1955年に発表されたGMTマスター。サブマリーナーの回転ベゼルのノウハウを応用して、異なる時差を移動する国際線パイロットの要望に応えてパン・アメリカン航空と共同開発により誕生しました。当時、パン・アメリカン航空は、「世界で最も経験のある航空会社」と呼ばれていて、公式採用されることで、ロレックスの信頼性を世界に広めました。
世界初のセカンドタイムゾーンを表示する腕時計として開発されたロレックスのGMTマスターは、2カ国の時間を表示できる画期的な機能を備え、航空産業の発展と共に一般にも海外渡航が広がりを見せた時代にトラベルウォッチとしてその名は世界に広く知れ渡ることとなります。 モデル名の由来はGreenwich Mean Time(グリニッジ標準時)の略称から名づけられ、イギリスのロンドンにあるグリニッジ天文台の平均太陽時を基準に定められた世界の時間帯の全てを、一つの時計の中に収めたGMTマスター。当時のモデルではベゼルが2色に塗り分けられているのか特徴です。この色分けによりGMT針の指す時刻の昼夜が一目で識別できるように工夫がされ、ロレックスの中でも最も機能的、実用的なモデルとして人気になりました。
GMTマスターの誕生50周年をあたる2005年に、ロレックス初のセラミック製ベゼルを採用し大幅モデルチェンジ。ロレックスのコーポレートカラーであるグリーンのダイアルを採用したゴールドモデルが発表され、その後2006年にステンレスとイエローゴールドのコンビネーションモデル、2007年にはステンレスモデルが発表されました。2018年より新型ムーブメント「キャリバー3285」を搭載したモデルが発売されています。