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復刻を望む、80~90年代の個性派・秀逸デザイン5選

2022-10-24 11:30

エバンス オンラインショップ担当の大貫です。

皆さんは『復刻ウォッチ』好きですか?過去のクラシカルな意匠のまな、現代技術で蘇らせる復刻モデルは常に人気ですね。たいてい限定モデルとして発表されるので、なおさらです。

“個人的に”ですが、デザインが面白いと思う時計の多くは、1970年~2000年ごろの製品が記憶に残っています。当時はクォーツショック真っただ中で、各社コストを抑えつつ、様々なタイプの時計を模索する状況もあり、そのなかで個性的なモデルが現れ、消えていきました。

これまで、「復刻」と言えば、1930~1960年代のヴィンテージウォッチが中心でしたが、近年では70年代のモデルの復刻も出始めていますので、2000年前後の製品もそろそろ「ヒストリカル」モデルとして出てくるかもしれません。最近では、ヴァシュロン コンスタンタンの「222」や、ブライトリングの 「クロノマット・ルーローブレス仕様」、カルティエの「タンクマスト」などが該当します。

毎年復刻モデルとして続々誕生しているものの、いまだに復刻されていない個性は・秀逸デザインの時計があり、そのなかで個人的に是非とも復刻をお願いしたい時計をピックアップしてみました。

オメガ 【シーマスター ポラリス】

1982年に誕生したシーマスターの派生モデル。クォーツ・ムーブメントのみのラインナップでしたが、様々な仕様が存在し、当時オメガを代表する人気モデルでした。

特徴的なのが、チタン素材を使用したインレイ仕上げのケース。「インレイ」とは素材を彫り込み、そこに別の素材をはめ込み成型する、いわゆる“象嵌加工”。日本では肥後象嵌や京象嵌などが有名ですね。寄木細工(マルケトリ)も象嵌の一種です。

手間がかかる技法を採用し、チタンと貴金属を組み合わせたクッション型のケースが美しく、デザインも独特。見た目は金を塗ってあるようで、伝統技法のありがたみが薄い点が残念なところです。

現在のコーアクシャル・ムーブメントを搭載したポラリスも見てみたいところですが、ケースを当時と同様の技法で復刻すれば、非常に高額になるのではないでしょうか。

そう考えると当時はコスト度外視のようにも感じられます。中古市場では、まだまだ安価に購入可能ですので、気になる方は是非手に取ってみてください。

OMEGA
独特なケースデザインの「ポラリス」

カルティエ 【タンク バスキュラント】

縦方向に反転するケースが特徴的なカルティエの『タンクバスキュラント』 。1932年の「カブリオレ・リバーシブル」が原型で、1997年に限定で復刻、1999年よりレギュラーモデルとなっています。

最近は中古市場でも徐々に相場が上がっており、いま注目度が高い1本。現在の技術では、反転した裏側へのギミック搭載も可能でしょうから、再復刻となれば非常に楽しみです。

CARTIER
縦型の反転ケースが斬新な「タンクバスキュラント」

パテック フィリップ 【スカルプチャー】

スポーティな「ネプチューン」も捨てがたいところですが、パテックでは “ Russian watch( ロシアの時計 )”と呼ばれる『スカルプチャー』が気になるところ。

1999年ロシアでのパテックフィリップの復帰を記念し製作された限定モデルで、特徴的なリューズガードとケースと一体型のブレスレットを備えたスポーティな一本。 全体がポリッシュ仕上げで独特な存在感があります。

全2700本の限定モデルで、素材やダイアルカラーなどいくつかのバージョンが存在。発売当時はあまり人気が無かったようですが、復刻すれば人気が出そうです。

PATEK PHILIPPE
カラトラバとアクアノートの中間デザイン 「スカルプチャー」

タグホイヤー 【キリウム】

ヨルグ・イゼックによるデザインを採用し、1997年に発表された『キリウム』。無駄のない流線型のフォルムは、人間工学に基づいて設計されており、優れた装着性を実現。当時は自動巻きやクォーツ、デジタルなどバリエーションも多く、人気のコレクションでした。未来感のあるデザインは、今見ても斬新です。


TAG HEUER
美しい流線型のボディが特徴の「キリウム」

ロジェ デュブイ 【シンパシー】

1995年に創業したロジェ・デュブイが、最初に発表したコレクションの1つ。ラウンドとスクエアを融合した 独創的なデザインで、 「シンパシー(調和)」と名付けられた同社の代表モデル。 当時はラインナップするモデルは、全て28本限定とマーケティングも独特でした。

クラシカルな意匠のなかに、特徴的なケースデザインが秀逸。現在の同社の商品ラインナップからは考えられませんが、是非とも復刻して欲しいモデルです。

ROGER DUBUIS
ムーブメントも含め、古典的なデザインを踏襲した「シンパシー」

2000年頃のモデルも面白い

ちなみに2000年頃の製品も今となっては懐かしく、ときめく逸品も多いところです。一例をご紹介。

2001年発表のヴァシュロンコンスタンタン「ロイヤルイーグル」

2003年発表のタグホイヤーから反転ケース仕様のモナコ「シックティナイン」

ベゼルとブレスレットのバックルが一体化した、ピアジェの「アップストリーム」

中古品なら、まだ安く買えることも

上記でご紹介したモデルの中には、既に価格が上昇しているモデルもあります。『シンパシー』などは、もともとの生産数も少ないため、探すのも困難なモデルもありますが、1980年から90年代のモデルであれば、中古品でもまだまだ見つけやすいタイミングで、リーズナブルな個体も多いでしょう。復刻が発表されると、旧モデルの相場も上がりますので、気になる時計は今のうちにゲットしてみてはどうでしょうか。

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