「ROLEX(ロレックス) GMTマスターII:2021秋、気になる2種類 ~先代 黒ベゼルと現行 オイスターブレスレット~」2021年10月18日
今回のエバンスブログは、銀座エバンス店頭に並ぶ「ROLEX(ロレックス) GMTマスターII」から、個人的に気になった2種類をご紹介します。先代「黒ベゼル」と、今年2021年に復活したステンレス素材の「オイスターブレスレット」仕様です。
GMTマスターIIとは
(■1stモデル(Ref.6542 1950年代後半品)と現行モデル(Ref.126710BLRO) ■現行の8モデル。上段がステンレス、下段の左2つがエバーローズゴールド系、下段の右二つがホワイトゴールド 出典:ロレックス公式サイト https://www.rolex.com)
プロフェッショナル(スポーツ系)カテゴリーに属し、ロレックス人気モデルの上位に位置する「GMTマスターII」。ここではその概要を振り返ります。
- ・1955年に誕生
(サブマリーナやエクスプローラーI(1953誕生)の少し後) - ・GMT針と24時間回転ベゼルで、複数地点の時間を表示できる
- ・初代(Ref.6542)は2色の赤青ベゼルだった
(初代はベイクライト素材、その後アルミニウム、セラミックへと変遷) - ・旅客機のパイロットに向けたナビゲーション機器として作られた
- ・世界を飛び回る上流層に向けたモデルという側面もある
- ・俳優 石原裕次郎氏も愛用していた
(Ref.1675 赤青ベゼル)
今はなきパン アメリカン航空(パンナム)からの「2つの異なるタイムゾーンの時刻を同時に表示したい」の依頼が元となり作られたGMTマスター。細部が変わりつつも、基本形を変えることなく66年もの歴史を刻んできました。
2021年現在、ロレックスの公式サイトで存在を確認できる現行GMTマスターは8モデル。70時間パワーリザーブの新世代ムーブメントを搭載し、すべて2色のセラミックベゼル仕様です。素材はステンレス、エバーローズゴールド(無垢、コンビ)、ホワイトゴールド無垢のみで、イエローゴールド素材のモデルはラインナップされていません。
気になる1:あえて?の黒ベゼル(生産終了品)
(■Ref.116710LN ステンレスの黒ベゼル ■Ref.116713LN イエローゴールドコンビの黒ベゼル ともに生産終了品)
現在、銀座エバンスには、セラミック「黒ベゼル」のGMTマスターIIの新品が2種類あります。ステンレス素材の「Ref.116710LN」とイエローゴールドコンビの「Ref.116713LN」。ともに、一つ前の世代となります。2018年以降の新型ムーブメントを搭載した126710BLROなどの登場に伴い、2019年頃に生産終了となっています。
2013年以降のセラミック2色(青黒)ベゼル仕様の登場とバリエーション拡大による人気で、存在感が薄くなった感もある「黒ベゼル」ですが、セラミックベゼル世代の初期となる2007年※から2013年頃には、GMTマスターIIの全モデルが「黒ベゼルだけ」だった時代もあります。(※2007年はSSモデルの発表年。金無垢は2005年、コンビは2006年に登場)
「赤青ベゼル (ペプシ)、青黒ベゼル (バットマン)と比べると華がなく地味だ。」「サブマリーナに似ている。」なんて声もありそうですが、シンプルで落ち着きがあり、様々なシーンで着用できそう。ブレスレットの中央列がポリッシュ仕上げで、艶やかな大人感が漂う(サブマリーナは中央もマットなヘアライン仕上げ)。ロレックスカラーの緑の24時間針がさりげなく魅力的。そんな見方もできそうです。
そして、コンビモデルで使われている「イエローゴールド」素材は、ローズゴールドやホワイトゴールドと比べると現在は人気がない印象もありますが、2021年に新登場したエクスプローラーIのコンビ(Ref.124270)はイエローゴールド素材でしたし、その魅力が再認識される時代が近いのかもしれないです。
今後人気が再燃するのか? 知る人があえて選ぶ通な存在となるのか?どうなるかわからないGMTマスターIIの「セラミック黒ベゼル」仕様。レアなモデルではないのですが、新品や未使用品で買えるうちに、チェックしてみるのもいいのかもしれません。
→ ROLEX(ロレックス) GMTマスターII Ref.116710LN 商品一覧へ
→ ROLEX(ロレックス) GMTマスターII Ref.116713LN 商品一覧へ
気になる2:オイスターかジュビリーか?
(■青黒ベゼル Ref.126710BLNR オイスターブレスレット仕様 (2021新作) ■青黒ベゼル Ref.126710BLNR ジュビリーブレスレット仕様 (2019~))
2021年4月、ステンレスモデル※に3列の「オイスターブレスレット」仕様が新作として発表されました(※Ref.126710BLRO、Ref.126710BLNR)。2018年※から登場していた5列の「ジュビリーブレスレット」仕様も継続となり「2種類」のブレスレットが選べることとなりました。(※SS 赤青ベゼルが2018年、SS 青黒ベゼルが2019年に登場)
オイスターブレスレットは1930年代から存在し、シンプル&スポーティでタフなのが特徴。ジュビリーブレスレットはデイトジャストとともに1945年に誕生、繊細&ドレッシーで付け心地が良いといった違いがあります。
デイトジャストでの印象が強いジュビリーブレスレットですが、GMTマスターでも1960年代から1990年頃まで使われていた時代があります。昔を知るファンには、往年のモデルを思わせるGMTマスター×ジュビリーブレスの組み合わせですが、ジュビリーブレス復活の際は、「スポ―ツ系モデルにジュビリーブレス?」という反応もあり、賛否両論あるようです。
メーカー定価では、構造が複雑なジュビリーブレスレットの方が2.35万円ほど高いのですが、市場価格ではオイスターブレスレットが約15万円※ほど高く(※ブログ作成時の価格比較)、現状はオイスターブレスの方が人気がありそうです。
オイスターとジュビリー、2つのブレスレット。GMTマスターIIをお考えの方は、共存している今のうちに検討してみるのもいいのではないでしょうか?
ちなみに、GMTマスターIIで2つのブレスレット仕様があるのはステンレスモデルだけ。コンビや無垢モデルは「オイスターブレスのみ」となっています。
→ ROLEX(ロレックス) GMTマスターII Ref.126710BLNR,126710BLRO 商品一覧
仕様の変化も歴史の1ページ
今回は、ロレックス GMTマスターIIから、先代となるセラミック「黒ベゼル」モデルと今年復活した「オイスターブレス」モデル(とジュビリーブレス)のご紹介でした。
ベゼルの色やブレスレットの種類といったことは、変化としては大きくないものかもしれませんが、これからも続くだろうロングセラーモデルの歴史の1ページではあるかと思います。
そして、今の人気は [2色ベゼル>黒ベゼル]、 [オイスターブレス>ジュビリーブレス] のようなのですが、5年後、10年後には状況が変わっているかもしれません。「人気」や「流行」というのは不思議なものです。