「カルティエ、20世紀の集大成:CPCPタンクアメリカン」1月15日2019年
2019-01-15 13:15
(※本文中のリンクは、サイトリニューアルのためリンク切れになっていることがございます。予めご了承ください。)
本日はコレクションプリヴェ・カルティエパリ(以下、CPCP)のシリーズで展開された、タンクアメリカンLMプラチナモデル(Ref.2604351)をご紹介いたします。現在では、目にする機会もすっかり減ってしまったCPCPですが、手にしてみるとクラシカルなカルティエウォッチの魅力を改めて感じさせてくれる逸品です。
世界最高峰の時計開発・製造技術を持つカルティエですが、その原点は1847年にジュエリー職人であったルイ=フランソワ・カルティエが創業したことに始まり、時計製造においても宝飾で培った技術を巧みに用いることで他では真似の出来ない、独創的なデザインを生み出し、今日まで腕時計のトレンドを創出し牽引してきました。それはカルティエの代表作であるサントスやタンクといった一世紀以上に渡り支持を集める普遍的なモデルの数々を見れば自明の理といえます。
さて、カルティエの長きに渡る時計製造の歴史の中、CPCPは1998年から2008年にかけて生産され、それはカルティエのクリエーションを21世紀へと繋ぐ試みでもありました。CPCPに採用されるデザインは今回ご紹介のタンクアメリカンの他、古典的なサントスやトノー、タンクルイ、トーチュなど代表的なケースに加え、CPCP用に作られたタンクアビスなど、惚れ惚れするほどの美しさを持っています。また、時計の心臓部たるムーブメントについては、主にリシュモングループ傘下のメーカーよりモデル毎に優れた機械が選定され、カルティエがチューニングを加えた”マニュファクチュール”と呼ばれるムーブメントが採用されます。
今回ご紹介のタンクアメリカンLMには、ピアジェの手巻ムーブメントをベースした”Cal.430MC”が採用されています。通常のタンクアメリカンLMにおいては自動巻きムーブメントが採用される点が異なり、厚みが抑えられたケースはタンクアメリカンのフォルムを一層引き立て、手首に吸い付くような絶妙な付け心地を生み出しています。
時計の顔であるダイヤルも調所にこだわりが見てとれます。18金をベースにしたダイヤルには緻密なギヨシェ、そしてシルバーコーティングが施された上に、”CARTIER PARIS”の銘が入る特別な仕上がりです。また、手間のかかるブルースティール針と、独自のカットが施されたサファイアカボションの透き通った青が、静かな面持ちの時計にアクセントを与えています。
生産終了となって久しいCPCPですが、カルティエウォッチならでは魅力が凝縮されたそれは今なお魅力を失わず、見る者の心を捉えて離さない力を持っています。時代を越えて支持される逸品を是非この機会にご検討下さい。