デイトナの歴史は、NASAの宇宙開発の幕開けとともに1961年に発表されたクロノグラフモデル「コスモグラフ」がベースとなっています。
“デイトナ”の名称は、1959年「デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ」が、フロリダにオープン。それ以来、ロレックスはオフィシャルタイムピースを務めたことで関係か強まり、1963年、当時のクロノグラフモデル「コスモグラフ」に、”デイトナ”の名を冠したレース用モデル「コスモグラフ デイトナ」が誕生しました。
1988年までは、ヴァルジュー社製手巻きムーブメントを採用。1988年~2000年の間はゼニス社の自動巻ムーブメント「エル・プリメロ」をベースに製造されてきました。クロノグラフモデルにおいて他社製のムーブメントを採用してきたロレックスですが、ミレニアムイヤーである2000年にロレックス初の自社設計ムーブメント「キャリバー4130」を発表したことで、当時は大変話題となりました。
ロレックス デイトナ Ref.6263 / 6265 の特徴
1963年から続くロレックスの圧倒的人気モデル「コスモグラフ・デイトナ」の第3世代であるRef.6263、及びRef.6265。手巻きデイトナの最終モデルです。
ファーストモデルやセカンドモデルのスタイルを残しながら、部分的にアップデートしており、クラシカルな印象はそのままに、実用性が向上しています。
前モデルからの変更点は、オイスターケースを採用し、プッシュボタンのスクリューロック化したことで防水性が向上しています。 ヴィンテージ・ロレックスの中でも最も人気の高い手巻きデイトナ最終型で、特にプラスチックベゼル仕様の【Ref.6263】(写真上)が人気となっています。
手巻きムーブメントの最高傑作と呼ばれるCal.72系の最終型、Cal.727を搭載。 ケースサイズは現行モデルよりも小ぶりな37mmで、20年近く生産され続けたこともあり、ロレックスの長い歴史の中において、名作モデルの1つに挙げられます。
文字盤のデザイン表記、特に6時インダイアル上の「DAYTONA」文字のバリエーションがあり、表示の大きい「ビッグ・デイトナ」や、「DAYTONA」表記無しなどが確認されています。文字盤の仕様により人気が異なるため、文字盤の書き換えや、リダン(再仕上げ)された個体が多く存在し、オリジナル状態の個体が少ない点も、価格高騰の要因となっています。
ロレックス デイトナ Ref.6263 / 6265のスペック
- 素材:ステンレス
- ケースサイズ:直径37mm
- ムーブメント:手巻き( Cal.727 )
- 防水性能:50m
- 夜光素材:トリチウム
- 風防素材:プラスチック
ロレックス デイトナ Ref.6263 / 6265 の製造年
1971年頃~1987年頃 【生産終了】
ロレックス デイトナ Ref.6263 / 6265 の ムーブメント
手巻き-Cal.727 (バルジュー社製Cal.727ベース)
前モデル(Ref.6262、Ref.6264)から引き続き、傑作クロノグラフムーブメントとして名高いバルジュー社製の72系で、ロレックス仕様に改良したCal.727を採用。 テンプの耐震装置には当時最新となる「キフ・ウルトラフレックス」を採用し、振動数を18,000振動から21,600振動にするなど、高精度化が図られています。