲーター素材のベルトは裏面にラバーが貼り込まれ、防水性と耐久性が高められています。
また、利便性の高いバックルは、時計本体に対してややモダンな造形を持ちますが、比較的手首の細い方でもフィット感が得やすく、着脱が簡単に行えるプッシュ開閉機構を備えています。
はじめに ”普通に良い時計”と表現したように、使い勝手に優れた設計と飽きの来ないスタンダードなデザイン、トレンドを感じさせるヴィンテージテイスト、そして安定のゼニスクオリティと、時計ビギナーの方へもオススメ出来る丁度良い一本、それがキャプテン エルプリメロクロノグラフです。