『ブレゲ タイプXXⅠ　フライバック・クロノグラフ』

本日は、ブレゲの人気スポーツシリーズ「タイプXXⅠ」をご案内させていただきます。

ブレゲ

ブレゲは、創始者「アブラアン＝ルイ・ブレゲ 」によって1775年にパリで設立されました。展開しているラインナップは、クラシックからスポーツモデルまで幅広く取り揃えられており、シリーズによってはレディスも充実していますので、老若男女問わずご愛用者の多い老舗時計メーカーです。

創始者のアブラアン＝ルイ・ブレゲは、電気の無い時代に暗闇でも音で時刻を確認出来る「ミニッツリピーター」や、重力の影響を受けて発生する誤差を解消する為に心臓部を回転させる構造の「トゥールビヨン」などの超複雑機構の開発を行った天才時計職人です。時計の進化を200年早めたと言われる人物ですね

1999年、ブレゲは世界最大の時計製造グループ「スオッチグループ」の一員となりましたが、その高い技術力と時計製造への情熱は健在で現在では世界5大時計メーカーの一角を担っています。

タイプXXⅠ（トゥエンティワン）

「タイプXXⅠ」は、「タイプXX」の50周年を記念して2004年に誕生しました。「タイプXX」とは、1950年代にフランス海軍航空隊用に開発されたフライバック・クロノグラフ搭載のパイロットウォッチです。1990年代中頃のリニューアルをきっかけに大成功を収めたタイプXXは、2018年頃まで続くロングセラーとなっています。

本日ご案内しているタイプXXⅠの特徴は、クロノグラフ秒針とクロノグラフ分針がセンターに同軸に配置されていることです。一般的に、クロノグラフ用の分針は3時位置のインダイヤルに配置されることが多く、こちらのようにまとめてしまうのは若干珍しいですね。空いたスペースには24時間針が配置されています。

ケースサイズは42ｍｍと当時のタイプXXより3ｍｍ大きくなりますが、タイプXXと同様にパイロットウォッチの雰囲気を残しつつ、ブレゲらしいエレガントな仕上がりとなっています。デカ厚全盛期でしたのでサイズ感は問題はありませんでしたね。

また、ケースサイドの「コインエッジ」も特徴もブレゲらしい特徴の１つとなっています。「コインエッジ」とは貨幣の縁の刻みをデザインしており、ブレゲの場合は細かい溝が連続して施されたフルート模様と呼ばれる上品な仕上げとなっています。ギョーシェ彫りと同様にブレゲの伝統的な装飾方法ですね。

最後になりましたが、タイプXXⅠの最大の特徴は「フライバック・クロノグラフ」を搭載していることです。「フライバック・クロノグラフ」とは、リセットボタンを押すことで、作動中のクロノグラフの秒針が12時のスタート地点へ飛んで戻り、戻った直後にスタートボタンを押さずとも自動的に再スタートする特殊な機能となります。

一般的なクロノグラフは、作動中のクロノグラフを再スタートさせるまでには、先ずストップボタンを押してクロノグラフ秒針を止め、リセットボタンを押して針をスタート地点へ戻してから再度スタートボタンを押すという3つの操作が必要となりますね。フライバックの場合は、１度リセットボタンを押すだけですので大きな違いですね。

この機能は『リスターティング・フライバック』ともいいます。航空機の登場と共に、飛行中のパイロットが現在の飛行位置や目的地までの到達時間を測るためにクロノグラフを使用することとなりますが、操縦中に複雑な動作は困難だというパイロットに大変画期的な機能となっています。

日常生活においては中々使用する機会はないとは思いますが、ブレゲの誇るパイロットシリーズはブレゲの主力シリーズの１つであり日本でも大人気です。クロノグラフ付き腕時計の中でも、少しこだわりのモデルをお探しの方には是非お勧めしたい1本です。

その他のフライバック・クロノグラフ

まとめ

開発のコンセプトがパイロット用というフライバッククロノグラフを搭載している腕時計は、全てのメーカーで製造されているわけではありません。その為、その他の機能付きと比べるとそこまで種類も豊富ではありませんね。とは言え、まだまだモデルはございますので、機会がございましたらご案内させて頂きます。