こんにちは、銀座エバンスの稲田です。
本日は異色のブランド、「スケルトンコンセプト」のご紹介です。
スケルトンコンセプトとは
フランス・パリに本社を構える、著名人や有名スポーツ選手とのコラボモデル、個人のクライアントのオーダーメイドでロレックスのカスタムモデルを製作している、知る人ぞ知るカスタマイズ専門の会社です。
私調べでは、Ref.116528・116610LV・116710LN・116520・116523・116505を基にしたカスタムモデルをこれまで製作していて、すべて受注生産、非常に限られた生産本数であることに間違いありません。普通の時計に飽きた方、もう一通り通って来て一周回ってコレみたいな感じで、セレブ達の間で密かに流行っているブランドなのです。
同社完全オリジナルの半透明のグリーンベゼルを備えたデイトナや、全身カーボンで作られたモデルはオリジナリティー溢れる作品で、一線を画する仕上がりです。今回ご紹介する金無垢デイトナのスケルトンコンセプトも、初めて見た時はこれはなんだろう?と一見目を見張るモデルですが、手に取ってじっくり見てみるとその造り込まれたディテールに引き込まれます。写真で見るよりも実物を見てご堪能いただきたいブランドですね、スケルトンコンセプトは。
サミュエル・エトーとは
カメルーン代表の”黒豹”・”黒い宝石”という愛称の伝説的なサッカー選手です。大変な努力家で、トレーニングや練習に勤しみ、守備も上手くチャンスがあれば瞬時にゴール前に飛び込む。その爆発的なスピードと瞬発力、巧みな駆け引きで、現代最高ランクのFW(フォワード…最も相手ゴールに近い位置でプレーする重要なポジション)の一人と言われています。
レアル・マドリード→マジョルカ→バルサ→インテルなど、いろいろなチームで活躍をし、2019年9月に現役引退、現在はカメルーンサッカー連盟の会長を務めています。
主な実績は、2000年と2002年に行われたアフリカネイションズカップで2度の優勝、その後のUEFAチャンピオンズリーグでは3度もの優勝を果たし、特筆すべきは史上最多である4度ものアフリカ年間最優秀選手賞を受賞したこと、カメルーン代表として、歴代最多の56ゴールを記録していることです。この数々の功績は、”アフリカの生ける伝説”として語り継がれています。
また、サミュエル・エトーは腕時計に対しての大変なこだわりがあり、様々なブランドのシンプルで控えめなモデルから大きないかついモデル、ドレスウォッチから豪華なモデルまで、たくさんの腕時計を収集しているそうです。ちなみに時計好きが高じて、なんと自身のブランド”Eto’o World”を設立し、チームメイト全員にプレゼントしたという(総額約一億円…!)仰天エピソードもあるのです。
豪快で情熱的なサミュエル・エトーと比類のない独自性を持つスケルトンコンセプトとのコラボレーションですから、これまでに見たこともない物凄い腕時計が完成するのは明白ですよね。彼の伝説を知ってから腕に載せてみると、格段にこのモデルの良さを感じていただけるはずです。
Samuel Eto’o Concept Gold とは
Ref.116528をベースとし、文字盤・裏蓋を取り除いたオールスケルトンのカスタムデイトナです。コラボするサミュエル・エトーとの入念な打ち合わせの後、コンセプトを決定、細かい所まで描いたスケッチを作成します。そしてプロトタイピングを行い、すべての部品をこと細かくチェックして、プロトタイプ(試作品)作成の準備をします。何週間もかけてこの作業に取り組み、ようやくひとつの作品が完成するのです。
今回のコンセプトは”ブラック”。そして、サミュエル・エトーの母国であるカメルーンの国旗(緑・赤・黄色)を示したインダイアルが目を惹きます。ケースサイドとクラスプ内側のみ艶有りで、ブレスレットは艶がある部分をすべて艶消しにし、同社完全オリジナルのブラックカーボンベゼルを採用したことで精悍な印象を受けます。大きく開いた裏蓋から覗くのは、デイトナのローターをもスケルトナイズした驚きの技術、これはその更に下のムーブメントがよく見えるようにするためのものですね。
ムーブメントは骨組みまで真っ黒な艶消し仕上げで、歯車の動きがよく見える仕組みとなっており、計算し尽くされた設計、サンドブラストなどの表面加工や面取りなどすべて手作業による組み立てです。
通常のクロノグラフの部品数は300個後半の物が多い中、Cal.4130は201個と少なめで、同社はこの優秀なキャリバーを大変称賛しており、同じ精度を出すためにスケルトン化と合わせて二年もの歳月を研究に費やしたそうです。大好きなデイトナが、内部の動きまで見えるなんて私にとって本当に夢のような腕時計なんです。”サミュエル・エトー コンセプトゴールド”は正に、唯一無二の卓越したユニークなデザインウォッチなのです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。カスタムブランドはプロハンターしか実際に手に取ってみたことがなかったのですが、カスタムでここまで魅了されたモデルははじめてで、どうしてもみなさんに知って欲しくてこの記事を書きました。
この記事を読んで気になられた方は是非、私までご連絡ください。
みなさまのご来店、心よりお待ち申し上げております。