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ドイツが誇る高級腕時計 A.ランゲ&ゾーネ(A.Lange & Söhne)

2021-11-02 11:30

ブログをご覧の皆様こんにちは。ついに11月に突入してしまい、今年もあと2ヶ月となりました。色々やり残したことが無いか、1年を振り返りながら年末年始をむかえることになりそうです。

さて、本日は上品なローズゴールド製のメンズ腕時計をご案内いたします。ドイツが誇る高級時計メーカーである、A.ランゲ&ゾーネの『ランゲ1』ですね。


A.ランゲ&ゾーネ(A.Lange & Söhne)

「A.ランゲ&ゾーネ(A.Lange & Söhne)」は、ドイツの時計師である「フェルディナント・アドルフ・ランゲ」(以下アドルフ・ランゲ)によって、1845年グラスヒュッテに創立された老舗時計メーカーです。

アドルフ・ランゲ は、当時産業が崩壊したザクセン州エルツ山地の窮状を憂い、州都ドレスデンからグラスヒュッテへ移住して時計工房の設立を決意しました。グラスヒュッテは、後にドイツ時計産業の中心地となる場所ですね。アドルフ・ランゲは、そこからスイス製やイギリス製に負けない時計作りへの挑戦を始めます。

1868年には息子の「リヒャルト・ランゲ」が、工房の共同経営者となり、現在の社名である、A.Lange & Söhneへ改称されました。

社名を呼ぶ際は、創設者アドルフの「A」は読まずに、ランゲアンドゾーネと呼びます。「Söhne」とはドイツ語で息子を意味するそうですね。“ランゲと息子たち”というところでしょうか。

その後、数々の成功を収めますが、決して平坦な道のりではなかったようです。特に大戦中に爆撃されてしまった工房の再建が叶わず、1948年に国有化されてしまうという最大の苦難が訪れましたが、1990年には待ち望まれた復興が果たされることになります。

そして、4年後の1994年には復興第1弾モデルがドレスデンの王宮で発表されました。「ランゲ1」、「サクソニア」、「トゥールビヨン“プール・ル・メリット”」、レディスの「アーケード」の4つですね。いずれも傑作揃いでしたが、その中でも「ランゲ1」の評価は高く、その後はA.ランゲ&ゾーネの代表作となっています。

また、A.ランゲ&ゾーネはモデルごとに専用ムーブメントを開発したり、製造が困難である超精密部品の「ヒゲゼンマイ」を自社で製造できるという希少なマニュファクチュールです。

その高い技術力によって、現在ではパテック・フイリップやオーデマ・ピゲ、ブレゲ、ヴァシュロン・コンスタンタンとともに、世界5大時計メーカーの1つとしてその名を世界に轟かせています。

ランゲ1

「ランゲ1」の大きな特徴は、時間や秒針等のそれぞれの表示が時計の中心から外れたオフセンター配置になっていることですね。独創的なデザインですが、文字盤上の機能が重なり合うことのない設計になっており、完成された腕時計は美しいの一言になります。初めて現物を見たら理屈抜きに惹き付けられる方も多いのではないでしょうか。

ランゲ1のシリーズは、1994年の発表から5年位かけて仕様が統一されて、現在のモデルの原型が出来上がったといわれます。本日ご案内しているランゲ1は、2015年にリニューアルされた際に生産終了となっています。

38.5mmケースの内部には、アウトサイズデイト表示、パワーリザーブインジケーターなどといった様々な機能を搭載しています。尚、シルバー無垢のダイヤルに取り付けられた針は、ピンクゴールド製となっております。

また、時分針とパワリザーブは文字盤中心から等距離に配置され、時分針とアウトサイズデイトとスモールセコンドの中心を線で結ぶとほぼ綺麗な2等辺3角形が出来上がようになっています。このような精緻なデザインはドイツ時計らしいですね。

A.ランゲ&ゾーネの特徴

①4分の3プレート

「4分の3プレート」とは、アドルフ・ランゲが1864年に導入したプレートです。数多くの軸を、1枚のプレートで固定させて安定性を高めることを目的としています。

素材には「洋銀」という、銅と亜鉛、ニッケルの合金を使用します。洋銀は、時間が経つと表面に独特のツヤが生まれて酸化から合金を守るという特性を持っている為、プレート表面の処理を施さずに素材表面そのものを生かすことが出来るそうです。

ただし、表面はかなりデリケートになっていますので、組み上げ時など作業中は細心の注意が必要となります。

②アウトサイズデイト表示

「アウトサイズデイト」とは、1992年に出願されたA.ランゲ&ゾーネの特許技術です。2つのダイヤルを使用した日付表示で、一目で日付を確認出来ることを目的としています。その数字の大きさは、一般的なものと比較しておよそ3倍となっています。

原型は、ドレスデンのゼンパーオペラの「五分時計」ですね。1838年にドレスデン宮廷時計師であったヨハン・クリスチャン・フリートリッヒ・グートケスが、客席の最後列からでもよく見える時計を作るようにと要請を受けて製造されたものとなります。

~ 現在のゼンパーオペラ五分時計 ~

出展元:A.Lange & Söhne 公式サイト

③パワーリザーブインジケーター AUF/AB(アップ/ダウン)表示

ワリザーブ:72時間
防水:日常生活

A.ランゲ&ゾーネのパワリザーブインジケーターにおいて、「AUF」はUP(アップ)を意味し、「AB」はDOWN(ダウン)を意味します。ABに近付くにつれてゼンマイの残存量減少し、やがて完全にほどけた状態で腕時計は止まってしまいます。この表示は、A.ランゲ&ゾーネの伝統的な方法ですね。アウトサイズデイトと同様にA.ランゲ&ゾーネの特徴の1つとなっています。

まとめ

世界5大時計メーカーの内、A.ランゲ&ゾーネ以外は全てスイス製となっています。そのような中で、ドイツ製時計メーカーとして名を連ねていくことは、相当な実力が無ければ難しいのではないでしょうか。腕時計はスイス製だけではございませんので、ドイツ製も是非一度ご覧いただければと思います。

また、色々調べて見ると興味が尽きませんでしたので、機会がございましたらA.ランゲ&ゾーネの別のモデルをご案内させて頂きたいと思います。

※その他のA.ランゲ&ゾーネの商品はこちらからどうぞ


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