“涙の雫”ラグ♡ヴァシュロン・コンスタンタン
2025-06-24 10:30
エバンスブログをご覧の皆さま、こんにちは。
6月も下旬となりました。
梅雨シーズン真っ只中。ジメジメとしたこの季節、晴天の日は本当に貴重ですね。
特にこの時期の晴れ間の清々しさと言ったらありません!心ウキウキ♪店前に植えられている、みゆき通りの花壇の花も、いつにも増して色鮮やかにお客様をお迎えしているようです。
お近くにいらっしゃった際はちょっとだけ足を止めてご覧になってみてくださいね。

さて今回は!ドラマティックなプロポーションに魅了され♡ヴァシュロン コンスタンタンのヴィンテージウォッチをピックアップ。80年以上も前のものとは思えない、現代にも息づく伝統の機械式腕時計。エバンス無類のアンティーク好き女子スタッフもかなり欲しがった!!(お客様ファーストにつき泣く泣く断念(泣))ステキなステキな名品「ラウンド ティアドロップラグ」のご紹介です。
ヴァシュロン・コンスタンタン

世界最古の腕時計メーカー、「ヴァシュロン・コンスタンタン」。
1755年にジャン・マルク・ヴァシュロンによってスイス・ジュネーブに創業されました。
創業から270年。一度も途切れることのなかった深い深い歴史は、確かな技術、普遍的な美しさを醸し、どれだけ特別なものかを物語ります。
現在、パテックフィリップ、オーデマ・ピゲと並び、世界最高峰を誇る3大時計メーカーとして君臨する「ヴァシュロン・コンスタンタン」。秀でて美に対するこだわりが強く、細部にわたる繊細さは圧巻。誰もがそれを手にしたときに覚える高貴な悦びは何物にも代えることが出来ません。
「完璧に習熟した技術」、「創意豊かで調和を重んじるデザイン」、「きわめて高度な仕上げ」―。
創業時から唱えてきた彼らの理念はいつの時代にも通じる、素晴らしいタイムピースを生み出します。
「オーヴァーシーズ」や「パトリモニー」「フィフティーシックス」。快適な着け心地と人間工学に基づいた近代的なモデルをも有するヴァシュロン・コンスタンタンですが、創業当時は顧客の殆どが王や貴族といった上流階級が多く、時計は時間を見るものだけでなく、装飾や価値あるものでなければなりませんでした。
270年という長い長い歴史があるヴァシュロン、味わい深い名品も多彩に存在します。

ティアドロップ ラグ
19世紀半ば。時計界では、優美な外装をもつ彫金、装飾時計が主流を極めます。既に一流メーカーの第一線に立っていたヴァシュロンは、その美的センスにさらなる独自性を持つことになります。気鋭のケースデザイナーの登場です。
フェルディナン・ヴェルジェ。販売代理人でありながら、優れたデザイナーでもあった彼は、その二刀流を生かし、流行を取り入れたモダンなケースを供給。次々とヒット作を生み出しました。
彼のアイデンティティはその後も多用され、ラグ部に立体的なプロポーションをつけたエレガントなデザインは、今でも同社の特徴ともなっています。
中でも、“涙の雫”の意をもつ、ティアドロップラグ。その名の通り、涙型のラグの形状はドラマティックで繊細。程よいサイズ感のミドルケースとレイヤーすることで重たさはないのに豊かな造形美を実現。快適な装着感すら叶えてくれます。
高級機らしい優美な雰囲気を際立たせたラグの意匠は、現代においてもヴァシュロンを象徴するケースデザインのひとつです。

ケース
昨今のエレガント系小型ウォッチブームの到来により今回の推しウォッチに抜擢された本品。
ケースサイズは29mm。小ぶりながら、当時では一般的なメンズサイズでありました。
前途の通り、1930年~1950年代では時計を購入できるのは上流階級、富裕層であったため、エレガントな雰囲気が好まれる時代「30mm前後」が主流。現代の男性なら40mm前後、女性なら34mm前後が平均値と考えますと、かなりスマートでエレガントな印象を持ちますでしょうか。とはいえ、こちらはベルト幅が大きめに取られていますのでベルトの印象も相まって、そこまで華奢な感じがありません。
このあたりのサイズ感が好きな男性スタッフも腕にのせた感覚は、そのしっくりとした風格がたまらないとご納得の様子。もちろん女性にはイイ感じのサイズ感。男性にも、女性にも良しとは!ジェンダレス!

ダイアル&針
現行モデルには到底出すことのできない、何とも味わい深いダイアルですね。
カラーはクリームベージュ。外周レールを境にダウンカットされた立体構造。センター部分は縦目地ですが、外周回りは相違柄なので、うっすらとツートンです。
長針はこのダウンカーブに比例して先が僅かにカーブします。長短針とバーインデックスはペン先型のように、6時位置のスモールセコンド針とローマインデックス書体がなんとなく同じようにリンクしたようなデザイン。
外装の14Kイエローゴールドが優し気な輝きでダイアルの趣とも相性が良い。

ムーブメント
ジャガー・ルクルト製キャリバーをベースとした手巻き式ムーブメント「458/2B」です。3大雲上ブランドに数えられるだけあり、ゼンマイの巻き上げも軽く、普段使いでの操作に問題ありません。
こちらはシースルーバックケースではありませんので、普段は金の裏蓋でムーブメントは鑑賞できません。あしからず。
なお、この裏蓋のレリーフもミステリアス。「J?G?FA(ジョン・F・アメリカ?」?手彫りでしょうか。パーソナル・エングレービング。仕上がりも古典的で雰囲気があります。何を意味?何と書いてあるのかは・・・・すみません、分かりません!(泣)
ロレックスのバイセロイやレディス手巻きプレシジョン…。数々のヴィンテージウォッチを所有し、無類のアンティーク好き女子スタッフとして社内でも有名であった彼女も、この商品の購入を検討していたほど!スタッフウケも良い美しく素敵な名品(今回はお客様ファーストということで購入を断念)。
ヴィンテージ好きのウォッチライフを長年見ていると、繊細な美しさを損なわないようにと扱い方や着け方も時計にふさわしい振る舞いをされているなと感じます。
是非、この名品でヴィンテージの魅力をお愉しみください。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。