今回のエバンスブログは、銀座エバンスの店頭に並ぶ腕時計から「青いダイアル」の時計5本をご紹介します。このところ、各ブランドでブルー系文字盤が充実するなど、ブラック、ホワイト、シルバーに次ぐ新定番色になってきている感じなのです。
「ブルー」といえば
「ブルー」というと何を思い浮かべますか?様々な表情を見せる空や海などの自然のカラー。ネイビーのスーツやブルージーンスなどの身に着けるもの…。私たちの生活に身近なカラーの一つです。光の三元色の一つでもあり、企業のロゴにも多く使われます。
ブルーが持つ色のイメージとしては、真面目さ、落ち着き、クールさ、知的さ、爽やかさ、清潔感などがあります。明るい青から夜空のような濃い青までバリエーションが広く、人気がありつつ嫌いな人が少ない色としても知られます。なぜか、自然界の食べ物ではあまり見ない印象もあります。
では、次からは今回の5本を紹介していきます。
1、多機能を爽やかに。スピードマスター自動巻き
最初の1本は、「オメガ スピードマスター」自動巻きモデルから。こちらは「トリプルカレンダー」と24時間表示を備えた1本。現行モデルではラインナップされていない多機能な1本です。12時側のインダイアルに曜日と月の表示、文字盤外周の数字とセンター針の一つで日付表示。9時側インダイアルに24時間針が秒針とともに配置されています。
文字盤とベゼルの、少し明るめなネイビーブルーがとてもいい雰囲気です。多機能なのにすっきり見え、ブラック文字盤(3220.50)と比べ、穏やかで柔らかな印象。なかなかいいカラーリングの1本ではないかと思います。
→OMEGA(オメガ) スピードマスター デイデイト(USED)
(3222.80、40mm径、自動巻き、2014年保証書)
2、静かな深海を思わせる。ディープシー
ロレックスからグラデーションが印象的な「ディープシー Dブルーダイアル(Ref.126000)」をご紹介。3,900m防水のハイエンドな海モデルです。こちらは、映画監督で探検家のジェームス・キャメロン氏が、マリアナ海溝へ単独潜水した偉業を記念したグラデーションカラーの仕様。文字盤上のモデル名が「ライムグリーン」なのは、その時の潜水艇の色にちなんでいるのだとか。
Dブルーの「D」は深い(Deep)とか、キャメロン氏の潜水艇の名前(Deepsea Challenge)から取ったとか諸説あるのですが、ブルーからブラックに変わるグラデーションが、静かな深海を想像させてくれる絶妙なカラーリングだと思うのです。
→ROLEX(ロレックス) ディープシー Dブルー ダイアル(新品)
(Ref.126660、44mm径、3,900m防水、2022年生産終了品)
3、ブルーとグリーンの合わせ技。ミルガウス
ロレックスからもう1本、「ミルガウス Zブルー(Ref.116400GV)」をご紹介します。科学者や技術者に向けて耐磁性能を高めたモデルで、軟鉄製のインナーケースによる二重構造が特徴です。現行モデルは2007年から作られており、こちらは2014年に加わった「Zブルー」と呼ばれるダイアル。グリーンのサファイアガラスは他のモデルには存在せず、なにげに個性的な色の組み合わせです。オレンジ色のイナズマ型の秒針もインパクトがありますね。
ところで、ミルガウスといえば、新世代ムーブメントにまだ移行していない、ここ数年リニューアル(生産終了?)が噂され続けているモデル。オメガや兄弟ブランドのチューダーが、インナーケースを使わない超耐磁モデルを出している中、ロレックスはどう対応してくるのか?気になるところです。
→ROLEX(ロレックス) ミルガウス Zブルー ダイアル(新品)
(Ref.116400GV、40mm径)
4、名門の上質スポーツ。オフショア ダイバー
4本めは、名門オーデマピゲから「ロイヤルオーク オフショア ダイバー」。ガラスの内側に回転式60分目盛を備えたダイバーズモデルです。こちらは2017年に登場した”ファンキーカラー”コレクションの1本。この年は他に、オレンジ、黄緑、イエロー、白の4色がリリース、こちらの「紺」は5種類の中ではファンキー度低めといったところでしょうか?
オーデマピゲというと目につくのが、名門ならではの仕立ての良さ。”タペストリー”と呼ばれる細やかなダイアルの彫り、裏から見えるムーブメントの各パーツの仕上げなど、スポーツ系モデルでありながら上質かつ上品で、大人の時計だなあと見入ってしまいます。
→AUDEMARS PIGUET(オーデマピゲ) ロイヤルオーク オフショア ダイバー(USED)
(Ref.15710ST、42mm径、300m防水、2018年保証書)
5、渋い男の濃いブルー。アクアタイマー
最後は、IWCの「アクアタイマー “ローレウス・スポーツ・フォー・グッド”」。2006年から毎年リリースされている記念モデルで、こちらは2019年版。1,000本限定となります。こちらもダイバーズウォッチで、60分目盛はガラスの中。操作が独自の方式で、ベゼルの回転に連動しつつ逆回転防止機能も付いた「回転式アウター/インナーベゼル」を採用しています。
「ローレウス・スポーツ・フォー・グッド」というのは、子供たちに向けたスポーツプロジェクトなどを行う財団。IWCも協賛しており、ネイビーブルーがイメージカラーのようです。
濃いめのネイビーブルーに黒のラバーコーティングケースで、渋い男の計器といった趣きがあります。裏面に子供の絵が彫られているのですが、これは毎年違う絵が選ばれているのだとか。(このモデルではスリランカの15歳 メラン少年の絵)そんなところにも、ちょっとしたストーリーが潜んでいる記念モデルなのです。
→IWC アクアタイマー クロノ “ローレウス・スポーツ・フォー・グッド” (USED)
(IW379507、45mm径、300m防水、ステンレス(ラバーコーティング)、2020年保証書)
まずは落ち着いたブルーからいかが?
夏、半袖の季節。腕元の時計がアクセントとしても、いい仕事をしてくれるシーズンです。
「ブルー文字盤は飽きる」「青は若者向けの色だ」という考え方もあるようですが、世の中カジュアル化も進んでいますし、まずは落ち着いた色合いのブルーから試してみるのもいいかもしれません。