モデル解説:ロレックス シードゥエラー ディープシー Ref.116660
2020-05-29 11:00
ロレックスの中でも最大級、また初のチタン使用モデルとして2008年バーゼルワールドにて発表されたシードゥエラー・ディープシー。超深海プロフェッショナル・ダイバーズ、Ref16600の後継モデルとして登場しました。
「ディープシー」という名は、1960年1月23日、オーガスト・ピカール博士が設計した深海潜水艇バチスカーフ、トリエステ号にて、息子である海洋学者のジャック・ピカールがアメリカ海軍ドン・ウォルシュ大尉の指揮のもとマリアナ海溝最深部、水深10,916mまで到達。その際に観測室外壁に取り付けられたロレックスの試作モデルが「ディープシー・スペシャル」。この名称に由来しています。
ロレックス シードゥエラー ディープシー Ref.116660の特徴
2008年に誕生し、2018年まで生産されたシードゥエラー ディープシー「Ref.116660」は 、量産型の機械式時計の中では最高峰の防水性能、3900mもの防水機能を誇ります。耐食性に優れる分厚いステンレス素材「904Lスティール」による堅牢なオイスターケースだけでなく、ロレックス社が特許を取得している「リングロックシステム」と呼ばれる新しいケース構造により驚異の防水性能を確保。
また、5.5mmという通常の時計としては考えられないほど分厚いドーム型サファイアクリスタルと、3.28mmのグレード5チタン製の裏蓋、さらに窒素合金製のセンターリングを内蔵したミドルケースの3つの構成部品によって形成しています。
このシステムは水圧が高くなればなるほどケース内の異なる素材が互いの部品を絞めつけあい機密性が増し、3900mもの防水性能を確保。さらに表示されている水深より25%も高い水深4,875mまでを想定し出荷前の1つ1つの個体をテストしています。
バックルに関しては、金具の上部を開く事でブレスレットをスライドさせて簡単に長さを変える事ができる画期的なシステム。これによってウエットスーツの上からでも装着でき、腕から外さず調整が可能となりました。
ロレックス シードゥエラー ディープシー Ref.116660の文字盤
文字盤のバリーションはブラックと、2014年から登場した「D-ブルー」と呼ばれるグラデーションダイアルの2タイプがラインナップ。製造時期や個体によって、文字盤の書体やグラデーションの違いが見られます。
ブラック文字盤では、マークⅠからマークⅢの3タイプ。Dブルー文字盤では前期、後期でグラデーションの仕様が異なります。またDブルーに関しては、一部レアダイアルも存在します。
ロレックス シードゥエラー ディープシー Ref.116660のスペック
- 素材:ステンレス/チタン
- ケースサイズ:直径44mm
- ムーブメント:自動巻き( Cal.3135 )
- 防水性能:3900m
- 夜光素材:クロマライト
- 風防素材:サファイアガラス
ロレックス シードゥエラー ディープシー Ref.116660の製造年
- ブラック文字盤 2008年(M番)~ 2018年(ランダム)【生産終了】
- Ⅾブルー文字盤 2014年(ランダム)~ 2018年(ランダム)【生産終了】
ロレックス シードゥエラー ディープシー Ref.116660のムーブメント
自動巻き-Cal.3135(ロレックス自社製ムーブメント)
搭載ムーブメントは、1988年から製造するロレックスの基幹ムーブメントで、現在、最も精度が高く、堅牢なムーブメントとして評価されているCal.3135。
ヒゲゼンマイの素材にパラクロムを採用し、耐磁性や耐衝撃性も一段と向上しています。磁力、温度変化に強く、標準値の10倍もの強い耐衝撃性を持ち合わせた素材です。
高精度の証であるクロノメーター認定のムーブメント。堅牢性とともに安定した精度を実現しています。