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腕時計の機能~クロノグラフとは~

2021-03-02 11:00

「クロノグラフ」この名称について一度は耳にしたことはあるでしょうか?腕時計の機構の名称です。クロノグラフ機能を搭載したモデルは高い人気を得ており、あまり時計を知らないという方達でもその名前は聞いたことがあるかもしれません。その人気の高さゆえに実際に所有している方でも、本来の機能や構造をご存知でない方も一定数いることでしょう。クロノグラフとは何なのか?デザインだけでなく、機能面や特徴についても今一度見ていこうと思います。

クロノグラフのはじまり

クロノグラフとはどういった機能であるか。それは「特定の経過時間を計測する機能」の事であり、馴染みのある言葉で表すと「ストップウォッチ機能」の付いている時計のことを指します。

ギリシャ語で時間を意味する「クロノス(Chronos)」と記すを意味する「グラフォス(Graphos)」を合わせた造語となります。

誕生については諸説ありますが、現在ではフランスの時計師である「ルイ・モネ」(1768~1853)が1816年に「60分の1秒計」を開発したものが世界初のクロノグラフとされています。続く1821年にはパリの時計師であるニコラス・マシュー・リューセックが、「文字盤の上に油性インクでマーキングした弧の長さ」で経過した時間を計る機構を開発しました。これをクロノグラフと名付け、翌年に特許を取得することになります。

そして現在のクロノグラフの原型を作ったのがアドルフ・ニコルです。 1844年に時計の針をゼロにリセットする機構を開発し、これがクロノグラフの起源と言われています。ハート型カムを持ち、スタート/ストップ/リセットを可能にしたものでした。1862年にはクロノグラフ付き懐中時計を製作し、近代クロノグラフの祖とされています。

懐中時計のケースにこの機構を収めるまでに18年もの歳月を経ているというのですから驚きですね。

その後クロノグラフが腕時計に搭載されるようになるのは20世紀に入ってからの事となります。1915年にはブライトリングが腕時計でクロノグラフを出すなど、各メーカーがクロノグラフの製造に注力し、飛躍的に進化していく事になるのです。

クロノグラフはなぜ人気?

クロノグラフというと各ブランドを代表するモデルが多く、知名度の高さが伺えます。ロレックスのデイトナやウブロのビックバン、IWCのポルトギーゼ・クロノグラフにオメガのスピードマスターなど。時計ファンでは知らない人がいないであろうモデル達は、絶大な人気を誇ります。

ではなぜ、クロノグラフのモデル達はここまで人気があるのか?その理由は「操作性」にあると考えます。クロノグラフの機構は所有者が自ら操作をしなければその性能を発揮できません。

これは持ち主が主体的に動かすことを意味し、腕時計の中では数少ない特徴の1つとなります。GMTやアラーム、ワールドタイムの各機能は持ち主があらかじめ設定をし、効果を得られます。趣味性を重んじる時計愛好家からは、このような機能性のある時計は人気があるのです。

男性にはメカニカルなものがお好きな方が多いです。車や飛行機、電車であったりと。自分で操作して扱う「メカ」に魅力を感じるということでしょう。

また、スポーティーなデザインも人気の理由と言えるでしょう。クロノグラフの時計には性質上インダイアルを複数配置し、三針の時計よりも多くの針が付いています。ベゼルにもタキメーターなどの計測用目盛りが付いていたりと、スポーティーかつメカニカルなデザインとなっています。

ストップウォッチ機能

改めてではありますが、クロノグラフ=ストップウォッチ機能についてです。クロノグラフを備える多くのモデルはセンターの針をクロノグラフ針に置き換え、二つもしくは三つの小窓(インダイアル)に秒針や積算計を備えます。

使い方は至ってシンプルで、スタート→ストップ→リセットの順にプッシュボタンを押して操作します。よく目にする一般的なクロノグラフでは、ケース側面2時方向にスタート/ストップボタンがあり、4時方向にリセットボタンがあります。

