エバンス オンラインショップ担当の大貫です。
今回は、2018年に発表された ロレックスのGMTマスターⅡ「Ref.126710BLRO」のベゼルについてご案内したいと思います。
理由は様々ですが、製品が発表・販売されたのち細かな仕様変更することが度々起こります。特にロレックスの場合、その仕様によって市場相場に影響してくることが多いのも特徴です。
GMTマスター「126710BLRO」とは
1955年に発表されたロレックスのGMTマスター。異なる時差を移動する国際線パイロットの要望に応えパン・アメリカン航空と共同開発により誕生したデュアルタイムウォッチです。
GMTマスターの誕生50周年をあたる2005年に、ロレックスでは初となるセラミック製ベゼルを採用し大幅モデルチェンジ。意匠はそのままに赤青カラーのベゼルを備えたRef.126710BLROは、2018年に往年のジュビリーブレスレットを備え、 次世代ムーブメントと呼ばれる3200系「Cal.3285」を搭載し発売されました。
レッド&ブルーのセラクロム製ベゼルは、通称“ペプシ”と呼ばれ、非常に人気が高いベゼルカラー。2007年~2013年まで赤青ベゼルは一時ラインナップから外れていましたが、2014年発表のWGモデル「 Ref.116719BLRO(現生産終了)」でセラクロム製“ペプシ”が再登場。2018年にステンレスモデルへ採用されました。
リファレンスナンバーの末尾 “BLRO” は、ベゼルのカラーを表しており、フランス語 で“BL”= Bleu(青) 、“RO”= Rouge(赤)を意味しています。
ベゼルの仕様が異なる初期ロット
ステンレス素材のケースで赤青カラーのセラクロムベゼルは、この126710BLROが初めてとなりますが、それ以前にホワイトゴールド素材の『Ref.116519BLRO』で赤青ベゼルは展開されていました。
そのため販売直後のステンレスモデル126710BLROでは、初期ロットにホワイトゴールド製「Ref.116519BLRO」用のベゼルインサート(ベゼルプレート)が使用され、その数か月後には色味の異なるステンレス製「126710BLRO」用のベゼルが製作・展開しています。
下記の画像で色の違いが分かると思います。後年のモデル(右)に比べ、初期のベゼル(左)は、青・赤ともに薄い色味。赤はピンクに近く、青も明るい印象です。
“マーク1ベゼル”出回り期間
今回撮影したのマーク1ベゼルの個体は、2018年12月のギャランティが付属。これまで弊社入荷分で確認したところ、保証書の日付が2018年8月でも色味が変わっている個体もありました。
そのためギャランティに記載の販売日だけでは判断が難しいところです。もしからしたら2019年販売の個体でもマーク1ベゼルは存在する可能性もあります。
126710BLROが発表され、市場へ流通し始めたのは2018年5月頃ですので、初期ロットのマーク1ベゼルは希少です。
126710BLRO“マーク1”ベゼルの今後の動向
その後も微細なマイナーチェンジを行っていますので、数種類の異なるベゼルが展開されているようですが、大きな違いが見られるの初期ロットのマーク1ベゼルは 貴重なモデルと言えます。
現状、中古市場にて「マーク1」ベゼルとして販売されている個体は、同年代の通常モデルに比べやや高めですが、高年式の中古品の方が高めの相場となっています。
マーク1ベゼルは、その多くが発売当初の2018年製。年数が経っている個体のため、そこまで高額とはなっていないのが現状で、まだまだ購入しやすい価格帯と言えます。126710BLROが生産終了した後に、希少モデルとしての価値が高まるのではないでしょうか。
今のうちに探してみるのも良いかもしれませんね。