腕時計の保管方法や場所
2020-11-10 11:00
皆様は御愛用の腕時計をどのように保管しているでしょうか。
通常、腕時計は購入すれば何年も使用するアイテムと言えます。クォーツであれば最低でも数年~10年程、機械式であれば何十年単位で使うことになるでしょう。特にビジネスマンの方にとっては日常の必須アイテムとも呼べる腕時計ですから、使用方法は勿論のこと、保管方法も重要です。
少し意識するだけで、腕時計の寿命を長持ちさせることに繋がります。
今回は皆様のパートナーである腕時計を永くご愛用頂ける様に、保管方法をまとめてみました。ぜひ御一読頂ければ幸いです。
腕時計の保管
高級腕時計の保管方法について皆様はご存知でしょうか。時計を購入した時の箱に入れる方もいれば、そのまま机やテーブル、本棚の隅などに置く方もいると思います。
高級腕時計というのはご存知の通り精密な機械です。そのような機械を保管する際には保管方法や場所などが大事になってきます。
保管方法が適切であればお使いの腕時計をより長く御愛用することが可能なのです。
保管場所の大前提としては常温(冷暖房なしで生活できる温度が目安)であることや、ほこり、湿気が少ない場所を選ぶと良いでしょう。
腕時計を保管する前に注意すること
腕時計は衝撃は勿論、磁気や水には弱いものとなります。そのような繊細なものであるからこそ取扱に注意しながら使用することが大事です。
また、保管をする際にそのままテーブル等に置くことはおすすめしません。なぜなら腕時計は普段着用していると汗や汚れが付着することになり、思っているよりも汚れている為です。これらの汚れは放置しておくと凝固してしまい、錆びや腐食の原因ともなります。その為一日の終わりに時計を外す際には、時計専用のクロスなどを使用し拭き取っていただくことをおすすめします。
時計だけでなく物を管理し保管する際には、掃除もこまめに行いたいですね。
腕時計の保管に適していない場所
ここでは腕時計を保管するには適さない場所をご紹介いたします。
①磁気の影響を受ける場所
まずは磁気の影響を受ける場所は避けたいところです。現代では様々な電子機器があります。その為、目には見えない「磁気」が飛びかっています。
携帯を見る機会も多いですしパソコンで仕事をすることも日常茶飯事かと思います。そのような環境の中にいると、知らず知らずのうちに時計に磁気が入っているなんて事もあります。
磁気を発生させるものに近づけてしまうと腕時計が「磁気帯び」の状態になってしまい、動作に影響が出てきます。
やってしまいがちなのがスマートフォンや、パソコンの上や横など近くに置いてしまうことです。通信機器は磁気を発生させるためそのまま置いておくと帯磁してしまいます。
知らず知らずの内に時刻の遅れや進みが起きてしまったというのは、この「磁気帯び」が主な原因の可能性があるのです。
「磁気」は腕時計の天敵である為、なるべく磁気を発生させる物からは遠ざけましょう。
②高温多湿など温度変化の激しい場所
時計の保管場所には最適な温度管理が必要です。「温度管理」と言ってしまうと難しく感じてしまいますがポイントを押さえれば非常に簡単で、高温な場所や湿度の高い場所をさけていただくということになります。
気温が変化すると時計内部の金属が膨張や縮小をしてしまい、内部に異常をもたらします。
気温は5~35度の範囲内が適正気温とされており、その範囲内であれば問題はありません。
しかし、極端な温度変化の場合は時間のズレなどに繋がってしまうので、温度変化の少ない場所に置く様にするといいでしょう。
③落下しそうな危険のある場所に置かない
時計は衝撃に弱い物になるのでテーブルの端っこや高い場所等に置くのを避けたほうが無難です。
その様な場所に置いてしまうとうっかりぶつかってしまい落下なんてことも...
