話題の「ChatGPT」に時計を選んでもらったら・・
2023-05-15 11:30
エバンス オンラインショップ担当の大貫です。 最近話題の「ChatGPT」。個人的にも面白くていろいろ質問しています。
「ChatGPT」 は、OpenAI が開発した人工知能がチャット形式で質問をすると自然な形でで応えてくれる新たなサービスで、検索のゲームチェンジャーと言われています。そこで、我々が扱う『時計』に関することを、いろいろ聞いてみました。
2023年5月10日現在のバージョンはGPT-3.5。2021年9月までの情報をもとに学習されているとのことなので、最新の情報は確認できませんが、どんなことに活用できるか試してみました。
「一生モノとしてお勧めの時計」を聞いてみた
例えば、お客様からの質問でよく聞かれる「お勧めの時計」。そこで「 一生モノの機械式時計としては何がお勧め? ブランドやモデル、具体的な型番をいくつか教えてほしい。」という質問をしてみました。
機械式時計についてのお勧めは非常に個人的なものであり、価格、デザイン、機能、ブランドの歴史など、多くの要因に基づいて異なります。ただし、いくつかの一般的に高く評価されているブランドやモデルがありますので、以下に紹介します。
ロレックス・サブマリーナー (Rolex Submariner)
ロレックスは世界的に有名な高級時計ブランドであり、サブマリーナーはその代表的なモデルの1つです。スポーティーで堅牢なデザインと高精度なムーブメントで知られており、海外旅行などにも適した時計です。
オメガ・スピードマスター (Omega Speedmaster)
オメガはスイスの高級時計ブランドで、スピードマスターはその代表的なモデルの1つです。アポロ計画で使用されたことでも有名で、宇宙飛行士たちが愛用したことでも知られています。スポーティーなデザインと高い耐久性が特徴です。
ジャガールクルト・レベルソ (Jaeger-LeCoultre Reverso)
ジャガールクルトはスイスの高級時計ブランドで、レベルソはその代表的なモデルの1つです。特徴的な縦長のケースが印象的で、ユニークなデザインが魅力です。また、時計の裏側を回転させることで、文字盤を守ることができる反転機能があります。
パテックフィリップ・カラトラバ (Patek Philippe Calatrava)
パテックフィリップはスイスの高級時計ブランドで、カラトラバはその代表的なモデルの1つです。シンプルながらもエレガントなデザインが特徴で、ビジネスシーンにもぴったりです。また、高精度なムーブメントも魅力の1つです。ChatGPTより
これらの時計は、高価なものから手の届きやすいものまで、様々な価格帯で販売されています。自分のライフスタイルや好みに合った時計を選ぶことが大切です。
内容としては普通ですが、選ぶ理由もちゃんとしており、自然な回答。と言いますか、かなりいいかと思います。
何度か再生成(Regenerate response)してきましたが、だいたいロレックスのスポーツモデル、パテックの「ノーチラス」「カラトラバ」。オメガのスピードマスターやシーマスター、ジャガールクルトのレベルソ、マスターコレクションが定番で出てきますね。
それと、まだ日本語が苦手なのか、たまにオーデマピゲを“アウデマール・ピゲ”、ノーチラスを“ナオティラス”と表示します。もともと『日本語が苦手』と言われていますので、これから改善していくでしょう。
「1本」を選んでもらった
一生モノとしての1本を選んでもらいました。条件として「40代」「男性」「初めての機械式時計」「シンプルな物」で依頼をしてみたところ、以下のような回答でした。
初めての機械式時計として、一生使えるお勧めの1本としては、パテック・フィリップの「カラトラバ」があります。この時計は、高級時計の中でも代表的なモデルの1つであり、シンプルで洗練されたデザインが魅力的です。カラトラバは、多くの異なるバリエーションがありますが、私のお勧めはRef. 5196Jです。
Ref. 5196Jは、18Kイエローゴールドのケースと白色の文字盤が特徴的で、シンプルでエレガントなデザインが魅力です。ケースサイズは約37mmで、40代の男性にぴったりのサイズ感です。また、ムーブメントにはパテック・フィリップの高精度なCal.215 PSが採用されており、正確な時間を刻むことができます。ChatGPTより
