ナビタイマー~A23322~
2025-10-07 11:00
エバンスブログをご覧の皆様こんにちは。
高級腕時計の中でもパイロットウォッチの雄と呼べるブランドの一つがブライトリング。航空との関わりが深いブランドであり、多くのプロフェッショナル向けパイロットウォッチを輩出してきました。
無骨な見た目と高級感溢れる仕上げが特徴で、実用的なだけでなく外装も一級品です。今回はプロフェッショナルの為の計器として絶大な人気を誇るブライトリングから、ナビタイマーRef.A23322のご紹介をさせて頂きます。

ナビタイマーの血統を受け継ぎつつ、日常使いにも適しているクロノグラフモデルを探しているなら、Ref.A23322はまさにその筆頭候補になるかもしれません。ただ単に時間を確認するだけでなく、プロフェッショナルの計器として名を馳せた名作モデルをご覧ください。
①ブライトリングとは
皆様はブライトリングの腕時計についてどのようなイメージをお持ちでしょうか。「男らしい無骨な時計」「煌びやかな時計」または「高級な時計」といったようなイメージがあるかもしれません。
この様な華やかなイメージをもつブライトリングですが、永きに渡る時計作りの歴史があるからこそ、現在の姿があることを忘れてはいけません。航空腕時計のパイオニアとしてこれまでブランドが培ってきた技術力、デザイン、創造性は現代にも脈々と受け継がれています。
ブランドの始まりは1884年に創業者のレオン・ブライトリングが、スイスの「サンティミエ」に工房を開いたことで幕が上がります。クロノグラフやストップウォッチといった精密機器を製造しており、当時から多くの賞を受賞するなど高い評価を得ていました。
1892年には拠点を時計産業の中心地である、ラ・ショー・ド・フォンに移転し、時計ブランドとしての基盤を固めます。この頃になると飛行機の開発や軍用機の生産が活発化し、飛行機に興味を持ち始めたレオンは、パイロット用懐中時計クロノグラフの製作に着手するようになりました。
1914年にレオンが亡くなり、息子のガストン・ブライトリングに事業を引き継いでからは、現代のクロノグラフ腕時計の原型となる30分積算計を備えたワンプッシュクロノグラフを開発する事に成功します。こうした偉業を含め、主軸であったクロノグラフの開発を続けたガストンはブランドを大きく発展させた人物として知られています。
その後、三代目のウィリー・ブライトリングの代でクロノグラフのリセットをするプッシャーを4時位置に備えたことで、現在に至るまでのクロノグラフ腕時計のデザインとなる原型が完成したのです。また、今回ご紹介するナビタイマーの初代モデルも1952年、ウィリーの代で誕生しました。
こうした偉大な三人の存在が今日までのブライトリングの基盤を築いたのです。
現代のブライトリングのコレクションはナビタイマーを筆頭とし、クラシックアヴィやプレミエ、クロマットなど魅力的なコレクションを揃えています。多くのブライトリングの製品がある中でも、生産終了品の型番号も併せてご検討頂くと、より選択肢の幅も広がる事でしょう。
②ナビタイマー
ナビタイマーと言えばブライトリングを代表するフラッグシップモデルです。航空計算尺を備えた特徴的な文字盤デザインが目を惹きます。
パイロットウォッチの代名詞と言える名機であり、腕時計に興味を持った方であれば一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。多くのファンから根強い人気を得ており、ビジネスマンの強い味方となっています。
ナビタイマーのファーストモデルが誕生したのは1952年。「ナビゲーション+タイマー」=ナビタイマーと名付けられました。当時の航空機パイロット向けに開発されたもので、飛行中に燃料消費や速度、距離等の計算が出来る「航空計算尺」を備えていました。それまではパイロットが別々の道具を使って行っていた時間の計測と計算を、たった一つの機器で行えるようになったことは、まさに革命的な出来事でした。
1954年にはAOPA(全米オーナーパイロット協会)の公式ウォッチとして採用され、世界中のパイロットに広まります。初期のモデルにはAOPAのロゴ(羽のマーク)が文字盤にデザインされている事も特徴となっています。
ナビタイマーの魅力として、機能美が凝縮されたデザインが挙げられます。特徴的な回転計算尺や代名詞であるクロノグラフ、これらを合わせたアイコニックなデザインは一目でナビタイマーであることを認識させます。

飛行機のタービンを意識してデザインされ、斜めにカットされた特徴的な7連ブレスレットも魅力です。
時計ブランド「ジン」の創業者であるヘルムート・ジンは「ナビタイマー」に関してこう言っています。「デザインは完璧であり、手を入れる余地がない」と。このように、パイロットウォッチの先駆者であるナビタイマーは業界関係者からも高く評価されていたことが分かります。
③Ref.A23322

初代ナビタイマーと同様の横目インダイアルを備えたモデルです。ブライトリングといえばといったような、アイコニックなデザインで世界中に多くのファンがいます。
サイズは41mm。大きすぎず、しっかりと存在感のあるケースサイズで着用のしやすい印象です。ほど良いボリュームがある見た目は万能と言え、様々な腕回りの方にお似合いになるのではないでしょうか。

クラシカルな印象となるようデザインを重視した結果、搭載しているムーブメントCal.B23はカレンダーの早送り機能をあえて省いた仕様となりました。
実用性としてカレンダーの早送りは便利ですが、ナビタイマーならではのデザインを重視し、再現したのはメーカーの意気込みを感じるところです。普段から着用することを考えれば、カレンダーの早送りは年に数回で済むという判断もあったようです。
2025年現在でのA23322の中古相場は60万円前後であり、現行品ナビタイマーの定価が120万円台という事を考えると、価格面もお得に感じてしまいます。ブライトリングが初めての方や、これぞナビタイマーといったデザインを手にしたい方にはおすすめのモデルです。
④まとめ
ブライトリングの代表モデルであり、顔と言える存在のナビタイマー。腕時計史に名を残す名作であり、時を越えた現在でもその人気は衰える事がありません。
クロノグラフ機構搭載の腕時計の中でも屈指の人気を誇ります。所有満足度も高いものとなるのではないでしょうか。

付属品完備の良個体です。生産終了型番の為、今後ますます良個体は減っていきます。お探しの方や、クロノグラフモデルで何か一本ご検討中の方は、是非この機会に銀座エバンスでご覧ください。