高い場所から落としてしまいますと故障する確率が高く、外装の破損の危険性もあるので気を付けましょう。
④直射日光の当たる場所
腕時計の美観を保つ為には、直射日光の当たる場所に置くのも望ましくないです。日当たりの良い場所に長時間置き続けると、文字盤は日焼けをし、革ベルトの場合は変色や劣化を引き起こしてしまいます。
また、革ベルトは直射日光だけでなく照明の光でも徐々に退色を起こすので保管する時は暗所を選ぶのがベターです。
文字盤に関しては革ベルト程ではありませんが時間とともに劣化、変色をしてしまいます。
アンティーク時計などではこの経年変化の特徴が魅力の一つとして評価されていますね。もちろん腕時計に経年変化はつきものですが、むやみに劣化させるのは良くありません。
⑤キッチン周りや洗面所など
キッチン周りでは火や水を使い料理をしますね。このような場所に置いた場合、水が掛かってしまったり、熱を発しやすい場所になりますので高温になってしまいます。
時計内部に水が入ってしまうのは良くないですし、IHコンロの場合には磁力線を発しているので帯磁の可能性が高まります。
料理されるときは外したり、着けたままの場合は十分に気をつけましょう。時計を外される時はキッチン周りに置かないことを意識してみるといいでしょう。
⑥タンスやクローゼット
これは意外かもしれませんがタンスやクローゼットも気を付けなければなりません。日光を避ける為には良い場所ですが、あるものが入っていると良くないのです。
そのあるものとは、乾燥材や脱臭炭などです。湿気対策用の炭などは時計内部の潤滑油まで乾燥させてしまう可能性があるからです。
またクローゼットなどは磁石の付いた製品が近くにないかなども気にしましょう。服やバックには磁石を使った製品が有る為注意が必要です。
時計を大切に保管し劣化を防ぐ
御愛用の時計を大切に保管する事により、文字盤や外装の劣化を防ぐ事ができます。その為、時計を保管する際にはウォッチケースやワインディングマシーンに入れると良いでしょう。
特に使っていない機械式腕時計(自動巻き)がある場合はワインディングマシーンに入れておき、動かしておくとまた使う際に時計が止まっているなんて事もないでしょう。
使用していない腕時計の保管場所、保管方法
保管場所としては上記でも挙げました「適していない場所」は避けていただくことをお勧めします。腕時計を何本か所有しているという方は時計専用ケースなどに入れて保管するのが良いでしょう。
温度が一定に保てるような場所を選び、風通しの良い場所を選ぶと尚良いです。これは温度変化を防ぐ為ですね。
保管方法としては時計ケースや小物入れに使うアクリルケースなどに保管して置くことが望ましいでしょう。
・機械式腕時計の保管
機械式腕時計は自動巻きの場合はワインディングマシーンがあると便利です。日頃から頻繁に着用するという方はよいのですが、数日に一回などの方はゼンマイが解けきってしまい止まってしまいます。
ワインディングマシーンに入れておけば、スイングや回転でローターに振動を与え自動的にゼンマイの巻き上げを行います。
その為、着用頻度の少ない方でもワインディングから取り出せばゼンマイの巻き上げをする必要がなく、時刻合わせの手間も省けるので便利です。
・クォーツ腕時計の保管
クォーツ腕時計を保管する際に動いている場合はそのままで良いですが、止まったままの時計を保管していたりはしないでしょうか。すぐに使う予定がなくそのまま放っておくという方も多いかもしれません。
しかし、止まってしまったクォーツの腕時計はなるべく早く電池交換を行い、保管をするようにしましょう。
そのまま放置していると、液漏れを起こしてしまい内部の金属を錆びさせてしまいます。故障の原因にも繋がりますので気を付けましょう。
まとめ
ここまでご覧頂き、時計の保管方法についてはお分かりになりましたでしょうか。腕時計は日頃から大切なパートナーとなる必需品です。勿論、値段は幅広くございますが、価格には関係なく大切に永く使用したいですよね。
保管方法を少し意識して頂くだけで、より永く御愛用頂けますので大切に保管してみてはいかがでしょうか。