これらを操作して経過時間の測定やラップタイムの比較を行ないます。

計測は2時方向のスタート/ストップボタンと4時方向のリセットボタンを使用することになりますが、ここで気をつけなければならないのが押す順番です。スタート→ストップ→リセットの順で動かす仕様になっており、この順番を守らないと針ズレなど故障の原因につながります。

基本的な動作は2時方向のスタート/ストップボタンを押すことにより、クロノグラフ秒針と積算計が同時に動き始めます。再度押すことにより計時が止まり、リセットボタンを押すとそれぞれの針が元のゼロの位置に戻る仕組みとなっています。

インダイアルの見た目

クロノグラフの文字盤には秒針や積算計、12時間計とサブダイアルが配置されています。パターンとしては大まかに横目か縦目があり、サブダイアルが横方向に並んでいるものが「横目」。縦方向に並んでいるものが「縦目」です。

何気なく並んでいるサブダイアルですが、並び方によって見た目の印象が違って見えるのです。

多くのクロノグラフに見られるのが、正統派の横目インダイアルです。重厚感のあるデザインで安定感は抜群。バランスがよく、高級感のある見た目です。

一方、縦目インダイアルはスポーティーで若々しい印象です。IWCのポルトギーゼやタグホイヤーのカレラによく見られるデザインです。スタイリッシュなイメージの時計をお探しの方におすすめです。

クロノグラフ人気モデル

①ロレックス コスモグラフデイトナ

先ずはキングオブロレックスの「デイトナ」です。こちらは言わずもがなですが、非常に高い人気を誇り入手困難なモデルとして知られています。世界中で人気が集中し、需要に対して供給が追いついていないような状況が続いています。

ロレックスというとその高い資産性から、プロフェッショナルモデル全般が高い人気を誇りますが、ステンレス素材のデイトナは別格です。 まさに王者の風格を誇ります。

近年では買取価格も上昇傾向が続いており、その勢いは止まりません。

②オメガ スピードマスター

オメガのスピードマスターは通称”ムーンウォッチ”という名称が付いており、その名の通り月面着陸の任務時に着用されたという時計です。プラスチック風防に手巻き式ムーブメント。と伝統的なデザインはそのままに継承されているモデルです。

スピードマスターは多くの型番があり、派生モデルも数多くありますので選ぶ幅は多いでしょう。

③タグホイヤー カレラ ホイヤー01

こちらは2015年に開発された自社製キャリバー「ホイヤー01」を搭載したモデルです。縦目のインダイアルがスポーティーな印象です。他のブランドと比べても、非常に若々しくエネルギッシュなデザインと言えます。

オールブラックのデザインは精悍な印象を漂わせ、アクティブなシーンには持って来いです。ビジネスシーンにはあまり向かない為、プライベートシーンで活躍する時計と言えるでしょう。

④IWC ポルトギーゼクロノグラフ

質実剛健なブランドIWCの誇る人気モデル。ポルトギーゼクロノグラフは幅広い年代の方達から人気を得ているドレスウォッチです。

40.9mmのサイズ感ですが、ベゼルがスリムな為実際のケースサイズよりも大きく見えます。この文字盤の大きさで高い視認性を確保しています。スリムなリーフ針とアラビアインデックスの均整の取れたバランスもポイントでしょう。

30~40代からのバリバリ働くビジネスマンにオススメの時計です。

⑤ウブロ ビックバン

大人気ブランドのウブロからはビックバンです。異素材の融合がテーマの「ビックバン」スチールやセラミック、チタニウムにラバーなど様々な素材を組み合わせ、流行の先端を行くような腕時計造りを体現しています。

様々なアスリートや起業家など、著名人とのコラボが多く知名度も抜群です。ウブロよりも歴史が長い時計ブランドはいくつもありますが、今では高級腕時計の代名詞といっても過言ではないほどの大人気ブランドです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。機能や使い方などお分かりいただけましたでしょうか?人気の高い機能である為、使用におけるポイントなどは押さえておきたいところです。

知名度があり、デザインのイメージが先行しがちですが使い方などを知ることにより、益々魅力的になることと思います。

ご自身のお気に入りのクロノグラフを見つけてみてはいかがでしょうか。

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