パネライの製造年に関して&製造年一覧
2020-02-14 11:00
エバンスの大貫です。最近パネライの人気が上がってきていることはご存じでしょうか?特に中古市場が盛り上がっています。
ところで、お目当ての中古時計を探すにあたり、いつ頃の製品なのか?何年頃に生産されたのか?といった情報は可能であれば知っておきたいと思いますよね。
ロレックスの場合は、シリアル番号(2010年まで)からおおよその製造年が判別でき、自分の生まれ年、結婚の年、子供が生まれた年など、ご指名でご購入される事があります。
ロレックスやオメガなど、時計に刻印されている番号から製造年が確認できるブランドがありますが、そのようなブランドは多くありません。しかしパネライでは、時計に刻印された番号から製造年のみならず、その年の生産本数の何番目なのか、と言った情報まで確認できる非常に珍しいブランドです。
「オフィチーネ・パネライ」は、1860年創業と歴史は非常に古いものの、1935年にイタリア海軍用の特殊防水ウォッチに採用されて以降、1993年まで機密情報として公にされませんでした。
民間向けにごく少数を販売したのが1993年から1997年。1997年にリシュモングループ(旧ヴァンドームグループ)の傘下となり、翌1998年には高級時計の国際市場に参入し、パネライの名前が広まりました。
なので、それほど過去のモデルは多くありませんが、年代をピンポイントで狙える数少ない時計ブランドなんです。もちろん、ご存じの方も多いと思いますが、パネライの製造年を確認する方法をご案内したいと思います。
PAM番号(パムナンバー)とは
パネライの時計は4つのコードが重要です。そのなかで最も重要なのが“PAM”ナンバー。いわゆる型番号(リファレンスナンバー)となります。
ただ、時計には刻印はされず、国際保証書にも基本的に記載はされません。PAM00001から始まっており、一部例外はあるものの、基本的には、新しいモデルほど数字が大きくなります。
ケースバック(裏蓋)の刻印の読み方
パネライの裏蓋には、様々なコードが刻印されています。このコードにより情報が確認できます。
① ケース番号
「OP6556」と刻印のある番号はケース番号。同じ形状のケースは同じ番号となりますが、同じPAMナンバーのモデルでも年式によって刻印される番号は異なる場合があります。
② 固有番号(シリアルナンバー)
「BB111****」では、アルファベット2文字+8桁数字の組み合わせが 時計固有のシリアル番号。各個体ごとに番号が異なっているため、パネライの全商品で、シリアルナンバーが重複することはありません。 もちろん国際保証書にも記入されます。
③ Millesimation number (ミレジマチオン ナンバー)
「G0512/1400」の刻印が、Millesimation number。アルファベット1文字と数字の組み合わせになっており、製造年と年間製造個数が分かります。シリアル番号と異なる点は、モデル違いで同じ番号が存在します。
パネライの製造年の調べ方
パネライの製造年を知るためには、③を確認します。
例えば画像の様に「G0512/1400」となっている場合、下記の一覧で確認すると、【2004年に1400本生産された内の512番目】ということが分かります。簡単ですね。
2020年では「W」となりますので、「Z」番(2023年)までは、この法則に則って製造されると思いますが、2024年以降どうなるか、気になるところです。
パネライ製造年一覧
アルファベット | 製造年 |
---|---|
A | 1998年 |
B | 1999年 |
C | 2000年 |
D | 2001年 |
E | 2002年 |
F | 2003年 |
G | 2004年 |
H | 2005年 |
I | 2006年 |
J | 2007年 |
K | 2008年 |
L | 2009年 |
M | 2010年 |
N | 2011年 |
O | 2012年 |
P | 2013年 |
Q | 2014年 |
R | 2015年 |
S | 2016年 |
T | 2017年 |
U | 2018年 |
V | 2019年 |
レアモデル“プレ・ヴァンドーム”とは
リシュモングループ(旧ヴァンドームグループ)加入後より、 Millesimation number が刻印されるようになりました。それ以前、1993年から1997年に製造されたモデルには製造番号は無く、“プレ・ヴァンドーム”と呼ばれ、生産本数の少なさからコレクターズアイテムとなっています。
A番(1998年)よりも前のモデルということで、「Pre A(プレA)」などとも呼ばれます。また、初期の番号であるA番(1998年)やB番(1999年)の一部は、夜光が“トリチウム”ということもあり、こちらも非常に人気のある個体となります。
見つけたら即買い? “OOR”(アウトオブレンジ)
基本的に年間の生産数が決まってるパネライですが、ごく一部の商品で、何らかの理由で年間生産数を超えて製造されるものがあります。
通常生産外となった個体は、上記でご案内したような生産年を示すアルファベットは刻印されず、その代わりに「OOR」(OUT OF RANGE)というナンバリングとなります。
上記の画像の“OOR”品番では、僅か11本と希少性の高さが伺えます。 アウト・オブ・レンジの製品は、ごく僅かの生産に留まりますので、市場に出回ることが少なく、レアモデルとして中古相場でも高めになります。
ただ、アウトオブレンジの製造番号の場合、生産年の確認ができませんので、コレクションとして保管する場合は国際保証書が付属する個体をお選びいただいた方が良いと思います。