「斬新なのにエレガント:ハリーウィンストン ”アヴェニュー・デュアルタイムオートマティック”」2017年1月10日
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ブログをご覧のみなさま、明けましておめでとうございます。
銀座エバンスの稲田です。
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1932年、宝石学者であるハリーウィンストンは、自身の名を冠した会社をニューヨークに立ち上げました。時計製造に至ったのはまだ比較的最近の1989年です。
ハリーウィンストンがなぜ我々の憧れなのか、ジュエラーである同社がなぜ時計業界で一目おかれているのか、その華々しい歴史を紐解いてみたいと思います。
ハリーウィンストンといえばダイヤモンドを思い浮かべる方がほとんどですよね。
それもそのはず、ハリーウィンストンは「スターたちのジュエラー」という異名を持ち、創業以来80年以上も前からハリウッドスター御用達として映画の中でスターたちが身に着け、アカデミー賞受賞式でレッドカーペットを歩く女優たちのステータスとなっています。
また、ハリーウィンストンには、同社初となる726カラットものダイヤモンド原石“ヨンカー”を購入したとてつもない実績があり、当時世界中の新聞が大きな見出しで大ニュースになったそうです。
このヨンカーを当時人気を博したハリウッドスターが手に持ち、その写真を多数のメディアに掲載、たちまち多くのアメリカ国民がハリーウィンストンの名を知ることになります。
アメリカに憧れる日本人がその名を知るのは必然ですよね。
「キング・オブ・ダイヤモンド」ハリーウィンストンのもうひとつの通り名です。その名の通りハリーウィンストンは創業以来、世界中の王族に愛され続けています。そして氏自ら稀少な宝石の収集家として大変な数のコレクションを作り上げ、彼亡き現在でもハリーウィンストン社はこれまでに作り上げた様々な作品、ヴィンテージジュエリーを収集し続けているそうです。これは、創業者ハリーウィンストンの伝説を現代に継承し続けるためです。
これまでのコレクションの中には、かの有名なホープダイヤモンドもあり(1958年、アメリカ・ワシントンにあるスミソニアン博物館に寄贈、現在でも一番の目玉展示物として客足が途絶えないそうです)、英国王室の次に地球上で2番めに貴重な宝石を所有しているのはハリーウィンストンだと有名誌に言わしめた程でした。
ハリーウィンストン社のコレクションは有名な王族や貴族が所有していたものばかりで、そして彼らもまた、ハリーウィンストンのジュエリーを愛し、コレクションしているのです。
ハリーウィンストンの時計へのダイヤモンドセッティングは、職人と宝石鑑定家の互いの能力の融合で生まれます。
そのセッティングは三種類で、レールセッティング・クローセッティング・スノーセッティング、これらによりダイヤモンドの幾何学配列がより際立つそうです。
ハリーウィンストンのダイヤモンドは一般的な4Cよりもはるかに厳格な品質基準をクリアしているものばかりで、D~Fカラー、VS2以上のクラリティのものしか使用していません。完璧なカットが施された最高品質のダイヤモンドは、卓越した技術を持つ職人のセッティングがないと意味がありませんよね。例えばレディースのプルミエールグレイシャーという腕時計は、422個ものバゲットダイヤモンドがセッティングされた時計なのですが、完成までになんと、60日間もの日にちを要するそうです。
まさに職人の魂が込められた一点もの、最高の石で最高の時計を創り出す。特にハリーウィンストンのレディースウォッチは芸術品といっても過言ではありません。
世界五大ジュエラーのひとつで、今でも雲上ブランドとしてトップに君臨するハリーウィンストン。
私自身もいつかは身に着けてみたいです。
※上記写真のレディースウォッチはお店に在庫ございます。写真をクリックすると詳細をご覧いただけます。
今回ご紹介するアヴェニューコレクション、この形はニューヨークのハリーウィンストンの本店の正面の3つのアーチを示しています。
直線と曲線の融合であるデザインは、ハリーウィンストン社創業当時流行したアールデコ調で、現在でも古さを感じさせない形としてこれからも作り続けられる名作です。
メンズにはダイヤモンドセッティングはないですが、代わりにハリーウィンストン独自の素材を採用しています。それは、2004年に発表された特殊合金”ザリウム”で、ジルコニウムをベースとした究極の腐食耐性を誇る素材です。軽くてチタンよりも硬く、変形や摩耗にも強い、大変優秀な正に我々の理想の素材なのです。
そして2007年に、ついにジュネーブにハリーウィンストンの時計製造工場をオープン、ジュエリーだけでなく時計製作に本格的に取り組んでいることがわかります。
ジュエラーであるハリーウィンストンが時計業界で一目置かれている理由は、私が以前書いたブログF.Pジュルヌの記事「信念の時計師 FPジュルヌ」で実はお伝えしているんです。
2001年より、ハリーウィンストンが独立時計師達とコラボして今までにない斬新で画期的な腕時計を、非常に限られた本数を製作をするというプロジェクトを開始しました。そして、トップバッターが天才独立時計師であるF.Pジュルヌ氏だったのです。
彼によって手掛けられた作品“オーパス1”は、その数なんと世界限定6本で、氏の得意とするレゾナンスという機構を腕時計という小さな空間に組み込み、世界中のコレクター達の注目の的となりました。この時計により、ハリーウィンストンがジュエラーでありながら凄いウォッチメーカーであると、世界中が認識したのです。
ハリーウィンストンのメンズウォッチは繊細なレディースウォッチとは全く違うテイストで、斬新なのに大袈裟過ぎずエレガント。これがハリーウィンストンの時計の特徴だと思います。他のブランドとは一味違う、それでいて一目でそれと分かるこの時計、一見の価値ありです。
みなさまのご来店、心よりお待ち申し上げております。
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