スイス高級腕時計から選ぶ『ツーカウンタークロノグラフ』
2022-12-06 11:30
先週までは、日中は過ごしやすかったのですが、さすがに寒くなってまいりました。皆様も体調を崩さないようにお気をつけ下さい。
さて、本日は「ツーカウンタークロノグラフ」のご案内をさせていただきます。
クロノグラフとは
「クロノグラフ」とは、経過時間を計測する機能、またはその機能を搭載した時計を意味します。
クロノグラフ機能搭載の腕時計は、トータルの部品数が増加する為、販売価格やメンテナンス料金がシンプルなモデルより若干高くなってしまうことが一般的ですが、メカニカルな雰囲気を好まれる方の需要は高く、ほとんどのメーカーで製造されているスタイルです。
代表的なクロノグラフ 『デイトナ』『スピードマスター』
代表的なクロノグラフとして、ロレックス社の「デイトナ」や、オメガ社の「スピードマスター」などの名前が挙がります。共にスイスの大人気時計メーカーですね。
大きな特徴は、車の運転席で見かける速度計のようなメーターが、文字盤に3つ配置されていることです。これらはインダイヤルと呼ばれ、3つの内2つが30分積算計と12時間積算計として経過時間を測ります。最後の1つが通常の秒針となっています。
メーカーによって異なりますが、インダイヤルの位置は上記画像のように3時・6時・9時側や6時・9時・12時側に配置されることが一般的です。
ちなみに、クロノグラフの操作方法はシンプルで、時間を合わせるリューズの上下にあるプッシュボタン(ロレックスはネジ込みを解除してから)を押すことで、通常は止まったままのクロノグラフ秒針が動き出し、経過時間の計測が可能となります。
ツーカウンタークロノグラフとは
本日ご案内する「ツーカウンタークロノグラフ」とは、特殊モデルは除き、スリーカウンターから12時間積算計を外して、30分計と通常秒針用のインダイヤル2つを備えた腕時計を指します。
文字盤がスッキリするため、視認性が良くなります。空いたスペースに、他の機能を搭載するメーカーもありますね。
お勧めツーカウンタークロノグラフ①
クラシックフュージョン クロノグラフ
こちらのモデルは、ウブロの「クラシック フュージョン」です。9時側のインダイヤルが30分積算計、3時側のインダイヤルが秒針となっています。インダイヤルが1つ外れることで、かなり雰囲気が変わりますね。
ウブロとは、1979に設立されたスイスの高級時計メーカーです。 2005年「融合」をコンセプトに、ステンレススティールやチタニウム、セラミックなどの異素材を組み合わせて完成した「ビッグバン」が代表作となっています。
ビッグバンシリーズは、ボリュームがあるもののデザインは洗練されており、日本ではカジュアルからビジネスまで、幅広いシーンで愛用されています。
「クラシックフュージョン」シリーズは2008年の発表。ビッグバンと比較すると若干スリムに設計されており、全体的に上品な仕上りとなっています。クロノグラフ搭載の腕時計を検討しているが、ダイヤルが見にくいモデルは避けたいという方には大変お勧めのモデルです。
お勧めツーカウンタークロノグラフ②
ポルトギーゼ クロノグラフ
続いて、IWCの「ポルトギーゼ クロノグラフ」です。インダイヤルの配置が左右ではなく、上下となっていることが特徴的ですね。12時側のインダイヤルが30分積算計で、6時側のインダイヤルが通常の秒針となっています。
IWCは、1868年にスイスのシャフハウゼンに設立された老舗時計メーカーです。シャフハウゼンはドイツ国境付近の為、その土地柄でしょうか実用的で質実剛健なコレクションが豊富に取り揃えられています。
「ポルトギーゼ」とは、1930年代後半にポルトガル商人から高精度腕時計の依頼を受けたことがルーツとなったドレスウォッチです。懐中時計用の高精度ムーブメントを使用した為、42mmサイズとやや大きめの腕時計が完成します。大型モデルの先駆けですね。
本日ご案内している「ポルトギーゼ クロノグラフ」は、1990年代後半に誕生したポルトギーゼシリーズ初のクロノグラフです。40.9mmという大きめのケースサイズに薄いベゼル、リーフ針などポルトギーゼの特徴がしっかりと備えられていますね。
プッシュボタンの形状が引っ掛かりそうなところは気になりますが、フェイスのデザインに関しては、個人的に一番気に入っているクロノグラフです。理由は、スリムなベゼルによって大きく広げられたダイヤルに、インダイヤルや上品な針が、窮屈ではくバランス良く配置されていると感じるからですね。
クラシカルな雰囲気のツーカウンタークロノグラフ、いかがでしょうか。
その他のクロノグラフ
ヴァシュロン・コンスタンタンのハーモニーです。リューズ側にボタンが1つしかなく、スタートやストップ、リセットを1つのボタンで操作可能な「ワンプッシュクロノグラフ」と呼ばれるタイプです。
ツープッシュが主流の現代で、クラシカルな雰囲気の残るワンプッシュクロノグラフはとても魅力的です。ちなみに、6時側に見えるサークルは、パワーリザーブインジケーターです。
オメガの「スピードマスター レーシング」です。こちらのモデル、9時側のインダイヤルは通常の秒針ですが、3時側のインダイヤルには、30分積算計用と12時間積算計用の2本の針が同軸にセットされており、インダイヤル2つでスリーカウンターの役目を果たしています。
オメガらしいハイスペックモデルですね。
まとめ
一般モデルと同様に、クロノグラフもメーカーによって性能やデザインが様々です。カタログ上のサイズは同じですが、実際のモデルは予想以上に大きかったり着け心地が異なったりしますので、機会がございましたら一度お試し頂ければと思います。皆様のご来店を心よりお待ち申し上げております。