ロレックスの型番に付くアルファベットを解説（文字盤・その他編）

エバンス オンラインショップ担当の大貫です。 前回の記事『ロレックスの型番に付くアルファベットを解説【ベゼル編】』に引き続き、ロレックスの『型番』について解説して参ります。

一部のロレックスでは、型番の末尾にアルファベットや数字が付くものがありますが、これは型番から容易に時計を識別するためにつけられたものであり、様々な意味を持ちます。

前回は「ベゼル」でしたが、今回は文字盤などを識別するコードについてご案内したいと思います。

末尾に補足される意味

型番の末尾に付けられるアルファベット等は、形状や装飾を意味しているものの、全てに当てはまるわけではありません。

たとえは、サブマリーナ・デイト『126610LN』では、”LN”が付きますが、デイトナ無しのサブマリーナの型番は『124060』と”LN”は付きません。日付のあるなしで、型番が大きく変わります。

また年代によっても「付く」・「付かない」がありますし、一般的なメーカーカタログに記載されないものも存在します。たとえば文字盤のダイヤインデックスを表す『G』は一般的ながらも、公式サイトやカタログには記載されません。

文字盤の【素材・装飾】を表すコード

以下は、よく見かける識別コードです。一部ですが、集めてみると結構たくさんありました。

G：ダイヤモンドインデックス

ラウンドカットのダイヤモンドをインデックスに使用した文字盤。

A：バゲットカットダイヤインデックス

一部または全てのインデックスにバゲットカットのダイヤモンドを使用した文字盤。

NR：マザーオブパール/ローマインデックス

マザーオブパール（シェル）文字盤にローマインデックスを組み合わせた仕様。

NA ：マザーオブパール/アラビアインデックス

マザーオブパール（シェル）文字盤にアラビアインデックスを組み合わせた仕様。

NRD：デコレーション付きマザーオブパール/ローマインデックス

マザーオブパール（シェル）文字盤にローマインデックスを組み合わせ、格子状の装飾を加えた仕様。

NG ：マザーオブパール/ダイヤモンドインデックス

マザーオブパール（シェル）文字盤にラウンドカットのダイヤモンドをを組み合わせた仕様。

SG：ダイヤモンド＆サファイアインデックス

インデックスにダイヤモンドとサファイアを使用した文字盤。

RG：ダイヤモンド＆ルビーインデックス

インデックスにダイヤモンドとルビーを使用した文字盤 。

NGR：マザーオブパール/ルビーインデックス

マザーオブパール（シェル）文字盤にルビーインデックスを組み合わせた仕様。

NGE ：マザーオブパール/エメラルドインデックス

マザーオブパール（シェル）文字盤にエメラルドインデックスを組み合わせた仕様。

BG：ダイヤモンド＆ルビーインデックス（バゲットカット）

インデックスに8個のバゲットカットダイヤモンドと2個のバゲットカットルビーを使用した文字盤 。

２BR：２ポイントダイヤ

6時と9時の2か所にダイヤモンドを配置した文字盤。

MR：ミリヤードダイヤモンド/ローマインデックス

“無数の”を意味する ミリヤード（ Myriad ）。インデックスに沿って文字盤を囲むようにダイヤモンドを敷き詰めた装飾に、ローマインデックスを組み合わせた仕様。

MA:ミリヤードダイヤモンド/アラビアインデックス

ミリヤード（ Myriad ）の装飾に、アラビアインデックスを組み合わせた仕様。

MG :ミリヤードダイヤモンド/ダイヤインデックス

ミリヤード（ Myriad ）の装飾に、ダイヤモンドインデックスを組み合わせた仕様。

NMR:マザーオブパール/ミリヤードダイヤモンド/ルビーインデックス

N（マザーオブパール）、M（ミリヤード）、R（ルビー）を組み合わせたもの。インデックスがエメラルド（NME）もある。

LR：ストリング ダイヤモンド/ルビーインデックス

“紐”を意味するストリング。紐の様に一列にダイヤモンドを繋げた装飾に、ルビーインデックスを組み合わせた文字盤。

LS：ストリング ダイヤモンド/サファイアインデックス

紐の様に一列にダイヤモンドを繋げた装飾に、サファイアインデックスを組み合わせた文字盤。

ZER：全面ダイヤ・ローマインデックス

全体をダイヤモンドで埋め尽くした文字盤にローマインデックスを組み合わせた仕様。

ZEA:全面ダイヤ・アラビアインデックス

全体をダイヤモンドで埋め尽くした文字盤にアラビアインデックスを組み合わせた仕様。

ベゼル・文字盤以外の識別コード

GV：グリーンガラス

ミルガウス（Ref.116400）に採用されたグリーンガラスを表す。

F：エバーローズゴールド素材

2005年にピンクゴールドからロレックス独自の新素材【エバーローズゴールド】へ変更しました。ピンクゴールド素材とエバーローズゴールド素材を識別するためのコードで、モデルチェンジなどで後年発表のものからは使用されなくなっています。

M：新ムーブメント（14000、14060のみ）

同型のデザインのまま、ムーブメントのみマイナーチェンジされた為、その識別のためのコード。

BIC：トリドール

バイカラー（bicolor）を意味する「BIC」。色が異なるゴールドを使用しており、ケースがホワイトゴールド、ベゼルがイエローゴールドとなる。BICでは3ゴールドのトリドールブレスレットが標準となるため、「トリドールモデル」と呼ばれます。

まとめ

上記は一例となり、多種多様な識別コードが存在します。また、前回ご紹介した『ベゼル編』のコードと組み合わせて表示されるもの（例：116515LNA)も一部ありますが、基本は重ならず、ベゼルの仕様か文字盤の仕様か、どちらかのみ使用されるケースがほとんどです。

ロレックスの型番では、下2桁目がベゼルの形状を意味していますので、ベゼルのコードでは“色”以外は、コードが無くとも識別可能で。例えばRef.126234の場合、下二桁目が『3」はフルーテッドベゼルとなり、Ref.126284の場合の『8』は、ベゼルダイヤを意味します。Ref.126284は、2024年7月現在メーカーサイト上は『126284RBR』と表示されていますので、詳しく調べるほど分かりにくい内容となります。

とはいえ、ある程度覚えておくと、型番＆アルファベットから、どのようなモデルかは判別できるようになりますので、是非ご参考ください。