カラトラバは、パテック・フィリップの中でも比較的手の届きやすい価格帯であるため、初めての機械式時計としては最適だと思います。また、シンプルで洗練されたデザインは、ビジネスシーンにも適しています。一生使える時計として、パテック・フィリップのカラトラバはお勧めです。
定番の回答と言えますが、イエローゴールドを選択するあたりが良いですね。人気はローズゴールドやホワイトゴールドですが、敢えて外すのがポイント高い。
Googleの「Bard」にも聞いてみた
2023年5月11日に日本語対応となったGoogleのチャットAI「Bard」にも同じ内容で質問してみたところ以下の回答となりました。
40代男性におすすめの高級機械式時計を1本選ぶなら、ロレックス デイトジャストです。デイトジャストは1945年に発売されて以来、世界中で愛され続けているロングセラーモデルです。シンプルなデザインでありながら、高級感と存在感があり、ビジネスシーンからプライベートまで幅広く活躍します。また、機械式時計なので、メンテナンスさえすれば一生使えます。
デイトジャストの具体的な型番は、126300です。126300は2016年に発売された最新モデルで、ムーブメントはCal.3135にアップグレードされています。また、ダイヤルはステンレススティール製で、シンプルかつエレガントなデザインです。Bardより
デイトジャストは高級時計ですが、一生使える一生モノの時計です。40代男性におすすめの高級機械式時計を探しているなら、デイトジャストは最適です。
回答の精度としては、 ChatGPTと同じような印象でしたが、“ダイアルはステンレススチール製”と一部誤った内容がありました。 内容もロレックスのデイトジャストを選ぶあたり、無難なところですが、比較的最近のモデルをチョイスしていますね。
商品説明文を作成。その精度は?
ホームページの商品説明を作成してもらいました。これができれば私の仕事を大幅に減らすことができるので、大いに期待。
参考モデルとして、下記の「ロレックス デイトナ Ref.116500LN」で作成してみました。
Ref.116500LNは、ロレックスのスポーツウォッチの中でも特に人気の高いモデルの1つで、優れたデザインと高い機能性を兼ね備えています。以下は、Ref.116500LNの主な特徴を紹介した商品説明です。
外観: Ref.116500LNは、オイスターケースと呼ばれる特殊なケースを採用しており、直径は40mmです。ケースとブレスレットは高品質な904Lステンレススチールで作られており、非常に堅牢で耐久性に優れています。ダイヤルはブラックで、3時位置には日付表示があります。また、12時位置にはロレックスのエンブレムが入っています。
機能: Ref.116500LNは、クロノグラフ機能を備えており、秒針をストップすることができます。また、タキメーター機能も搭載しており、計測した時間を元に速度を計算することができます。ムーブメントは自社製造のCal.4130を搭載しており、高い精度と信頼性を誇ります。防水性能も100mと非常に優れています。ChatGPTより
総評: Ref.116500LNは、ロレックスのクロノグラフウォッチの中でも特に人気が高く、優れた機能性とスポーティなデザインが魅力です。高品質な素材と精巧な作りで、耐久性に優れており、長く愛用することができます。ロレックスのブランド価値も高く、コレクションとして所有する価値があります。
と、このような商品説明が生成されました。「3時位置に日付表示」?といった間違いがありましたが、結構それなりの説明文。浅めの内容ですが、精度は高めだと思います。
ちなみに、もう1点試してみました。今度はあまり流通量が少ない「ランゲ&ゾーネ ツァイトベルク Ref.140.029」で説明文を生成。なお結構な間違いがあったので、1度再生成しました。
Ref.140.029は、ドイツの高級時計ブランド、ランゲ&ゾーネの中でも特に優れたモデルの1つです。以下は、Ref.140.029の主な特徴を紹介した商品説明です。
外観: Ref.140.029は、18Kホワイトゴールド製のケースを採用しており、直径は40.5mm、厚さは9.8mmです。シルバーの文字盤にはブルースチールの針とローマ数字のインデックスがあしらわれ、清潔感のあるクラシカルなデザインとなっています。ブラックのストラップはアリゲーターレザーで、手首にフィットしやすく快適な着け心地を実現しています。機能: Ref.140.029は、手巻きのムーブメントにLange L051.1を採用しています。このムーブメントは、高い精度と信頼性を誇るドイツ製のもので、手動巻き式で約55時間のパワーリザーブを持ちます。また、ブラックの小秒針を備えたサブダイヤルが2つあり、美しいコントラストを生み出しています。防水性能は3気圧となっています。
ChatGPTより
総評: Ref.140.029は、高い精度と洗練されたデザインが特徴の高級時計です。手巻きのムーブメントにより、繊細な機械の動きを手で楽しむことができます。美しいブルースチールの針とローマ数字のインデックスが、クラシカルでありながら現代的な雰囲気を醸し出しています。ランゲ&ゾーネは、高品質な時計の製造で知られ、Ref.140.029もその品質と技術力を証明する逸品となっています。
こちらは、ケースサイズやムーブメント情報、文字盤のデザインなど結構な間違いがありましたので、なかなか実用的ではありませんでした。
調べものに使ってみた。
分からない事や、専門用語などについて利用できるかどうか試してみました。
ロレックスの製造年を調べる
まず『ロレックスの製造年を知るためには時計のどこを見ればいい? 』という質問に対しては
ロレックスの製造年を知るためには、時計のシリアルナンバーを確認する必要があります。シリアルナンバーは、ロレックスの時計には必ず刻印されており、裏蓋の内側や、ラグの間などに記載されています。
ChatGPTより
ロレックスのシリアルナンバーは、1926年から現在まで続く一連の番号で、製造年や製造時期を特定することができます。ただし、ロレックスは時期によってシリアルナンバーの表記方法を変更しているため、正確な判断にはロレックスの公式サイトなどで確認する必要があります。
具体的には、ロレックスの公式サイトの「The Rolex Watch Database」からシリアルナンバーを検索することができます。シリアルナンバーを入力すると、製造年や製造時期などの情報を確認することができます。また、ロレックスの正規ディーラーや時計修理業者に相談することもできます。
回答の前半は合っていますが、謎の ロレックス 公式サイト 「The Rolex Watch Database」 を案内されました。調べると確かにそのような名前の海外サイトが存在しますが、公式ではありませんので、ご注意ください。
時計の専門用語を調べる
例えば、一言で説明が難しい『エボーシュ』について聞いてみたところ
「エボーシュ(Ébauche)」とは、時計の主要な部品であるムーブメントの基本的な構成要素を大量生産することに特化した企業を指します。エボーシュ企業は、時計のムーブメントに必要な部品を大量生産し、それらを時計メーカーに供給することで、時計業界の発展に大きく貢献してきました。
ChatGPTより
エボーシュ企業は、時計産業の成長期である19世紀に発展しました。その当時、時計のムーブメントは職人によって手作業で製造されていましたが、大量生産が求められるようになると、機械化が進むことになりました。この時期にエボーシュ企業が登場し、大量生産による生産効率の向上とコスト削減を実現しました。
一方で、エボーシュ企業による部品供給は、時計メーカーによるムーブメントの独自性や品質管理に悪影響を及ぼすという批判もあります。そのため、一部の高級時計メーカーは、自社でムーブメントの開発や生産を行っていることが多くなっています。
こちらは比較的分かりやすく回答がありましたので、このような使い方がお勧めですね。
結論
今回試した方法では、現時点において、業務として使用する機会はありませんでしたが、今後の発展次第で、活用できると思います。特に商品説明が高い精度で作成できればありがたいことです。
一方、用語(単語)の解説などは精度が高く、使い道がありそうです。また英文の要約も高い精度がありましたので、海外サイトの情報などは集めやすくなっています。
Googleの「Bard」、Microsoft「Bing」のAIチャット機能など、AIの開発は今後も発展していくものと思いますので、大いに期待したいと思います。